2027年8月2日の皆既日食 | MTFのAkemiのblog イタリア児童文学・皆既日食・足摺岬が好き

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私は、イタリア児童文学が大好きで、皆既日食も大好きで、足摺岬も大好きな、団塊の世代に属する元大学教員で、性別はMTFです。季節の話題、お買い物の話題、イタリア語の勉強のしかた、新しく見つけたイタリアの楽しい本の話題などを、気楽に書いていこうと思っています。

一昨日、ガリラヤ湖から死海へ至る地溝帯は「地球のへそ」のような場所だと書きましたが、

 

 

それで思い出しました。この「地球のへそ」の近くで5年後の2027年8月2日には絶好の観測条件の皆既日食が起るということを。

 

その概要を正射図法の地球半球図の上に示したわかりやすい図を NASA Eclipse Web Site から借用すると、つぎのリンクのとおりです(その図をカラー化した大阪市立科学館の学芸員さんの提供しているものも)。

https://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEplot/SEplot2001/SE2027Aug02T.GIF

 

 

また、Wikipediaでも、日本語以外の言語の版では、すでにこの日食についての項目が立っているものがいくつかあります。今次日食そのものに関しては2番目のフランス語版が最も詳しいです(フランスの植民地だったことのあるアルジェリアやチュニジアへの関心の高さからでしょうか)。中国語版では「この日食と関連する他の日食」の話が追加してあるのが興味深いですが。

 

 

 

 

それらの図に描かれているところからわかるように、この日食の皆既帯は最初にジブラルタル海峡のところで陸地に上がり、アルジェリア、チュニジアなど北アフリカの地中海沿岸地帯を通り、エジプトを斜めに横切って紅海を渡り、アラビア半島の南西部とソマリアの北東部を通過してインド洋に抜けます。食の継続時間が最大となる正午中心食はエジプトのナイル川中流地帯で起こり、最大継続時間は6分22秒に達します。

 

NASAのサイトが本来用意してくれていたはずの、伸縮自在のグーグル・マップ上の皆既帯図が、どういうわけか現在リニューアル中だということで、アウト・オブ・サービスなっており、そのせいでナイル川中流域の皆既帯の拡大図が得られず、詳細はわからないのですが、以前に見届けたかぎりでは、有名な遺跡の地ルクソールが皆既帯内(しかも中心線近く)に入っていました。ルクソール付近は砂漠気候ですから、雨が降るなどということはほとんど考えられず、そこなら観測成功確率は100%に近いでしょう。たぶん、世界各国からの日食観測ツアーの企画が、ルクソール付近を集中的にねらうことになると思われます。

 

 

 

たぶんわが国の旅行会社によって企画されるツアーの多くは、エジプト観光を日食観測と抱き合わせにするでしょうが、わたしどもキリスト教徒としては、もうひとつ別の見地からのツアー企画を期待します。ほかならぬ「地球のへそ」であるパレスティナの聖地を7月下旬に数日かけてしっかりめぐったうえで、日食前日の8月1日にルクソールに入るというツアーです。要するに、英隆一朗神父が指導司祭として毎日ミサを捧げながらガリラヤ湖とかベツレヘムとかゲッセマネとかを経巡った2010年春のツアー

と同じような日程を組んだうえで、最後に日食観測もつけ加えるというツアーです。参加者は信徒または洗礼志願者(入門講座受講生)に限定して……。

 

そういうものを企画するためには、まず指導司祭になってくださる神父さんを、ねらいをつけて確保し、それから旅行会社(過去に日食観測ツアーの実績を積んでいる会社を選ぶことが肝心)に話を持ちこみ、キリスト教の巡礼のことも十分に理解してもらったうえで、話を煮詰めてゆく必要があります。

 

今から準備を始めてもけっして早すぎはしないと思います。