正しい人の霊魂は神の御手にあり、
どんな苦しみもそれには触れえない。


愚か者の目にとって、
彼らは死んだように見え、
彼らがこの世を去ったのは、
災いのように見えた。



彼らがこの世を去っていったのは、
滅びのように見えたが、
彼らは平和のうちにいる。



人の目の前で責めさいなまれたが、
彼らは不滅のものに希望をかけ、


軽い苦しみの代わりに、
大きな恵みを受けた。
神は彼らを試練にあわせて、
自分にふさわしいものとされる。



炉に入れる黄金のように
神は彼を試されてから、
完全ないけにえのように、
神に受け入れられた。


神の訪れの日、彼らは光り輝き、
かやにつけた火花のように広がるだろう。



彼らは国々を支配し、
民を治める。
永久に彼らの王は神である。



神を信頼する人は真理を悟り、
誠実な人は、神のそばで
愛のうちに生きる。
神に選ばれた者には、
恵みとあわれみがあるからだ。



しかし正しい人をあなどり
主から遠ざかってゆくので、
悪人は自分たちの思いに
似つかわしい罰を受ける。


知恵と訓育をあなどる者は災いだ。
彼らの希望は空しく、
その労苦には実りがなく、
その行為には利益がない。



彼らの妻は愚か者で、
子どもたちは不まじめで、
子孫はのろわれる。


不義を知らぬ寝床の、
汚れのないうまずめは幸せだ。
その女の豊かな実は、
霊魂のおとずれのとき分かるだろう。



また、悪事をしない手をもち、
主に背く考えを抱かなかった
不能者の男は幸せである。
彼は、その誠実を特に賞され、
主の神殿で最も美しい席を受ける。



誉れある労苦の実は光栄に満ち、
知恵の根は滅びを滅びを知らぬ。

だが姦通の子は栄えず、
不純な関係の子は消え去る。



彼らは長寿を保っても
無価値なものとされ、
その老年も不名誉である。

彼らが若死にすれば、
審判の日においても
何の慰めも受けない。



不純な子孫の行く末は、
本当につらいものである。
  

知恵の書  第3章