いや別に失恋じゃありません。シャンソン ne me quitte pas のこれだけで発音のことを書きます。
「私から離れないで」=「行かないで」、去らないで、という意味のタイトルで、40年くらい前に言語のまま日本でもヒットしたとか。カタカナにすると「ヌムキトゥパ」というところ。
このタイトルの中に、母音は5つあります。
e e i e a
ne me quitte pas
比較的楽に発音できる、とうか、普通に言ってたいてい通じる部分は、この中の i と a です。
残りは3つの e ....
日本語にはないくせに、仏語にしょっちゅう出てくる音で、しかも「無音のe」とかなんとか、変な名前がついています。発音紀号は、e をさかさまにしたものです。
これは日本語の「ウ」にするのが、とりあえずいちばんちかいです。本当は、もっと広いのです。その段階が過ぎたら、もっと口をだらしなーくあけた、大昔の政治家の 「あーうー」の、しまりのない音をイメージしてみてください。
①母音だけ息の流れにのせて、発音してみる。
②そのあとで、子音をのせていきます。
さて、quitterはキテであり、キッテではありません。
オリジナルの歌い方のせいだと思いますが、キットゥと、切って歌われうがいらっしゃいます。本来の動詞は、それこそ「きらない」、キとteの間はつながっている単語だ、ということを頭の隅にとどめておいておくと、息もつなぎやすくなります。きっと。「ッ」はフランスの音ではないのです。
ひと文で、こんなに長く蘊蓄をたれてしまいました。Ne me quitte pas !