アメ車の基本(GM系メーターパネル その②) | AITHON CARS BLOG

アメ車の基本(GM系メーターパネル その②)

まいど!アイトーンカーズの加治です。

引続きアメ車の基本 GM系メーターパネル その② です。

知っている人も、知らない人も 読んで損はないかと思います。




今回は、各メーター ↑ の 番号②から



② エンジンオイルプレッシャーゲージ

エンジンオイルの油圧計です。エンジンの回転数、外気温、オイル粘度によって変化します。

アクセルを開ければ、油圧が上がり右方向へ(数値が大きい方へ)動きます。

油圧の正常値は、下のほうに記載しています。

走れば常に上がったり下がったり動きますが、数値上0付近で動きが悪い場合

「エンジンオイルの低下または油圧低下」が考えられる為、

その場合はエンジンを至急止めてオイル量の確認が必要です。


このメーターで、よくあるケースは針が振り切ってしまう症状があります。

この場合は、メーター修理となります。メーター廻りの部品は、セキュリティー上なかなか手に入りにくいので、

油圧メーターって事もあり、動いていればOK!って人も多いですかね。

高年式2000年以降は、各部のメーターのモーターが部品として出ていますが(車種による)、

メーター一式が、IPC(Instrument Panel Cluster) モジュールとなりエンジンコンピューターとも通信しています。


下手すると、すべて台無しにしてしまい 結局Assy交換(一式交換)となる場合もありますので、

 
分からない人は、絶対に分解しないで下さい! 




数値単位は、米国仕様「 psi (pounds per square inch ポンド/平方インチ)」

カナダ仕様「 kpa (kilopascals キロパスカル)」と表示しています。

このクルマは、米国仕様の p s i となります。


GM整備マニュアルにて油圧診断の数値(1999シボレーサバーバン参照)

エンジンを温めた状態でのテスト

●1,000rpm (エンジン回転数)で42キロパスカル(6PSI)最低限の数値

●2,000rpm で125キロパスカル(18PSI)最低限の数値

●4,000rpm で166キロパスカル(24PSI)最低限の数値

この数値よりも下回る場合は、オイル量の点検または点検修理が必要となります。







③ 水温系(エンジンクーラント温度計) 

エンジンを冷やしているクーラント液の温度を測っています。

メーター上、レッドラインに入ってしまうと「オーバーヒート」となり、

その場合エンジンを止めてエンジンを冷やして下さい。

ラジエタークーラントが空っぽの場合は、メーターは動きません。水温センサーが読取れない為。

この場合は、水温メーターが動かなくてもオーバーヒートします。(当たり前ですね)

一部の年式の車種、カマロ・コルベット・トランザム などは

エンジンの仕様(TBI・L98・LT-1)で、

レッドラインギリギリまで上昇しますが、意外とこれが正常値だったりします。

90年代の電動ファンで冷やしている車種は、水温系が上がったり下がったり動きがありますがこれも正常です。

日本車の水温系は、ビタイチ真ん中でメーターは動きませんが、アメ車は水温が動く車種がほとんどですね。

必ずしもメーターの針が真ん中でないとダメって事ではありません。

トラック系のカップリングファン式の場合は、真ん中よりも下回る事もあります。

水温メーター数値は

「米国仕様 華氏(F)」 「カナダ仕様 摂氏(C)」

写真のメーターの真ん中 「 華氏210度は、摂氏98.89C」 となります。

ちなみに、クルマの冷却水は摂氏100Cになっても沸騰しません。

ラジエターキャップによってウォーターラインに圧力を加える事で、100度を超えても問題ありません。






話が反れますが、あるレースではラジエタークーラント(冷却水)の使用が不可の場合がある様です。


クーラント液に使用している成分がコースを汚してしまうとかの理由(他の理由もありそう)みたいですが、


その時使用するのは、冷却水に使用するのは真水だけらしいです。(昔の話かな?)

大気圧では100度で沸騰しますが、圧力をかけることで沸点が上がるって事で問題無し。

液体は、不純物を混ぜることで沸点上昇するものなので、クーラントではない何か成分を混ぜているかもしれませんね・・・)


「じゃぁ、わざわざクーラント液なんて必要ないじゃん!」と思いますが、

一般車では、真水だけはダメなんですよ。


真水だとすぐに腐ってしまいエンジン内部の腐食を早め、泡立ってきたりと・・・

泡立ってくれば、気泡がウォーターラインに入ってしまい圧力が低下してしまう為

必然的にオーバーヒートしてしまうって事です。






常にエンジンをO/Hしているレース車輌と、何もしないで乗り回す一般車輌の使い方の違いでもありますよね。


クーラント液を混ぜることで、沸点を上げ、腐食も防止し、泡立ちを防ぎ、2年ぐらい性能を維持してくれます。


だから、ラジエタークーラント液は必要なんですね。

クーラント液の話は、もうちょっとだけ話したいのですが、また別の時に書きますね!


反れた話を戻しますが、

オーバーヒートを起こす水温は、120C付近からになります。

メーター数値210F と 260F の間は、およそ摂氏112.78C

レッドラインの始まりは、およそ摂氏120Cとなっています。


GM整備マニュアルにて水温系データー(1999シボレーサバーバン参照)

摂氏 85C - 105C

華氏 185F- 220F

(この数値範囲で温度によって変化する)


昔のトランザム・カマロ・コルベットは、110Cくらいまでが正常です。

少し気にしながら見たほうがいいメーターの一つですね!

メーターの動きでトラブルの早期発見にもなりますよ。



次のブログは、メーター④の燃料計から説明します!

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