もし狂気じみた音楽を現代のロックバンドに求めているのならこいつらに敵う相手など探しても無駄な話。

イギリス南東部の町エセックス出身ゴス・ガレージパンクバンド。
その名もホラーズ。

なるほど、バンド名がゴスを象徴しているように、また身なりやジャケットも然り。
そしてソファーに並んで座るこのジャケット写真はおそらくジョニーサンダースからのインスパイアだろう。


この時点で、そこらに溢れている凡庸バンドとは一味違うんだぜというような気迫が伝わってくる!
さて、中身のほうであるが

恐ろしい…
計り知れない底力を感じる。
まず一曲目jack the ripper。どっしりと重くのし掛かるドラムとベースから始まり、怪しきノイズがグランジギターの始まりを合図するかのようにこぼれだす。
もうこの時点で俺の心はどす黒く塗りつぶされた。

次第に気だるいリズムはjack the ripperの叫び(というか雄叫びだな)と共にBPM数値を急速に上げる。
こいつらは確信犯だ!!

とくに難しいことをしてるわけではないが誰にもこんなレコードは作れない。これぞ天才に与えられたセンスというものか。
リリース年を見てみると2007年。アクモンの二枚目と同じ年か。
彼らの二枚目が真夜中にチャンスを見計らって後ろから襲ってくる吸血鬼ならこいつらの一枚目は
奇怪現象の多発するホーンデッドマンションってところか。

冗談さ。