「防災クイズ」を作成しました。

 

 

既存の防災クイズに不満

以前の記事

 

 

で書いた内容とかぶるようですが、既存の防災クイズを見てみると、大抵のものが

 

Q:地震が発生した場合に、最初にすべきことは何でしょうか?

Q:家具の転倒防止に有効な対策は何か?

Q:エレベーターに乗っているときに地震が発生したら、何をすべき?

Q:新耐震基準の建物とは、いつ以降に建築された建物のことなのか?

 

等の問題となっています。

勿論、これらも非常に大切で、絶対に身に着けておいていただきたい知識です。

ですが、もっと重要で、そもそも被害自体を軽減できる対策があるのです。

 

最も重要で、一番効果のある防災対策は?

このブログでは何度も繰り返していますが、

そもそも地震の被害というのは「地面が大きく揺れる」から発生する訳です。

 

地面が揺れなければ

建物も壊れない

家具も倒れない

のだから、家族が負傷するという事態も防げます。

 

大地震が近くで発生しても、全く揺れないというのは無理ですが、震度7にはならないで済むエリアがあるというのは、分かってきています。

※断層型の地震が直下で発生してしまったら難しいですが。これは誰も把握できないので(運なので)、考慮外とします。

 

この揺れが比較的小さく抑えられる可能性がある「安全な場所」に住むことが、最も重要で、一番効果のある防災対策なのです。

 

安全な場所に住む

特にファミリー層には、絶対にこの「安全な場所」を選んで欲しいと思っています。

 

大きな地震が起こると、家族のいる家が土砂に流され、「なんでこんなことに、、、」と嘆いている被災者の映像を見ます。

同情はしますし、残酷な言い方ですが、原因はハッキリしています。

 

裏山が急傾斜地になっている場所に住んでいたから、です。

 

わざわざ被災者のキズをえぐるような例を挙げているのも、このような被害を今後は出して欲しくないからです。

 

「安全な場所」に住むだけで、被災リスクを大幅に軽減できます。

 

「安全な場所」とは?

では、「安全な場所」というのは、どのように把握すればいいのでしょうか?

それは、次に挙げる「災害危険箇所」に当てはまらない場所です。

 

地震時に揺れやすい地盤である可能性があるエリア

→「J-SHIS Map」で、表層地盤増幅率が”1.8”以上であるエリア

歴史的に最も新しい地層である「沖積層」が厚く堆積しているエリア

→「都市域の地質地盤図」の「沖積層基底面」で、黄色~緑色のエリア

液状化の可能性がある地域

→「東京の液状化予測図」で、黄緑色以外のエリア

高台でも注意が必要な場所

→「埋没谷」「盛土地」「崖地などの急斜面地」等

 

以上の「災害危険箇所」に当てはまるか否かは、WEB上で確認できます。

家族の命が掛かっている問題なので、住まいを探す際には、これくらいは調べましょう。

 

建物に関する注意点

「安全な場所」が把握できても、揺れに弱い建物に住んだのでは、地震が来ても安心などといえないので、建物関連の問題も3問入れました。

 

ですが、上述したように、地面が揺れなければ建物は壊れないのです。

建物の問題も「安全な場所」に住むといううことが前提となります。

 

東日本大震災でも、マンションの被害に違いがみられたのは、「新・旧の耐震基準」の差よりも、「高台や低地」などの地形(地盤)の差でした。高台にあるマンションは、旧耐震の建物でも大きな被害がないというケースが多く見られました。

 

「RC造の建物なら安心だ」とか「免震構造なら安心だ」ではなく、建物というのは、「安全な場所」を選んだ後に、その安全を更に後押しする要素だと考えていただきたいのです。

 

ズブズブの軟弱地盤が地下30m以上続くような、プリンのように柔らかい地面の上に建っていたら、そもそも基礎杭が破損する可能もありますし、基礎が傾いたら「免震構造」も意味がないですよね。

 

とにかく、まずは「安全な場所」に住むこと。

これを訴えるために、クイズ形式にしました。