セミナーや講座などのキャンセル料は消費者契約法によって規制されています | 個人経営者・女性起業家のための法律の基礎知識

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法律とWEBの専門家、消費者法務コンサルタントの赤松です。消費者センターで11年間で15万件以上の相談を経験した元行政技術職員が、事業者に必要な契約や取引の法律対応、創業支援、WEB情報発信をサポートします。一般社団法人はりまコーチング協会 代表理事。


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事業者がセミナーの募集をするときの契約関係についてお話します。

 

ときどき、キャンセル料についてのブログ記事を見かけるのですが、法律的な解釈はせずに、感情論で書いているものもあります。それを鵜呑みにして、コンプライアンス的によろしくない状態になってしまう事業者もいるので、正しい知識をつけてほしいと思います。

 

大きく、「消費者対象のセミナー」と「事業者対象のセミナー」とがあります。契約の原則では大きく異なる性質があります。

 

消費者対象のセミナーには消費者契約法と特定商取引法の規制がかかっています

消費者対象のセミナーだと消費者契約法の対象となります。また、ネットで申し込み(契約)が成立するのであれば、特定商取引法の通信販売にも該当します。さらには電子消費者契約法や景品表示法なども。

 

セミナーなのに通信販売?と思うかもしれませんが、通信販売は商品だけでなく、役務(サービス)も対象になっています。

不当なキャンセル料は無効

消費者契約法の規制の1つに、不当な契約条項は無効であるとの規定があります。

セミナーでよくある問題としては、キャンセル料になります。

大学の授業料返還訴訟

ニュースを思い出してください。大学に合格したら入学金と1年目の授業料を支払いますよね。支払った後にほかの大学に合格して入学を辞退したとしても、納めた「入学金と1年目の授業料」は返還されないという問題がありました。消費者契約法に基づく授業料返還訴訟がさかんに提起されました。結果として、入学金は大学に入学する権利を得たということで、返還はされないものであるが、1年目の授業料は入学前であれば、大学側に損害は発生していないということで、返還すべきとなり、その判例が元に、今はどこの大学でも入学前に辞退した場合は返還されるようになりました。

該当する消費者契約法の条文です

消費者契約法

(消費者が支払う損害賠償の額を予定する条項等の無効)
第九条 次の各号に掲げる消費者契約の条項は、当該各号に定める部分について、無効とする。
一 当該消費者契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定める条項であって、これらを合算した額が、当該条項において設定された解除の事由、時期等の区分に応じ、当該消費者契約と同種の消費者契約の解除に伴い当該事業者に生ずべき平均的な損害の額を超えるもの 当該超える部分
(以下省略)

 

簡単に説明すると、契約解除に伴うキャンセル料や違約金などの損害賠償の金額のうち、解除に伴う一般的な平均的損害額を超える金額は無効であるということです。

 

授業を受けておらず、まだ入学もしていないのであれば、授業料に関して大学側に損害はないだろうという話です。

 

携帯電話の2年縛りの契約解除料についても裁判がありました。結果は平均的損害額を超えていないということになりました。

セミナーでいうと、この平均的損害額がセミナーのキャンセル料に該当します。

この平均的損害額は、それぞれのセミナーの性質や定員、資料などによって異なってくると思います。

 

キャンセルする人に対して腹立たしく思って、キャンセル料を高額に設定する事業者もいますが、実際に損害となる金額の根拠を示すことができなければ消費者契約法で問題となります。

 

参加した場合に得られたであろう利益というよりも、キャンセルによる損害が争点になりますので、定員に余裕がある場合やキャンセル待ちがある場合などは損害は発生しないということになります。

 

細かくいうと、資料の印刷代や返金手数料、事務にかかった費用等がキャンセルによる損害額になると思われます。

 

したがって、キャンセル料を設定する場合は、その金額の理由を説明できるようにしておくことがトラブルを防止する方法となります。

事業者対象のセミナーでは契約自由の原則が適用

事業者対象の契約には消費者契約法が適用されません。民法による契約自由の原則ですので、お互いに契約すれば守る必要があります。不当なキャンセル料については、民法の不当利得などで対抗することになると思いますが、民法を適用するのは難しいです。

 

事業者間の取引では、買う側も売る側も、契約の原則を理解する必要があります。これが私の「契約基礎知識セミナー」で一番最初に知っていただく基本原則です。

 

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