「地上に太陽を！」核融合エネルギー研究開発報告会に参加　脱炭素社会の究極の発電

ITER成果報告会の様子(東京千代田区内幸町イイノホールで)

ITER機構長を務めるベルナール・ビゴ氏

　「日々勉強！結果に責任！」「国づくり、地域づくりは、人づくりから」を信条とする参議院議員赤池まさあき(自民党・比例代表全国区)です。

　天然資源が少ない我が国にとって、先の大戦や福島第一原発事故の教訓もあり、エネルギーの安定供給は国民生活や経済にとって、大変重要な課題です。そして、今後の2050脱炭素社会に向けて、課題克服は不可欠です。

2050脱炭素社会の産業イメージ(出所：経産省)

https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201225012/20201225012-4.pdf

　経済産業省は、12月25日(金)に、「2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略」をまとめ、公表しました。

　https://www.meti.go.jp/press/2020/12/20201225012/20201225012.html

　現状の二酸化炭素(CO2)部門別排出割合は以下です。

①電力由来37％、②産業25％、③運輸17％、④業務・家庭10％、⑤その他11％

　最大の二酸化炭素を排出する電力由来の改革について、2050年に向けて、電力需要が30～50％(約1.3～1.5兆kWｈ)増と予想しています。電源構成の参考値は以下です。

①再生可能エネルギー発電(洋上風力・バイオマス・太陽光等)が50～60％

②原子力(小型炉・高温ガス炉・核融合)・LNG火力＋CCUS(Carbon dioxide Capture, Utilization and Storage＝CO2の回収・有効利用・貯蓄)/カーボンリサイクルに30～40％

③水素・アンモニア発電に10％程度

以上を参考値とし、今後エネルギー基本計画の改訂で議論を深めていくとしています。

●究極の脱炭素発電の核融合

我が国が納入した核融合発電実験炉の部品の一つ

超大型で高性能の超伝導コイル

経産省の成長戦略にも登場し、エネルギー問題を根本的に解決するのが、「地上に太陽を！」を掲げた核融合エネルギーです。12月22日(火)に東京イイノホールにおいて、感染症対策を行って、核融合エネルギー研究開発の成果報告会が開催され、私も出席しました。主催は、核融合エネルギーフォーラムという産学官の連携組織です。

　https://www.fusion.qst.go.jp/fusion-energy-forum/index.html

　フランスで建設が進むITER(イーターTnternational Thermonuclear Experimental Reactor=国際熱核融合実験炉の略)の進捗状況について、ITER機構長を務めるベルナール・ビゴ氏（仏・2015年3月任命）が、仏から遠隔出席して、報告してくれました。

　ITER計画とは、1885年に米ソ首脳会談が発端となり、2007年に世界7極(日・欧・米・露・中・韓・印)が参加して協定が発効し、2025年にプラズマ点火を行い、2035年に核融合運転開始を目指しています。入力エネルギーの10倍以上の出力が得られる状態を長時間（300～500秒間）維持し、超伝導コイル（磁場生成装置）やプラズマの加熱装置などの核融合工学技術を実証しようというものです。

　https://www.mext.go.jp/a_menu/shinkou/iter/021.htm

今年に入って、コロナ禍の中でも、各極からの部品納入が順調に進み、取り付けが始まっているとビゴ機構長から報告を聞きました。我が国からは、超大型で高性能の超伝導コイルが納入されました。

　また、ＩＴＥＲ計画を補完・支援し、実験炉から原型炉に必要な研究基盤を確立するものとして、ＢＡ(Broader Approachの略、幅広いアプローチ)活動が、日欧の協定によって、同時に行われています。それは、青森県六ケ所村の国際核融合エネルギー研究センターや核融合中性子源用原型加速器の建設と実証、茨城県那珂市での先進超伝導装置(ＪＴ-60ＳＡ)の建設と利用です。

　核融合エネルギーが発電に利用できる実用化までには、まだまだ時間がかかるわけですが、人類の夢「地上に太陽を！」を創り出すために、国民の理解を進めつつ、国費での支援を続けていかなければなりません。

　なお、ＩＴＥＲ/ＢＡ関連の今年度予算は213億円であり、今後審議予定の第3次補正予算案が18億円、来年度予算案が219億円を計上しています。

　https://www.mext.go.jp/content/20201218-mxt_kaikesou01-000010167_1.pdf

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●中共武漢発の新型コロナウイルス感染症対策　

中共武漢発の新型コロナウイルス感染症の国内外での感染が依然続いています。お亡くなりになった方々の御霊の平安を祈念し、ご遺族にお悔やみを、感染した方々やご家族にお見舞いを申し上げます。

12/24「感染拡大　専門家の分析　原因は？対策は？」

　https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12645872556.html　

12/20「感染拡大　証拠と基準に基づいた情報発信と政策の実施を」

　https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12645066971.html　

12/14「感染拡大　GoToキャンペーン見直しを」

https://ameblo.jp/akaike-masaaki/entry-12643977217.html　