仏さん(お仏壇)の前で拝んでいる時は、御先祖様を敬う子孫、子供で神仏に対して謙虚で敬虔な人間っていう感じなの。拝んでいる時だけはいい人になる。
祖母も父も。
でも、普段が普段だから……。その時の気分によってなんだかなんだかわかんないけど、人より上に立とうとしたり、理不尽なこと言ったり、いきなり横暴なこと言ってきたりすることがあるから。
そういう人がやることや言うことに対しては反発したくなってしまう。
仏様とかあの世とかあるんだよ、って得々と言われても。そんなことはわかっているよって思う。もし、私自身がそういうのがわかる方じゃなかったら、反発して終わりだったろうな。
祖母や父は、お寺とかでお坊さんの話を聞いたりして、拝むようになったみたい。
あと、伝統的にずっと続いているから。
仏壇に毎日お供え物をすることが。それで若いころからずっと続けているのもあるみたい。
祖父が亡くなってしばらくしてから、母が夢を見たらしい。
祖父「あの世っていうのは御飯が無くて、おむすび1個で何日も済ました。」
母「だっておばあちゃんが毎日お供えしているよ。」
祖父「上の御先祖様がとっちゃうからまわってこねえ。」
という夢だったらしい。
年を取ってこの世では最年長でも、あの世に行くと、あの世の中では一番若い人で、新人になっちゃうんだなあ。
でも、お供え物って亡くなったあの世の人に届いているんだね。(御先祖様にとっては、祖母も父も自分達を敬って大事にしてくれる人っていうことになるんだろうなあ……。)
その後また母が夢を見て。その時祖父は体が光輝いていたらしい。以前見た夢の時は、普通だったのに。
実は、私も同じ時期に祖父の夢を見た。その時に祖父が光輝いていたの。
それは、父母が、某新興宗教の教祖の霊能者の先生に、祖父の供養を頼んだ後だった。
(20万円だったみたい。)
新興宗教って悪徳なところもたくさんあるけど、本物の高い霊能力の持った方がされているところもある。
現代仏教の場合、霊能力者がされていることはあまりなくて、先人が書いた書物に乗っ取った儀式みたいになっている。
残された人達にとっての精神的なケアにはなっているんだろうけど。
お葬式では何百万もする高い戒名をつけてもらったらしいのに、大きな視点から見たら、あの世の霊的には効果無いんだなあ……。
(生前そういうことにこだわる人だったら、それで満足するのかもしれないけど。)
仏教の戒名とかお葬式って、どっちかというと、生きている人の気持ちのためにやるものなんだなあ。
あと、亡くなった人が自分のお葬式を見て、自分が亡くなったっていうことが認識できる儀式になっているのかも。
でも、祖父は生きているころはあの世とか信じないタイプの人だったんだよね。悪い人では無かったんだけど。
でもって、母が新興宗教にはまったのは、義家族と同居で、自分の実家も遠くて友達も近くにいなくて精神状態が悪かったからなんだよね。
私はだから、自分は信じていなかったのになんかずるいって言ったら、母は、子供が信じているんだから、供養してもらって高いところにのぼれていいんだって言っていた。
そういうところは、母は優しいなって思う……。