あまり泣かない理由
ダウン症のあるお子さんがいる人に「生まれたばかりの頃、ニコはあまり泣かなかった」と言うと、だいたい「うちもそうだった!」と返ってきます。
ダウン症のある赤ちゃんは、はじめのうちあまり泣かないようです。
理由はいろんな人から聞いた話を総合すると、2つあるようです。
泣かない理由① 身体的にまだ泣ける準備が整っていない
生まれたばかりの頃は、心臓疾患などの合併症などがあったり、低緊張で筋力が弱かったり、体力がないため、泣かないんじゃなくて、泣けない。
泣かない理由② 周囲への認知の遅れから泣かない
赤ちゃんが泣くのは、泣くと誰かがミルクをくれたりオムツを変えてくれたり寝かせつけてくれたりするから泣くわけですが、ダウン症のある赤ちゃんは認知の発達が遅れがあることから、「泣くことで誰かが自分のことを助けてくれる」というのが分からず、泣かない。
ダウン症のある赤ちゃんはあまり泣かないので、楽でいいななんて思ってしまいますが、理由を知ると「泣けるようになってほしい。ギャンギャン泣けるようになって!」と思ってしまいました。
小さな声でも、すぐに反応をしてあげる
理由①については成長を待つしかないと思うのですが、理由②については、促してあげる方法があるそうなんです。
つまり「声を出すこと」が、自分の環境を変える力があることを理解できるようにしてあげると良いのだそうです。
言語聴覚の先生から、赤ちゃんが「ん」とか「あ」という小さい声であったとしても、何か声を出したら積極的に返事をしてあげましょうと言われました。(まるで赤ちゃんが何か意味があることを話しているかように、返事してあげるといいのだそうです)
話しかける時には身体も触ってあげることもすると、「自分の声に対して、反応が戻ってきた」ことを理解しやすくするということです。
もしも赤ちゃんから離れた場所にいてすぐに近くにいけない時は、触らなくてもいいから、とにかくなんでもいいから返事してあげてねっと言われました。
自分が何か音を発すると、大好きなママパパが返事してくれたり、撫でてくれたりと応えてくれる。
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という経験を繰り返していくうちに、自分が音を発すると、周囲に心地よい変化が生まれるということを理解していくのだそうです。
それこそが、なんと「言語発達のためにできるステップ1」なのだということです。生まれた直後から、言語発達のためにできることがあるんですね‼️
ダウン症のある赤ちゃんは静かなことが多くて、親から話しかけてもらえたりする機会が少なくなりがちなので、赤ちゃんが本当のちょっとでも音を発したら、そのチャンスを捉えて返事したり撫でてあげてくださいとのことでした。
ニコにダウン症があると告知される前(最初の1カ月)は、ミルクをあげることに必死で、話しかけるなんてしていなかったかもしれません。
しかし、ダウン症があることを告知され、この事実を知ってからは、ニコにたくさん話しかけて、返事をするようにしました。
声を発するように!
そんな風に働きかけていたら、次第に、ニコからも声が出てくるようになりました
この写真は、気持ちいいときに「フゥー♪」と、ため息交じりのかわいい声を出してくれた瞬間の顔
私が側に居なくて、呼ぶときには 「オーイ!」とか「エーイッ!」 と、一言だけ声を出します 面白いので「ニコのひとこえ」と名付けました。
眠いときは「エーン」と泣くようにもなりました。(泣いてくれた時、めっちゃ嬉しかった)
お腹すいたときに「ウギャーア」と 大きな声で泣くことさえありました。 滅多にありませんが。
声がけに反応が返ってくる
特に嬉しいのが笑顔になってくれる時
私が触ったり、声をかけたりすると、 笑顔がかえってくるようになったのです。この笑顔を見ちゃうと、いくらでも頑張ることができちゃいます
ニコのニコニコ人生は、ここからスタートしました。