いけない恋のひとりごと -2ページ目

身体

半年振りの
貴方の身体


以前にも増して
締まって見えた


肩甲骨から
二の腕にかけての
固く盛り上がった筋肉


背中から
抱き着くと


懐かしいアンティウス
の香りがした



『また筋肉質になったね』

『分かるの?
 また剣道を始めたんだ
 多分、それでだ』



剣道をしている
貴方を見てみたい



きっとステキだろうな…



で…
私は?



貴方と逢えなくなってから

少し太った…



『私は…太っちゃった
 なんとかしなくちゃ』

苦笑いしながら
正直に告白した私



『そうみたいだね…』

貴方も苦笑い



でも

『無理して痩せなくてもいいよ
 お前の
 白くてモッチリした肌が
 大好きなんだ…
 ほら…この…』


最後の言葉は
かすれて聞き取れなかった


貴方は

私の胸に
顔を埋め


そのまま
絡まるように

冷たいシーツに
倒れ込んだ



シーツが熱くなる
吐息だけの時間が


また
始まった

喧嘩

貴方と出逢って
5年目に入った


『俺達、
 一度も喧嘩した事無いよね』


そう言われれば
そうだね


『どうしてかな…
 俺の事、怖い?
 気を使ってるとか?』


そんな事
ある訳ない



怖いとか
気を使って
言いたい事も言えない
なんて事は全く無い



一緒に居る時は
楽しく過ごしたい

嫌な思いを残して
帰ってもらいたくない


いつも
そう思っている




喧嘩するほど仲が良い

っても言うけど



貴方とは
出来れば
ずっと仲良く過ごしたい


逢って
さよならする時は

笑顔で別れたい



喧嘩したまま
さよならしたら


次に逢うことは
もう無いと
思うから…

いちばん

『こんなに肌が合うのは
 初めてなんだ…』


私の胸に顔を埋めて

貴方は囁く



『吸い付くんだ
 ほら、この感じ』

そう言って

両手の掌で
乳房を持ち上げた



『しばらく逢えないと
 肌を合わせたいと思う』


『白くて
 柔らかくて
 吸い付いてくる…
 こんな感じ 初めてなんだ』



貴方の沢山の(で、あろう)
女性遍歴の中で


何かひとつでも
一番になれれば


嬉しいな



貴方は
私の一番なのだから