当施設では、85%の方が何らかの排泄機能障害があります。しかし「おむつ」は使用せずに、綿の肌着にパットを使用する個別排泄ケアを行っています。この排泄ケアは1996年にスウェーデンから、日本の社会福祉施設で最初に当法人の理事長が導入しました。当時、スウェーデンから看護師の方に来ていただき、医師である理事長と一緒に愛全園のご利用者に使用したことからスタートしているという歴史があります。
導入に際して、介護職員が、実際におむつを付ける体験を通して、おむつの不快感を体で理解することにより、個別排泄ケアのゴール設定を行っており、現在でも、定期的に、おむつ体験研修を実施しています。
個別排泄ケアの流れとしては、先ず、排泄機能障害のあるご利用者様のご入居後に、見立てを立てたパットを使用し、10日程度、排泄後のパットの重さを計測します。これにより、24時間の中で、どの時間帯にどれだけの尿量があったかを把握します。そして、尿量の少ない時間帯には薄いパットを、多い時間帯には厚めのパットを選定します。この工程を個別排泄プログラムと言います。尿量に応じて4~6種類のランクのパットを用意しています。また、肌に触れる部分については綿素材のものにすることで、不快感を最大限減らすことにより、専用の綿の肌着を使用して頂いています。
尿測は体調や機能低下などで変化するため、半期に一度、介護職排泄モニターにて計測を行います。これにより、1日中、分厚いおむつやリハビリパンツをつけるという不快感をなくすことが出来るだけでなく、コストの削減にもつながっています。
愛全園の個別排泄ケアは、ご利用者の尊厳を守ることを前提に以下の目的を掲げています。
①睡眠の質を向上、生活リズムの確立により余暇活動の充実、皮膚炎リスクの抑制
②スタッフの業務最適化、ケアの質の向上、パット交換回数の適正化
③トータルコストの効率性と効果性
④社会環境への貢献・廃棄量の低減
更に愛全園では、漢方医である理事長が利用者に優しい漢方薬をメインとした排便コントロールを実施しているため、更にきめ細やかな介護職と看護師の連携により、下剤の服用のタイミング等の調整を実施し、ご利用者ごとにベストな交換回数まで導いていきます。
このように、愛全園では、法人理念の行動指針である『快眠、快食、快便、快感』を実現するための科学的な介護を行っています。
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