非正規雇用30年ベテラン、えっちゃんです。

 

私の住む地方は、本日は快晴。

暖かかったので、

買ってから一度も洗っていなかった

猫のぬいぐるみを洗濯しました。

 

お片付けマスターのある方によると、

ぬいぐるみを部屋に長い間置いているだけで

蚤の巣窟になるとかガーン

 

いやいや、それはまずいでショ、ってことで、

ずいぶん前に購入した猫のぬいぐるみを

お風呂に入れました。

 

このぬいぐるみは、元オットともめていた時期に

おなかに腫瘍ができて亡くなった猫のそっくりさん。

 

当時、2匹居た猫の片方がいなくなったので、

相棒が寂しいだろうと思って、

わざわざネットで探して、似た猫のぬいぐるみを買ったのです。

 

相棒の猫は、全然興味を示さず、

カイヌシが、そのぬいぐるみを抱いては

ただただ、泣いた、という思い出のぬいぐるみです。

 

なので、

この子は、断捨離できないのです。

私が死んだとき、棺桶に入れてもらおうと思います。

 

 

 

元オットが不倫のせいで、お花畑の住人になってから、この子の調子が悪くなり、相談相手がいなくなってしまいました。

 

それまで、一度も、嘔吐をしていなかった猫が、毎日吐くようになって、病院へ行って診察を受けました。

 

血液検査に特に問題はなく、「ストレスでしょう」ということでした。

 

こちらも、ストレスと言われれば、家のなかがゴタゴタしているのは間違いないので、かわいそうに・・・と思いながらも、いずれ治まるだろうと様子を見ることにしました。

 

でも、さすがに2週間毎日嘔吐するので、セカンドオピニオンを求めて、別の病院に行くのですが、ここでも診断がつかず。

 

3軒目でようやく、おなかを触診した先生が、「腫瘍が当たります」と言われたのです。

 

今、思えば、最初の病院も、2軒目の病院も、腫瘍があるのは薄々わかっていたのだろうと思います。

 

12歳の高齢猫、手術をしても、助かる確率は低い。

 

それだったら、ストレスということにして、その場を切り抜けよう、との判断であったろうと思います。

 

どうせ助からない高齢猫に、下手な治療をして、飼い主さんに恨まれるより、どこかよその病院へ行って欲しい、が本音であったのでしょう。

 

腫瘍ができるまで、本当に元気な猫で、ひとなつこくて、知らない人が来ても、ちゃんとご挨拶ができる子でした。

 

3軒目でようやく原因がわかって、治療ということになったとき、そこの先生は、正直に、完治する確率はかなり低いと教えてくれました。

 

そして、先生の言葉通り、手を尽くしましたが、原因がわかってから、半年でお別れすることになりました。

 

飼い猫の平均寿命は、15年と言われていたのに、13歳にさえ、してやることができなかったことへの悔いが残りました。

 

お花畑の元オットは、当時、姑の家、つまり実家に住んでいました。

私は、どんどん痩せるのに、夫はぶくぶく太り、その様子を見るに見かねて、姑が、夫を実家で預かると申し出てくれたのです。

 

私は猫2匹と暮らしていましたが、後にも先にも、この時ほど、苦しかった時期はありません。

 

ひとりと1匹がマンションの一室で、弱っていく猫を看取る。

 

猫の呼吸が荒い、浅いを繰り返し、ゆっくりと目の光が失われていくとき、本当に自分の無力さと、これからの不安と、どうしてこうなってしまったんだろうという思いで、押しつぶされそうでした。

 

離婚が正式に決まって、11年過ごしたマンションを出ていくとき、死んだ猫の姿はないけど、ちゃんとついてくるんだよ、ここに残っていてはいけないよ、と心で念じながら、相棒猫を連れて、自分の実家に戻りました。

 

ペットがカイヌシより先に逝くのはよくあることですし、カイヌシが先に死んでしまうのは、それはそれで不幸です。

 

しかし、11年間、無償の愛情を与え続けてくれた猫が、こんな状況で死んでいく、元オットだって、この子たちから受けた癒しは大きかったはずなのに、なぜ平気でいられるんだろいう、と恨めしい思いでいっぱいでした。

 

元オットがずっとお花畑に住んでいてもいい、だけど、どんなに頑張っても、いとしい者が自分の手に負えない苦しい状況になっていくときの、この無念さ、苦しさを、いつか体験してほしい、心の痛みを感じてほしい、と心の底から願いました。