あのとき、僕は大人の階段を下ってその店へ、、、 〜あるBARの思ひ出〜 | Hairmakesalon AKAISHI ~since 1973~

Hairmakesalon AKAISHI ~since 1973~

秋田市中通で創業48年を迎えるヘアサロンです!

     
      いつもながら引きつける表紙!


こちらの今回の特集は『全国の穴場なBAR』的な感じでした。

秋田の有名店もしっかりと★


こういった特集の中に、自分が20年近く前に一度だけ訪れた

あの店が載ってないかなあ、、、

とペラペラページをめくっては

『やっぱりない、か、、、』

といつもため息をついていたものでしたが、今回は、、、

『!!!』

、、、載ってました、、、!

僕の記憶は、もうあの日の夜に戻っています、、、。


~東京に出て来て2年目の僕は、彼女と夜の街を闊歩中。

秋田から遊びに来ていた遠距離恋愛中の彼女に

『東京の店はまかせて!!』

と根拠のない自信を見せつけてはいたものの、

たいした店を知っているわけでもない。

決して美味くはないお好み焼き店を後にしてさて次は、、、

と夜の街をうろうろしていたのである。


そんな僕が目を留めた店、それが『E』というBARだった。

通りに出ている看板からは高そうな雰囲気は感じない。

どうやら酒類メーカーの直営らしいし、

財布にもきっと優しいはず!!

、、、ということで地下にある『E』への階段を二人で

降りて行ったのでした♪


    
      当時好んで飲んでいた一杯♪


階段を降りて左側に『E』があるようですが、

なんとご丁寧に階段途中の右側が鏡面になっていて

『E』の内部が見えるようになっています。

そこで僕は自分たちが場違いな事に気付いたのです(汗)。

にぎやかなビアホール風の店を予想していたら、

かな~りのオーセンティックBARだったのでした。

スタッフはベストに蝶ネクタイ、

タイトに撫で付けたオールバックは

『大人の社交場』のホストとしての資格1000%です。

対して20歳そこそこの当時の僕は、当時勝手に

『ストリートパンク』(のちにストリートモードに移行)

というファッションコンセプトの元に服を選んでいたので

端から見れば非常に攻撃的なファッション、、、(汗)。

最悪 『お客様、申訳ございませんが、、、』

という展開も、、、(汗汗)。

もしや、この鏡はそんな馬鹿野郎達に

『入店する前にちゃんとTPO考えてね』

という戒めのために置かれたものなのかっっ!!

でも、ここまできて戻るのは彼女の前では、、、

ムムム、、、

ええい!お断り覚悟で入ってまえ!!



     
     色味にコントラストが効いたカクテルが好き♪


『いらっしゃいませ!』

バーテンダーのかたが怪訝な顔ひとつせず、

場違いな僕達(正確には僕)をゲストとして迎えてくれます。

このときの喜びは、今でも忘れる事が出来ません。

初めての店に入る時、

お客は色々な思いの中でドアを開けます、、、。

お店の雰囲気、

スタッフの対応、

自分がそれらを気に入るかというのと同等、

もしくはそれ以上に 

『その店の客』 として認められたのか?

ということが重要に感じます。

明らかに『E』にそぐわなかった僕にも、

変な気遣いなしに普通に

接して頂いたそのバーテンダーの接客に感動したのでした。

もちろん、お酒もおいしくいただきました♪


     
      チャイナブルーもよく飲んだ♪


<今度『E』に来るときは、

この店に似合う男になってからだ!!>

という思いから、もう20年近く経ちます。

あれからいろいろなBARに行きましたが、

いまだ『E』の2回目は達成していません。

心の中の特別なBARにしておくべきか、それとも、、、