10年前の4月16日1 時 25 分、観測史上初めて、二日と置かずに2度目となる震度7の地震が発生しました。

熊本地震も、多くの“想定外”が発生し、驚かされました。

 

私の記憶に残っている“想定外”の出来事

1.新新耐震かつ耐震等級2の建物が倒壊

2.免震装置が想定されていた範囲を超えて動いた

3.災害関連死の増加

※震度7が立て続けに発生したというのが一番の驚きでしたが。

 

建物は大きく揺れるから壊れる

1.新新耐震かつ耐震等級2の建物が倒壊

 

熊本地震では、

2000年基準(新・新耐震)

耐震等級2

木造2階建

の戸建住宅が2棟倒壊しました。

 

阪神淡路大震災を受けて、特に木造の耐震性の更なる向上を図った2000年の建築基準法の改正に則って建築され、しかも耐震等級2なので、通常(耐震等級1)よりも1.25倍の地震力に耐えられる住宅性能の筈でした。

 

この“想定外”が起きた原因は、主には

大きな揺れが2回連続で起きた

直下率が低かった

施工不良(手抜き工事)

が挙げられるようです。

※「直下率」と「施工不良」については、以前書いた記事で説明しているので、これを参考にしていただきたいと思います。

 

 

2.免震装置が想定されていた範囲を超えて動いた

についても、原因は揺れの大きさが想定を超えたことですし、

3.災害関連死の増加

についても、大きな揺れで自宅が壊れたから、避難せざるを得なかった訳です。

自宅の継続使用に問題がなければ、災害関連死も防げた筈です。

 

大きく揺れる場所には住まない

結局、被害のすべての原因は、「地面が大きく揺れたこと」です。

大地震の被害の原因としては、当り前過ぎますが。

 

下図は、熊本地震で倒壊した建物の比率が高いエリアを表示しています。

倒壊率が高かったエリアは横に広がっています。

縦方向にはあまり広がりが見られません。

 

≪建築物の倒壊率の分布≫

「熊本地震における建築物被害の原因分析を行う委員会」報告書のポイント

https://www.mlit.go.jp/common/001155087.pdf

からの引用です。

 

そして、下図が4月16日本震の深度分布図です。

気象庁がまとめた図を引用しています。

https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/2016_04_14_kumamoto/suikei2.pdf

 

表示されている範囲や縮尺が異なるので、分かりにくいですが、熊本地震は断層に沿って、狭い範囲で強い揺れが生じたことが分かっています。

上の「建築物の倒壊率の分布」でも、倒壊率の高い帯から上下にズレると倒壊率が下がっているのが分かります。

 

熊本地震は、断層型なので、避けようがありません。

断層型地震は、(日本なら)どこでも発生する可能性があり、たまたま運悪く、直下で断層がズレてしまったら、台地の上であろうが、低地であろうが、震度7の揺れに襲われる可能性があります。

 

東京で震度7になる場所は分かっている

断層型地震だけを考えるのであれば、住む場所を気にしても仕方がないとも思えますが、これに加えて、近い将来「震度7」の揺れが襲う可能性が高いことが分かっている場所もあります。

首都直下地震が発生した場合の、東京東部の低地帯です。

 

 

上図は、J-SHIS Mapで東京都全体を表示したものですが、東京都東部の低地帯は、表層地盤増幅率が”1.8”より大きい濃いピンクやえんじ色となっています。

これは、表層面が非常に揺れやすいことを示しており、大地震が発生したら、深度“7”になる可能性が高い場所です。

 

この東京東部の低地帯は、柔らかい地層が厚く堆積しているエリアなので、この真下で断層型地震が発生した場合には、軟弱地盤エリアの広い範囲で震度7となる可能性があります。

 

東京東部の低地帯は、

いつ発生するか分からないけど、近くで発生する可能性もある「断層型地震」

いつ発生してもおかしくないといわれている「首都直下地震」

のどちらが発生しても、震度7となる可能性がある(というか結構高い)エリアなのです。

 

“想定外”な揺れでも安心なエリア

首都直下地震については、東京東部の低地帯に住まないだけで、家族の命のリスクを減らすことができます。

断層型地震についても、地盤の良いエリアであれば、大きく揺れる範囲は狭くなるので、震度7になる確率を低くできます。

 

熊本地震では、「新・新耐震」の「耐震等級2」の建物が倒壊したり、免震装置が想定されていた範囲を超えて動いてしまったり、といった“想定外”がありました。

大地震の度に、“想定外”という言葉がニュースになるように、これから発生する大地震でも“想定外”の事象は発生するでしょう。

 

だとしたら、何とか、“想定外”でも生き残れる確率を少しでも高くしましょう。

 

1.地盤の良い場所に住む(大地震の際の震度が小さくなる)

2.なるべく丈夫な建物を選ぶ

3.家具の固定や備蓄をする

 

この3つを実行すれば、大地震があっても生き残ることができる確率は格段に高くなります。