今日という日。

そしてあの日からの10年。

みんなで歩んできた日々を思い出します。


1000年に一度というフレーズを、

何度も聞いた東日本大震災。

なぜ今なんだろうと何度も思いながら

やるせない思いが込み上げました。


当時、電気と水が止まる日々。

静かで真っ暗な夜。

懐中電灯を枕元に置いて休むも余震で眠れない日々。ラジオと新聞が情報の要。

流れてくるニュースに身体が震えて涙の日々。

ケータイが充電出来ない。

放射能の影響の心配。


ガソリンや食品に並ぶ日々。

並んだものの進まない列。

地盤沈下で通れなくなった道。

傾く電柱。電気の消えた信号機。


心配をしてくれた仲間の存在。

助け合った家族や友人、地域の方々の存在。

太陽のあたたかさ。


電気と水が復旧し、

飲水が蛇口から出る喜び。

お風呂に入れる喜び。

電話やメール出来る喜び。


テレビから流れる

津波の映像は直視出来ない。


世界中からも応援メッセージ。

県外からボランティアにきてくれた友人。


ギャラリーでのお客様達との再会の日々と

悲しく辛い震災での体験と出来事の共有。


心と身体にたくさんのストレスやダメージを受けた人達が本当にたくさんおり、ギャラリーにきてお話をしてくれたお客様達と涙を流す事もたくさんありました。


半年近く展示会は軒並み中止でしたが、再開してからは、売上の一部を募金することを作家仲間の皆さんで続けました。今やれることで動きました。


元気にみえる方も心にダメージを受けていて、震災から5年以降の心のケアが一番大事というのを聞き、その意識が常にあった記憶です。

ここからまた10年20年と歩む中、
忘れてはいけないたくさんの命と
自然への畏敬の念。

一歩ずつみんなで手をつなぎながら
歩むことが未来に繋がると思います。

311の今日を大事に過ごします。


atelier森のしずく

新田亜紀子