近所に住む80才を越えたご婦人が
毎月決まった日にお寺の議会に出掛けていた。
足の動きは鈍くなり、私が車でご一緒するようにした。
いつもおっしゃる。『年をとると歩くのもままならぬ。皆様に
迷惑ばかりかけるからもう行くのは止めようかなと思っています。』
「何をおっしゃる。貴女が参加していることで集った皆さんが
喜ばれるのです。
・・・まして、お歳になるまで大勢お世話をしてきたじゃないですか。
これから少々迷惑をかけても堂々としていればいいですよ」と私。
そのご婦人は、ニッコリとして『そう考えるのも一法ですね』
とっさに出た私の言葉に私自身もニッコリ。
年をとり、体の動きの鈍くなった人、足が衰え車椅子の必要な人、
要介護者になった人は多い。そして、その方々を介護して、
介護された人の笑顔(喜び)が介護した人の喜びとなる。
人は“新生児から幼児、そして子供、青年、成人へと成長する。
世話をされ、世話をする。