僕なんぞはセクハラが息をしているようなもんじゃぞ
純子姫から蓮如上人御影が渡辺家に到着し、お立ちになるまでの様子を聞いた。
昔は、御影道中が渡辺家で休憩する時には家に入りきれないほど人が集まったとか。
しかし、今は勤め人が殆どで平日は休めなく、また若い人の意識も変わり、集まる人は少なくなったとのことだ。
渡辺家に来られるのは4月22日午前11時半前後で、11時ごろから関係者が集まって一服する。
すると、前の休憩所を出られた時に連絡が入るそうだ。
ご主人は11時20分頃になると、兜山古墳へ行き太鼓を打って近所の人たちに知らせるそうだ。
渡辺家で待っていた関係者も、近所の人も兜山古墳で一行をお迎えし、そこから御影を運んできた人たちと一緒に紅白の綱を引いて渡辺家に入るのだそうだ。
床の間に蓮如の御影の掛け軸を置き、その前で御影道中の世話役がお説教をする。
お説教が終わると、お盆が回され、そこへお賽銭として皆がそれぞれ100円程を入れる。
渡辺家は草餅を用意して、集まった人にお渡ししているそうだ。
しばらく休憩の後で「蓮如さま、お立ちい～」と言ってお立ちになるのだそうだ。
蓮如上人御影道中の休憩所としての役目が済んだ後は親戚・関係者10人位で食事をとるのだそうだ。
蓮如上人御影道中は京都→福井の「御下行」と、福井→京都の「御上洛」とはルートが違い、休憩所も違っているようだ。
「御下行」の時の休憩所では「御上洛」の時には使わない。
ルートも少しずつ違っているようだ。
勿論、「御下行」は湖西を通り北陸道(木の芽古道)を越える。「御上洛」は北国街道(栃の木峠・椿坂峠)を越え、東海道を通る。
この違いだけでなく、今庄と吉崎の間も単純に同じ道を往復したのではないようなのだ。
それは出来るだけ多くの人と、ご縁を持ちたいと言うことだったのではないか。
そのことと、休憩所を重複して使わないことから微妙にルートは違っていたようだ。
それで、東別院に電話をして聞いてみた。
「蓮如上人御影道中の県内の休憩所を教えて頂けないでしょうか？」
まあ、資料の調査や取材をきっちりやる吉村昭みたいなもんやの。
東別院の人の答えは
「それは、吉崎の別院が主管ですから電話番号を教えますからそちらに聞いて下さい。いいですか？ ○○の○○○○です。」
しょうがないので、吉崎別院に電話をした。
吉崎別院の答えは
「それは、個人情報保護法に抵触いたしますのでお答えできません。」だった。
「ああ、そうですか。分かりました。」
日本の行政は形ばかりをつくろうとする。
蓮如上人御影道中を広く世の中に知って貰うのは、宗教法人としては本来の目的ではないか。
ご縁を広めるのが当然のことで、休憩所でお説教をしているなら、どうぞお参り下さいと言うべきではないか。
既成宗教で、本来のご縁を広めることをしている宗教は一つもない。
浄土真宗も、曹洞宗も、日蓮宗も天台宗その他も本来の宗教活動をしていない。
新興宗教は積極的に、時には不道徳的な方法をもって広めようとしている。
既成宗教がしっかりしていないから民衆は被害を受けているのである。
政教分離も、ヨーローッパへ行けば政党の名前も殆ど宗教名が入っていたり、生活、教育、文化行事など宗教色が濃いものだ。
アメリカでも大統領は聖書に手を置いて宣誓する。
しっかりと宗教が根付いている。それが歴史になっている。
日本は政教分離という言葉だけが飛び交い、無色透明な根無し草が一番いいことだと思っている。
形だけ守ろうとすると、どんどん中身が無くなって行く。
考えることをしなくて条件反射だけしている。
言葉狩りも考えた方がいいぞ。
言葉には生まれてきた歴史・文化がある。
言葉の自主規制なんぞも歴史・文化を否定して何も考えなく条件反射しているだけだ。
セクハラ？ 僕なんぞはセクハラが息をしているようなもんじゃぞ。
あああ～、また、要らぬことを言っちゃった。
こうして、蓮如上人御影道中の県内休憩所やルートは知ることが出来なかった。
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＊歳末シリーズ
年賀状も生きてるかどうか確かめているだけじゃ。
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＊一月を 迎える幸せ 手を合わす
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