昨日は 落語会に出向きました
何となく秋を感じて
本当に久しぶりに長袖のシャツにアイロンをかけました
演目は
リーフの通りです
新治師匠からの登場です
江戸で上方で大活躍
昨日はまずは
高座が 見台 膝隠し と上方風にしつらえてありました
師匠が 上方の前座咄業について少し説明をくださり いよいよ始まり
パンパンパン!
拍子を取る張扇の心地いいこと
息つぎはどこで?と心配になるくらいの速さで 次から次と言葉が飛び出します
流暢とはこんなときに使うのかもしれないなあ
すごい!
一段落つくと
「はぁ~ ここまでが一番緊張するんですわ」
というようなことを仰っていました
そりゃそうだと心から思いました
こうして 上方の『兵庫船』の噺が進んでいきました
多分?初めて聞く演目です
船の上での会話だけで十二分に楽しめる噺
これも師匠の話術にあると思いながら聞いていました
『中村仲蔵』
じんときました
師匠は ときおり 噺の説明を挟みながら本筋に戻っていかれます
昨日は 手書きの相関図を用意され 落語をより分かりやすくしてくださいました
この噺に限らずのことですが こういうところが 師匠の人想いに繋がる所以かと思いました
少し話はとびますが
以前の師匠の落語会で 『まめだ』を聞きました
そのときのお召し物が黄色でした
あとで楽屋に伺ったとき
「黄色の着物は銀杏がはらはら~と散っていくときの様子に合わせた」
ということを話してくださいました
今回の『中村仲蔵』のお召し物も 噺に合わせてみえると思いました
『忠臣蔵』の定九郎役を演じる仲蔵の気合いの入った 黒の着流しに白い帯 だったのです
懸命に役を演じる仲蔵の姿が重なりました
最初にじんときたと書いたのは やはり
カミさんの言葉です
それが 仲蔵の心の支えになっていたことです
「やめたらあかん」
「逃げるのはいつでもできる」
「あんさんやったらできる」
「役者の意地は舞台で通さないかん」
これほどに 相手を信頼しつくした言葉はないでしょう
師匠に言われているようでした
『井戸の茶碗』
好きな演目で 今までにいろいろな方の この噺を聞いてきました
皆ちがいます
当たり前です
師匠の噺は やはり どの人物にも温かみを感じました
また ちょいと入る独特のくすぐりで ふっとひと息つける柔らかさがありました
師匠が得意とされる噺をいっときに三演目も聞くことができました
また 幕が降りる前には 座ぶとんから降りて
床に座り丁寧にお辞儀をされる姿
目に焼きついています
合間に仰った言葉も残ります
「今 落語を聞いて幸せだなと思えば それだけでいいんですわ」
たしかに
こうして笑ってじんときて…
これは 幸せなことなんだと思いました
新幸さんも同じようなことを話してみえました
「笑い」をつくりましょうよ~
日常のどこにでも 笑いは転がっていますよ~
その通りですね
いつもにこにこ顔の新幸さんには癒されます
つらいことを笑顔に変える術を師匠からしっかり受け継いでみえる?
外に出たら雨が止み
秋の気配がしていました
師匠と新幸さんがいつものように外に出てみえました
皆さん楽しそうでした
私も楽しくて ちゃっかり 3人で写真を撮ってもらいました
(見ず知らずの方に)
師匠だけ
明日は晴れ
秋が来る
確信した帰り道です
ようやくの秋の葉擦れに鳥の鳴く
アマンバ