めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

残念な奴、日立 i.mega HDC-303X。

前にHOで315円で買ったデジカメですが、性能があまりに残念すぎてとても使用に耐えないため何か他に良い使い道はないものかとあれこれ考えていたところ、こいつを赤外線カメラに改造してしまおうと思い立ちましたひらめき電球過去の記事はこちら


赤外線カメラへの改造自体は特に珍しいことではありません。Webで検索すればいくらでも資料が出てきます。
で、いろいろ調べてみたら以下のことが分かりました。

  • 普通、カメラには良好な画質を得るため、余分な赤外線をカットするローパスフィルタなるものが装着されている 
  • そのフィルタを外し、代わりに可視光を吸収するIRフィルタなるものを装着すれば赤外線カメラが出来上がる
  • IRフィルタは76~96の番手があり、数字の大きいものほど波長の長い光がカットできる
  • 現像済のネガフィルムはIRフィルタの代用になる(それがIRフィルタの何番に相当するかは不明)
  • 赤外線カメラに改造した場合、赤外線は可視光に比べて屈折率が小さいため焦点がずれる。従ってオートフォーカスの機能があるカメラに改造を加えるとピント合わせができなくなる。また、露光時間が長くなる。

なるほどなるほど。どうすればいいかがだいたい掴めましたね。それじゃ、早速改造作業にはいりましょうか。

このカメラの分解はちゃちな割には何かと気を使う構造でした。


1.見えるネジを全部外します。


2.裏蓋をゆっくり開けます。ただし、液晶とスピーカーが裏蓋にくっついているので乱暴に扱って線を切らないように注意します。


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おっと、これは妙な造りだ。何か薄い銅板(?)のようなものがあります。よく見ると線がハンダ付けされています。怖いなぁ。なんか「おまえを感電させてやるぞ!!」というような顔をしています。
もちろん電池は抜いてありますが、安全のため一応テスタでここに通電がないことを確認し、そしてコンデンサのほうは放電させてから作業にかかるのが吉でしょう。



3.液晶とスピーカーを外します。

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液晶は裏蓋にくっつけたまま、フレキシブルケーブルを基板から外します。フレキはクリーム色のノッチを上へ跳ね上げて外します。
スピーカーは、接着剤で裏蓋に貼りついていますから、マイナスドライバーで慎重に剥がし、裏蓋から分離します。


4.4本のネジを外し、表蓋を分離します。USBのコネクタが表蓋に引っかかっていますからこれが外れれば簡単に分離できるはずです。ただし、アースが表蓋に接続されていますので注意します。

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5.アースを外します。


6.バネとワッシャーをなくさないように注意しながら2本のネジを外し、レンズを取り出します。


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ここまででとりあえず一区切りお茶



お茶のあとはレンズの改造へ移ります。


レンズの裏側についているプラスチック製の透明な板が赤外線カットフィルタと思われます。これを側面からカッターを入れて外します。

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赤外線カットフィルタを外した状態ではどんな風に撮影できるのか、一旦組み上げて試写してみました。

まずはテレビのリモコンから出る赤外線を撮影。


うわっ、眩しい!!

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強烈です。すごいことになっていました。こりゃヤバいです。目を確実に傷めます。危険ですから良い子はマネしないでください。


続いて屋外での撮影。左が普通の写真、右が今回の写真です。


めざせ!ジャンク王  ・・・ってか めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

おお、全体が赤っぽいです。赤外線カットフィルタを外すだけでこんなにも色に違いが出るんですね。
そして、やはりピントが合っていません。赤外線カットフィルタを取ったせいで焦点がズレてしまったみたいです。


続いてマクロ撮影。

めざせ!ジャンク王  ・・・ってか
おや?やはり全体が赤っぽいですが、より近くまで寄れて何となく性能が向上したような・・・


結構面白いですねにひひ

では次のステップとして、ピントの調整を行います。


今のままではピンボケなのでまともな写真が撮れませんが、赤外線は可視光に比べて屈折率が小さいらしいので、CMOSセンサーとレンズの距離をもっと離してあげればピントが合うのではないかと考えました。


そこで、マクロモード切替スイッチの部品にネジ込まれ接着剤で固定されているレンズをペンチで力任せにねじり、固定を外して自由に動くようにしてしまいました。


続いて表蓋についている銀色のリングを外します。

リングは大きいのと小さいのの2つがあります。


めざせ!ジャンク王  ・・・ってか


小さいのはハメコミになっているだけですから、裏側からツメをつついてやれば簡単に外れます。

大きいのは3点で接着されていますので、裏側の接着部分(プラスチックを溶かしたような痕がある)をカッターで削り、リングの部品が見えてきたところで爪楊枝で押してやれば外れます。


これで準備OK。あらかじめレンズを可能な限り出っ張らせておき、いったんカメラを組み上げ、そして液晶モニターに映った画像を確認しながら横の穴からピンでレンズをつついて少しづつレンズを回転させ、ピントが合う位置を探していきます。

デジタルズーム最大で遠景の被写体を映しながらやればうまくいくと思います。


自分の予想ではレンズが最初よりも離れた位置でピントが合うのではないかと思っていたのですが、逆に引っ込んだ位置でピントが合ってしまったような気がします(なんとなくですけど)。最初の位置を覚えておけばよかったんですけど、控えておくのを忘れてしまったので残念ながら今となってはもう分かりませんあせる



ピントあわせが終わったところで最後の仕上げにIRフィルタの装着です。


現像済ネガフィルムでも代用できるとのことでしたが、今回は本格的に本物のIRフィルタを購入。


 (↓↓↓これ)



光量不足を心配してIR76をチョイス。フィルタを適当な大きさに切って、レンズカバーへ装着しました。


めざせ!ジャンク王  ・・・ってか

ちょっといびつだけどそこはまぁご愛嬌ということでにひひ


ハイ、レンズカバーを元どおりに被せ、赤外線カメラの完成です。クラッカー

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フラッシュ部分にもフィルタをつけると人知れずフラッシュを焚くことができるそうですが、今回は省略(というよりやり忘れたあせる



試写してみました。

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おぉ、とても非日常的で不思議な画が撮れましたニコニコ

草木の緑は明るく写り、空の青は暗く写ります。これは、葉っぱは赤外線をより強く反射し、空は吸収してしまうことによるそうです。うむ、いかにも赤外線写真だなという印象です。
特に遠くの山に注目。画像をクリックして大きくして比べてください。コントラストがはっきりしていて、尾根の形がくっきり写っています。


ただ、やはり全体が赤いです。IR76では可視光の赤を若干通してしまうのだろうか。

ちなみにカメラのホワイトバランスを蛍光灯モードにすると全体が薄い青で写ります。


なかなか面白い世界ですねにひひ

もっと面白いやつをいろいろ撮って、いずれブログにUPしたいと思います。



ちなみにこのカメラ、盗撮(透撮)目的には使えません。その理由はベースとなったこのカメラの性能が残念だからです。レンズもCMOSも闇を映したり衣服が透過できるほどの能力はありません。
盗撮目的で検索して訪問された方、残念でしたべーっだ!



※今回投資額:1533円(カメラ本体315円+IR76フィルタ1218円)
※難易度レベル:高
※注意:感電の危険があり、かつ、強い赤外線を直接見ると目を傷める恐れがありますので、良い子は絶対にマネしないでください。
※他の機種の赤外線改造記事は、下の「他の記事の目次はこちら」をご覧ください。

2010.2.20追記:

このカメラで撮影した赤外線画像をUPしました。

http://ameblo.jp/akame9/entry-10463745930.html


2010.4,1追記

ピントについては、取り外した赤外線カットフィルタの代わりにアクリル板を入れることでピントのズレを防ぐことができるとのことです。


レンチ 他の記事の目次はこちら  レンチ