豆腐屋の柔らかブログ
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夏の記憶6

帰ろうとして定食屋に原付バイクを忘れている事に気づき、取りに向かった。
こんな時間だからな~と思いながら向かってみると、案の定お店は閉まっており辺りは真っ暗であった。
「困ったな~」と思い、誰かいないかと店内を覗いてみたが、見事に静まり返っていた。
「しょうがない明日にするか~」諦めて、ふと近くにある街灯を見てみると見覚えのある小さな子供の姿が…
俺は慌て声をかける。
「おい!こんな時間に何をしてるんだ!」
「………」
何も答えない。
「親御さんが心配するから送って行くぞ。」
「…………」
無言で頭を横に振っていた。
「分からない奴だな~。」とそこまで向かおうする。
すると逃げるようにその子供は走り出してしまった。
「おい!待てよー!」
50メートルくらい走り、その子は暗闇の中に消えてしまった。
「なんなんだ!あの子は…」
俺は釈然としない気持ちで家路についた。

夏の記憶5

病院まで付き添った俺は、女の子の意識が戻るのを椅子に座り待っていた。
何か、うわごとの様にしゃべっている。
聞き取れないので、近くにまで耳を傾けてみると…
「お兄ちゃん…行かないで……」
何かの夢を見ている様だった。
……しばらくして、その女の子はゆっくりと目を覚ました。「気分はどう?」
「少し頭がガンガンするけど、大丈夫みたい…」
「夢でうなされていたみたいけどね。
お兄ちゃん、お兄ちゃんって言ってましたよ」
「………私は一人っ子でお兄さんはいないのに、そんな夢をみていたんですか…」
「覚えがないのかい?」
「…残念ながら…」「でも、良かったよ~倒れた時はどうしようかと思ったから。」
「ご迷惑かけてすいませんでした…お礼がしたいので、連絡先を教えてもらえないでしょうか?」
そう言って、鞄からメモ用紙を取り出していた。
俺は内心「ヤッタ!」と思いながら、携帯番号をメモ用紙に書き出した。
「それじゃあ、俺はこれで帰るね。」
「本当にありがとうございました。」女の子はベッドの上からお辞儀をしていた。
「そういえば、まだ名前聞いてなかったね。」
「渚…大空渚と言います。」
「俺は内藤龍也だ。宜しく。」
「内藤さんありがとうございました。落ち着いたら連絡します。」
「うん、わかったよ。」
そう言って病室を後にした。

多忙につき

ブログをお休みしてました~(^_^;)
書いていた小説も時間が出来るまでお休みにします(ノ_・。)