祖母に会いました。

約十年ぶりなのです。

その間に、足を悪くしたと聞いてはいましたが、今回はその祖母と一緒に旅行に行きました。

そして思いました。

おばあちゃんは老人っていうカテゴリーに入るけどね、心はずっと、乙女なんだね。

心が老人になるわけじゃない。

心は乙女なのに、足が悪くて身体が追いつかないって、歯がゆいだろうな。
精神的につらいよね。

だから、「おばあちゃん」って、扱いをするなんて失礼だ。

ぺ様のドラマを熱心にみてたおばあちゃん。
老人は皆、早寝なんてことないわよ。
しかも、ぺ様なんて眼中にないおばあちゃんの本命は岡田准一。
テレビ大好きなので、びっくりするくらい芸能界に詳しい。
たむけんのお腹のメッセージが何て書いてあるかを気にする82歳。
菊川怜の東大の卒論が「コンクリートの強度」だという、全然いらない情報を教えてくれた82歳。

旅行中も、わずかな年金生活のくせに、お店をみつけると何かを買おうとしてました。
ギャルです。
そして私にもそのたびに買ってくれました。
田舎のお土産屋さんの飴ちゃんとかね。ハンカチとかね。ソフトクリームとかね。
31歳の孫は、小学生に戻って、「わーい」と買ってもらいました。

逆バージョンの方が良かったのでしょうか。
31歳がおばあちゃんにいろいろ買ってあげたほうが、立派に成長して~、とか思われたかな。普通はそうするかな。

でも、あれで良かったと思うことにします。
私も甘えたかったのかも。もっともっと甘えたいのかも。会っていなかった十年分を取り戻したいよ。

おばあちゃん。

後期高齢者なんて、とプリプリ怒りながら、通販のバッグや化粧品にチェックをして、ケーキをパクつきながら、最近のお笑い事情を批評する82歳。

孫はおばあちゃんを喜ばすようなこと、ひとつもできてないけど、だいすき。

これからも、ずっとずっと元気でね。歩きにくいから身体が重たくて苦しいと思うけど、ギャルパワーで負けるな。