「どれくらい努力をしたら志望校に受かりますか?」
今日はこの質問に対する返し方を解説。※志望校に点数や偏差値が届いていない前提。
この類の質問は、「少しでも楽をして結果を出したい」という心理からも来ている。
誰もが必ずどこかで楽を求めていて、努力をしたくないからこそ、人に相談をする。
子どもを反省させ、成長させる貴重な機会だから、気づきや学びを与えたい。
「合格できるまで全ての時間を投入する」が答え
厳しい言い方になるが、このレベルの質問をしてくる生徒は、圧倒的に努力が足りてないことがほとんど。
「絶対この学校に行きたい!or行きたくない!」
と本気で思っている生徒は、このレベルの質問をしてこない。
合格できるその日まで、努力し続ける必要があることを分かっているから、甘ったれたことは言わない。
とはいえ、そんな子は一部。
見出しに書いたとおり、この質問の答えは、「合格できるまで全ての時間を投入する」しかない。
だが、正論では人は動かない。
NG対応
いきなりアドバイスをする人や、「甘い!」とバッサリ切り捨て説教する人もいるが、お勧めしない。
逆にやる気を失わせることがほとんど(その人きっとモテない笑)。
そういった言葉を生徒も保護者も求めていない。
受験時の先生の意識勉強のストレス、受験のプレッシャー、親子ともに心に余裕がなくなる。
先生は毎年のことだが、その家族には一生に数回のこと。
周囲が見えなくなり、自分にも人にも厳しくなり、自分勝手な考え、振る舞いになってしまうこともあるかもしれない。
どうしても周囲の人への感謝、環境への感謝を忘れがちになる。
それらを否定するのではなく、自ら自然に気づけるように、光を見せてあげよう。
不安を吐き出したい、聞いてもらって安心が欲しいという心
どんな生徒も対処法は同じ。
1.共感しながら話を聞く
2.成功例の話とアドバイスをする
3.励ます
4.勉強させる
自分も甘いところは山ほどある。
誰もがどこかで楽を求めていて、努力をしたくないからこそ、人に愚痴る。
置き換えた質問で気づかせる
ほとんどの生徒は、部活や習い事で努力の経験がある。
例えば、『「どれくらいの期間と練習時間で、レギュラーになれますか?」って後輩に聞かれたら何て答える?』と生徒に逆質問してみよう。
答えは色々だと思うが、本気で努力をしたことがある生徒なら、「起きている限りの時間全て練習すれば、最短でなれる」的な答えは出てくるはず。
出なかったら誘導する。
・結果が出るまでには個人差があること
・本番前は様々なことを我慢してきたこと
・やるべきことをやり切らないと結果は出ないこと
など個人の経験を思い出させるだけで、気づく。
私自身独立後、軌道にのるまでは、360日労働を約2年を送ってきた。
そんな経験を話すこともある。
資料で合格した生徒の努力量を伝える
例えば、一日中勉強している受験生の日常のスケジュールを1枚の紙にまとめる。
「このスケジュールは、受験生では割と普通だよ。」
紙を見せながら、合格した過去の生徒の合格までの努力の話を伝え、努力の必要性と現状全然努力が足りないことを伝える。
・勉強のしすぎで気を失う
・学校の休み時間は全て勉強
・夏休み1日15時間勉強を20日間
・トイレ、食事の時間以外1日中勉強
・親が「もう勉強をやめて寝てほしい」と止める
全て私が知っている生徒。
それぞれ別の生徒。同じ生徒ではない。
本気で志望校に受かりたい、と思っている彼らにとって、これが日常。
大人であっても子どもであっても、私が知っている夢を叶えている人は、本当にこのような生活を一定期間送っている。
その人に質問したら間違いなく「起きている時間を全て使い、全力で勉強すればいい」と答えるだろう。
これだけ努力したからといって、受験で合格するとは限らない。
それが受験というもの。
志望校を下げたほうがいい家庭
当人には現実を突きつける厳しい話になるが、ただ甘えているだけで喝を求めている生徒には、この後の行動を宣言させるだけでOK。
しっかり努力をし、合格できる実力があるのにも関わらず、ただ不安になっているだけのメンタルの弱い子には、「頑張っているから大丈夫!」だと力強く伝える。
「大丈夫」の一言が安心する。
このような話をしても不安が勝ってしまう生徒(もしくは親)に対しては、志望校を下げることを検討させたほうがいいかもしれない。
志望校を下げることはマイナスではないことを伝える
メンタルの弱さは受験という勝負の世界では大きな弱点です。
まずは安心しないと全力で努力できない「気持ち」を、変える必要がある。
「志望校を変えてもいいんだ」という考えを与え、不必要な呪縛を解放してあげるだけで、元気を取り戻すことがある。
そしてそれは「逃げではない」ということをしっかり伝え安心させる。
合格した後に後悔させたくないから。
志望校を下げる理想のタイミングは、志望校変更通達ギリギリ。
それまでは、一段高いレベルで引っ張る。
合格率を少しでも上げるため。
下げた安心感で、全力を出せる生徒なら、早めに下げた方がいい。
この辺は家庭と話して、ケースバイケースで判断。
まとめ「相談されるあなたは信頼されている先生」
志望校がある。目標点に届いていない。でも受かりたい。
結果が出ない時期は、精神的に苦しく辛い。
だから生徒はあなたに相談している。
まずはその気持ちを受け止めよう。
受験前のプレッシャーは、勉強時間・量で自分に自信を与え、乗り越えることがベスト。
やるべきときに誘惑や自分の甘く弱い心に負けず、やるべきことをやる。
そうあってほしいから、何が起こっても焦らず、動じず、受け入れ、冷静に対処しよう。
相談されるくらいあなたは信頼されている証拠。
常に温かく見守り、応援する。
成功することだけを信じて、不安など一切ない。
心は誰よりも余裕。そんな先生であろう。
精一杯最後まで温かくサポートしていこう!
今日もブログをお読みいただきありがとうございました。
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