こんにちは!
あいすくむりの加勢です☆
最近は、さまざまな形状のソフトクリームが流行していますよね。
今回は、ソフトクリームやアイスビジネスのプロとして、その「形状」についての見解をお話ししたいと思います。
◆ ソフトクリームの形状は、ノズルで変えられる
ソフトクリームを作る機械にもよりますが、最近のマシンはノズル部分を交換できる仕様が多くなっています。
ひと昔前は「星形」が主流でしたが、数年前から「丸型」が流行し、今では本当に多種多様な形状のソフトクリームが見られるようになりました。
その結果として、「映える」ソフトクリームが増えてきたのです。
◆ 商売の観点から見た「映え」
商売という視点で見ると、この「映え」は非常に大きなポイントです。
正直に申し上げると、昔の私は「映えなんて一時的なものだ」と少し軽視していました。
「食べ物はやっぱり“美味しさ”が命。映えは一度写真を撮って終わり。リピーターにはつながらない」――そう思っていた時期も、確かにありました。
でも、今は考えが大きく変わりました。
美味しいのは“当たり前”。
そのうえで**「映え」がないと、勝負にすらならない**時代なんです。
SNSでは、たくさんの人が「映えるソフトクリーム」の写真や動画をアップしています。
中には巻いている様子の動画が何十万回も再生されることもあり、その宣伝効果は計り知れません。
◆ それでも「プロ」は見るべきポイントがある
「映えること」は大切ですが、プロとして重視すべき視点も忘れてはいけません。
そのポイントは、次の2つです。
① 量のバランス
アイスは身体がとても冷える食べ物なので、冷蔵スイーツなどに比べて一度にたくさんは食べられません。
映えを意識するあまり、量が多すぎてしまうと――
最後まで美味しく食べきれなかったり、途中で捨てられてしまうこともあります。
もちろん、「シェア前提」で提供するなら良いのですが、基本は1人1つで考えられていることが多いです。
食べきれる適正な量を考慮することも、“映える”以上に大切な配慮だと思います。
② 衛生面の管理
もうひとつは衛生面です。
一部のノズルは長くて複雑な形状になっており、使用頻度が低いと中にソフトクリームが残留してしまうことがあります。
特に牛乳を使ったソフトクリームは、菌が繁殖しやすいため、
ノズル内に長時間残ると、食中毒リスクが高まることも。
営業中にお客様が途切れない繁盛店ならまだしも、そうでない場合は都度分解・洗浄が必要になり、運営側の手間も大きくなります。
◆ 映えと安全・満足度のバランスを
形状にこだわった「映える」ソフトクリームは、確かに魅力的です。
ですが、提供する側としては、量と衛生面にも十分配慮しながら、「見た目・美味しさ・安全さ」を兼ね備えた商品を目指していくことが大切だと感じています。
ぜひ、映えだけに偏らず、本当に「また食べたい!」と思ってもらえるソフトクリーム作りを、一緒に考えていけたら嬉しいです。