先日、息子の高校の保護者会に行ってきました。
 


校長先生、学年主任、学年担当の先生の方々のあいさつ、進路について…

個性豊かな先生方が多く、興味深く聞きました。


 
なかでも面白かったのが

「カーリングペアレントにならないでください」というお話でした。
 

みなさんご存じかと思いますが

カーリングは氷の上でストーンを滑らせ、

離れて描かれている、ハウスと呼ばれる氷上の円の中に置くというスポーツです。

2チームで競い合い、ハウスの中の点数の高いポジションに

より多くのストーンを置いたほうが勝ちとなります。

ストーンを滑らせるときに、

味方は狙った方向や場所に行くようにストーンの手前で

一生懸命氷の表面をゴシゴシとこすります。


 
子供に失敗してほしくないばかりに、

カーリングのゴシゴシさながらに子供の行く道を

スムーズに均(なら)してしまう、

そのような親を、「カーリングペアレント」というそうです。


人生は失敗なくして成長なし。

カーリングペアレントは

「子供が失敗をして、つらい思いをするのを見るのは嫌だ」という親自身のエゴで、

子供の成長の機会を奪っているともいえるのです。



 
「そうだなあ確かになあ、でもどうすればよいのだろうか」と思っていると、

先生は具体的なアドバイスを3つくださいました。
 



まず、「勉強しろと言わない」


え。

めっちゃ言ってる。口を酸っぱくして言ってる…

周りの保護者も同じなのでしょう。会場はどよどよどよ…と、どよめきます。
 



そして「子供の部屋を勝手に掃除しない」

たまにやってる…そうじゃないととんでもないことになるから…。

会場はまたしてもどよめきます。
 



最後「朝起こさない」

会場からはもはや失笑が漏れ聴こえました。

わたしも「いや、むりむり。ぜったい起きないもん。遅刻するわ」と思いました。
 
「一人二人いなくてもこちらは気にしません」と先生。

そりゃそうでしょうけれど。




でも先生のおっしゃることも非常にわかる。

自立した大人になるためには、いつまでも親が子供の世話を焼いていては、ダメなのです。




自分はカーリングペアレントだなあ、

ちゃんと子離れしなくてはいけないな…と思って帰路に就いたのでした。
 



そして保護者会の次の登校日、

「親が朝起こしてくれなったんだけど!」と

困惑している生徒が多かったと息子から聞いて、笑ってしまいました。