5/19(金)
ロボット競技本番と、審査セッションの日がやってきました。
ロボット競技会場はここ↑
万国旗が飾られた、アーカンソーでの世界大会を象徴するような場所です。
今日のピットオープンは朝7:30。
6:30に寮の入口に集合し、食堂で朝食をとり、そのまま会場へ行って一番乗りで練習フィールドの予約をとるという段取りでしたが、んっ?起きてこない!
アーカンソー大会あるあるです。
時差ボケ、早朝から深夜までの活動、そして部屋は子供だけでなので誰も起こしてくれません。
二度寝しちゃったみたい。
5分遅れで下りてくると、今度はチーム看板は?譜面台は?日の丸の旗は・・・?
また部屋まで取りに行き、10分以上遅れて出発となりました。
続いて向かった食堂は空きテーブルがない混雑ぶり。
さすが本番の日です。
結局ピットエリアには5分前に到着しましたが、練習フィールドの予約が始まっていて、すでに最初の3コマが埋まっています。
しまった!
ところがよく見ると奇跡的に7:30のスロットが空いていて、そこに入ってロボットの調整をすることができました。
9:03 ロボット公式ラウンド1がスタート。
FLLのロボットは自律型といって、誰も運転せずに自動的に仕事をするように作っています。
コンピューターやセンサー、モーターが積まれ、それをプログラミングして、ロボット自身が自分で判断しながら仕事をするロボットです。
もちろん子供達が作ります。
しかし、ロボットを走らせる前のセットアップは人が行います。
試合中、ロボットが数回「ホーム」と呼ばれるエリアに帰ってきて、そこでアタッチメント交換や貨物の積み替えなどをして再出発をします。
その度に再セットアップが必要ですが、第1ラウンドはそこでトラブルが頻発。
最近多めの「声かけが少ない」ことが、こういうトラブルに繋がります。
ロボットは動いているのにもったいない!
360点。(満点は415点、チームの最高点は400点です)
1回10分の調整時間を挟んで、
10:10 公式ラウンド2。
今度は調整時に間違ったプログラムをダウンロードしてしまうという初歩的ミスが起きて、近頃見たこともなかった120点に終わりました。
ミスは残念ですが、原因はわかっているので、次に期待します。
11:13 またまた1回の調整時間を挟んで公式ラウンド3。
風車のエナジーユニットとスマートグリッドを失敗したことが尾を引き、330点。
得点は伸ばせず。
結局80チーム中、今日は14位に終わりました。
んっ?今日は?ってどういうこと?
実はアーカンソーの大会。なんと公式ラウンドが5回あるのです。(通常は3回)
あと2回のチャンスを生かして、明日、更なる高得点を狙います。
本番終了後も明日のために、光センサーを使った制御をジャイロセンサーに変更して精度を高めるべく調整を進めています。
本番で功を奏するといいですね。
午後は審査セッションです。
ピットエリアから離れて少し落ち着いたテーブルで、子供達が練習や打ち合わせをしています。
こういうときは先生が介入するより、子供達の自主性が大切です。
緊張や疲れもありますが、少しずつ活気も出てきました。
16:20にチェクインし、16:50から、問題解決プロジェクト、ロボットデザイン、コアバリューの審査が30分連続で行われます。
スタート前、チェックインテーブルの奥で、円陣を組んでいました。
同じ場所で同じ審査員と3つのセッションを行います。
そのため写真は代わり映えしませんが、3分野を無事に終わることができました。
プレゼンは練習通りしっかりできた感じですが、質疑は新メンバーが3人いることもあってなかなか苦戦しました。
それでも終わった後の廊下ではみんな笑顔。
子供達の中では合格点だったことでしょう。
今回質疑の通訳は、海外留学中のかつてのチームリーダーの先輩が務めてくれました。
子供達にとっても、自分たちの活動の先に、こんなすごいことをしている先輩がいるというのは、大きな刺激になったと思います。ありがとうございました。
さあ、これで今日の本番は全て終了。
しかし、ここで終わらないのがFLLです。
寮から歩いて20分弱、大学にある76,000人収容のアメフトスタジアムの脇を通り、
フライデーナイトカーニバルとタレントショーの会場に向かいます。
大型の遊具で遊んだり、
チームによる出し物(歌、楽器演奏、クイズ、ダンスなど)を楽しんだり、楽しい夜を過ごしました。
特に感じたのは、アメリカのすごさ。
なんでもないことなのにみんなで盛り上がって応援する様子、褒め合う励まし合う文化、(時にあまり上手じゃなくても)自信を持って発表する気持ちなど、教育の根底にあるものの違いを感じました。
表情が非常に豊かな子が多いですね。
タレントショーの最後に、明日行われる「コールバック審査」の対象チームが発表されました。
コールバックは、今日の審査セッションの中で優秀だったチームに対して行われる追加の審査です。
つまり、この対象チームの中から入賞チームが絞られていく第一関門です。
そして、FIRST FUJISAN Energyは・・・
なんとコアバリュー分野のコールバックに呼ばれました!
明日の朝9:20から、質疑応答のみの審査に臨みます。
まあ入賞できるチームはごく僅かなので、そこに入れる確率は高くありませんが、
私達のチームの話を聞いてくれるのはとても幸せです。それだけでここまで来た甲斐があるというもの。元気に楽しんできたいと思います。
外に出ると、もう真っ暗になっていました。
子供達は明日のコールバックに備え、寮に帰って、今夜も夜遅くまで自分たちの活動を振り返っていました。