MTBフロントシングルギアのギア飛びトラブル | akcrankerのブログ

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サイクルハウス・クランカーの店長

最近はマウンテンバイクのフロントギアがシングルのモデルが増えてきました。

以前は3枚あったフロントギアがダート走行でのチェーン外れのリスクを減らしたり、操作性の簡素化の為、

上級モデルからだんだん中級モデルまで3枚から2枚そしてシングルが一般的になってきました。

 

リアの切り替えが9段主流から12段まで大きなギアになり、アウターが42Tあったのが現在は30Tぐらです。

当然、林道へ行けば下りは漕がなくても降りていきますから、登りが重視でフロントシングルで快適に走行できます。

 

 

 

しかし最近ダートを走るわけではなく街乗りに使用されてきた入門用のモデルにもシングル化が増えてきて、出てきているトラブルが

トップギアや重めのギアで踏み込んでギアが潰れての歯飛びが多くなってきています。

話を聞くと中にはトップギアしか使ってなかったり、適正ギアより重めのギアでの達漕ぎや負荷をかけたままの走行、

又は負荷をかけたままの切り替え操作によって歯が潰れてきてい歯飛びするようになってきています。

 

 

 

フロント3枚の時は問題なかったのに?と思われる方が多いと思いますが、フロントシングル30Tでリアトップギア11Tと同じギア比でもフロントが42Tの時はリアは20T近くになります。

簡単に言うと今までフロントが大きいときはリアのギアは約11個チェーンに掛かっていますが、フロントシングルギアだと掛かっている歯は半分の約6個になり1とつの歯にかかる力が倍ぐらいになるので歯の負担が増えます。

 

 

それでも切り替え無しのママチャリやピストやBMXのシングルギアで達漕ぎしても大丈夫じゃないの?

と思う方がいらっしゃるでしょうが、基本的に多段切り替えのギアは変速をスムーズにするために一つ一つのキアの形状も違えば厚みも違います。

下の写真は左が切り替え用のギア、右がシングルギアです。

 

 

シングルギアは歯の厚みも違えばすべて同じ形状でチェーンは外れずらいとうに歯の高さもあります。

さらに段数が増えるごとにチェーンの幅も薄くなります。

その為、段数が増えるごとに強度的には弱くなりますので、より適正ギアへのシフトが必要になります。

 

リアトップギアの潰れた物です。負荷をかけて踏み込みむと歯飛びします

このギアは通常20Km以上のスピードで使用するギアなのでそれ以下で使用していると負担がかかります

 

 

そこでスポーツ自転車でいつも出てくる大切なケイデンスが重要になってきます。

ケイデンスとはクランクが1分間に何回、回転しているかです。

車でいえばタコメーターですね。

車は今はほとんど切り替えはオートマにになっていますがマニュアルの時はタコメーターを見ながらシフトチェンジをしてました。

車ではスタートで1速から始まりスピードが出ると徐々にシフトアップして止まる時には1速に戻します。

自転車も基本は車と同じだと思ってください。

自転車の場合は実際は1速からスタートではなくその自転車によりますが一般的にクロスバイクは3速ぐらいをお勧めしています。

ロードやマウンテンバイクはかなり変速の種類がありますのでそれぞれ違ってきます。

 

そこで自転車の一般的に言われている理想のケイデンスは80~90回転と言われていますが、初心者の場合は初めからは難しいので当店ではまずは60以上をお勧めしています。

自転車ではエンジンは人間ですので、30とか低いケイデンスで漕いでいると膝を壊したり長時間走れなくなります。

車だとノッキングしたりエンストする状態ですね。

そのような状態が自転車のギアにも負担がかかって、長期間乗っているとギアが潰れてくる原因となります。

 

最近マウンテンバイクの点検をしているとリアのギアが外側2~3枚した使用していない跡がみられる方が多くなってきました。

どうしても最近のマウンテンバイクのフロントシングルギアはスピードよりも登り重視にギア設定ですので、街乗りだとケイデンスを最高に回しても25kmから30km未満までしか出ない設定です。

それも回転で回してスピードを上げる構造ですので、適正なキア設定が必要になりますので参考にしてください。