失われた理想郷 | 慢性骨髄性白血病をもつ主婦のブログ

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主婦であり、母であり、慢性骨髄性白血病であり、
日常の出来事、思ったこと、考えたこと、適当に書いていきます。

久しぶりに自転車に乗った
 
病気が分かってから入院や療養などで自転車に乗ることが出来ず、
4か月以上にわたり駐輪場に自転車を放置していた
 
電動自転車の前後にチャイルドシートを載せ、
病気判明前はボリショイサーカスの熊の如く絶妙にバランスを取りながら、
歩行に毛が生えた程度のスピードでの自転車移動を
主な交通(子の移送)手段としていた
 
その重宝していた自転車に、先日久しぶりに乗ろうとした際、
前方のカゴに白い柑橘系果物の種のようなものが入っているのを発見
 
数にして20個程の種を、
子どものいたずらかと思い手袋を着けた手で払っていると、
不意に当たったそのカゴに着けたタオル地のカバーから更に10個程が溢出
まさかと思いそのカバーを開けてみると、
中に約30個の種の集合体を確認
 
子の手前、嗚咽に似た絶叫を何とか押し殺した
そのときの私の顔色は、
抗がん剤で白くなったものに青みが付加され、
もう人間のそれではなかったと思う
 
虫か何かの卵である可能性を案じ、
いつかに記した虫嫌いのパニック様発作を発症したのだ
 
その後ネットで特徴を検索し、
カナヘビという爬虫類の卵であるという仮説を信じた
 
カナヘビの産卵数は1回につき2〜6個であるという
卵数の大きな乖離はどう説明すべきか
 
十数回ぐらい産卵したのか
十数個体ぐらいが産卵したのか
 
前者にしても後者にしても、
私の自転車は何故そんなにも好まれているのか
 
産卵するに絶好の環境だったのだろうか
そのカナヘビにとっての産卵ユートピアを、
カバーごと丸めてゴミに捨ててしまった
 
罪悪感と産卵数の乖離という疑問を払拭できずに数日間を過ごし、
ふと原点回帰で果実の種である説でネットを再検索したところ、
どうやらナンキンハゼという木の実であることで説明がついた
特徴が酷似していた
カラスなどの鳥類が貯食していたという説が濃厚になった
 
虫でないという話であれば一安心なのである
(鳥もウイルス等の心配があり好きではないのだが)
数日間にわたり持続していた虫嫌いパニック発作は、
一応のところコントロール可能となった
 
しかしながら
それを廃棄したという各所への罪悪感は払拭できなかった
 
日々カラスの鳴き声に怯えている