久々の更新です。

 

長年の指導から感じますが、民事訴訟法は、受験生の共通の敵と言ってもいいぐらいに、

苦手意識を持つ人が多い科目でもあり、解き方も書き方も安定しない、という人も多いです。

 

ただし、頻出出題テーマが決まっていること(訴訟の技術的、周辺的分野からはほぼ出ない)、

民事訴訟法も「民事系」として、当事者の視点が非常に有意義であることから、

しっかりした検討姿勢を持って、問題訓練を重ねることが大事かと思います。

以下、問題検討姿勢と、頻出出題テーマ(重点的に取り組むべき分野や姿勢)について述べ、

最後に、合格答案作成講座の問題の中で、Cランク(分野的にマイナー又は極めて容易な問題)を指定しますので、

参考にしていただければ幸いです。

 

1 問題検討姿勢について

基本的に、論文の要素は「結論」と「理由」から成っています。

そして、「理由」は、法律の論文事例問題では、「要件→効果」に事実を適用すること、

で構成され、民事訴訟法においても例外ではありません。

 

また、どの科目も、基本的に当事者の主張・反論での構成が可能であり、

(無論、裁判所の立場での中立的な構成も可能であり)

民事訴訟法においても例外ではありません。

 

従って、問題を検討するに際しても、当事者目線は極めて有効であり、

当事者いずれかの立場で、主張反論を構成する、という意識を持つことが肝要です。

(悩ましいのはまずは原告の立場で、とは限らず、訴訟法上の主張を、被告の側からまず提起する(訴訟要件の欠缺など)ことも多々あります)

 

ただ、「要件→効果」の部分が、明文化されていない概念であることが多く、

(例えば当事者の確定であったり、当事者適格であったり、確認の利益であったり)

しかも用語が堅っ苦しく難解でもある、ということで、使いこなすに至るまで、意識的な訓練の積み重ねを要します。

 

その意味で、民法や商法のように、当事者の主張を「条文に基づき構成する」、というプロセスが不可能な部分も相当数あり、

条文化されていない原理・原則・概念も理解・暗記した上で、対応することが必要になります。

 

そういう意味で、民事訴訟法の問題を解くに際しては「結論を左右する原理・原則・条文は何か?」「当事者はどう主張したいか?」という2点を常に意識するとよいでしょう。

 

なお、近年の司法試験のように課題に答えるタイプも含め、

課題(問い)に対して、愚直に答える(結論と理由を示す)姿勢が大切なのはいうまでもありません。

 

 

2 頻出出題テーマについて

 結論からいえば、訴訟物、当事者、主要事実、証拠に関する重要概念です。

 これは、民事訴訟が、当事者間の、訴訟物たる権利の存否を判断するための手続であること、

その判断は、証拠から事実を認定し、主要事実を法規に適用して訴訟物の存否を判断する、

という民事訴訟の構造からしても当然といえば当然です。

 

 逆に言うと、手続の進行面については、技術的、細目的要素が強く、相当程度幅を絞って臨むことができます。

 超重要な概念を中心に抑えていく、という勉強の方向性になるでしょう。

 

 ということで、訴訟物、当事者、主要事実、証拠に関する重要概念を中心に、という方向性になるのですが、大事なのは、ここから先です。

 とりわけ、訴訟物と主要事実のいずれかまたは両方が関連する概念(処分権主義、弁論主義、証明責任、既判力、当事者適格、二重起訴、参加的効力、訴訟参加等)については、訴訟物となる権利を出発点にして論理的に考える訓練を積むことです。

そして、主張事実についても、訴訟物を出発点とし、実体法の要件・効果をベースにして、具体的な主要事実が何か、を考えられるようにする必要があります。今年の予備試験の民事訴訟法設問2でも、そういった問題が出ていますし、近年の司法試験の問題にも見られる問題です。

 

 この部分に苦手意識のある方は、上記の概念に関連する諸判例を、論点に気づく素材としてではなく、訴訟物は何か、主要事実は何か、等を考える練習問題にして反復練習してみてください。

 

3 合格答案作成講座(赤木クラス)受講生の方向け

 第1回では、25問目あたりまでを目標に予習してきてください。そのうち、Cランクの問題は、5,6,9,12,13,16,18,23です。