創部当初の想い | 天理合気道

天理合気道

大変身!大開運!大発展!

 天理大学合気道部は、大学から合気道を始めた初心者でも関西や全日本大会で活躍できる素晴らしいクラブですが、柔道や空手等々他の競技武道とは比べようがないほどマイナー競技であることが大きな理由です。

 天理大学合気道部では、7年前から大学のアスリート選抜の推薦枠をもらって、高校時代に合気道競技で活躍してきた選手を新入部員として迎え入れてます。

 推薦書には、個人戦で全国優勝を目指すとか団体戦優勝の牽引力になってもらうと書いてますが、私が経験者を迎えたい本当の理由は、その彼が「合気道が絶対に好き!」であると信じるからで、合気道が本当に好きなら合気道に対する世間のイメージをより良いものにしたいと考えるはずです。

ともに創部した仲間上矢印左から当時二代主将で大和会会長の田中、私、大和会前会長の小嶋先輩です。

 

 40年前に天理で合気道を始めた当時、私は大会に出て「乱取」や「演武」優勝しよう(させよう)など考えてませんでした。

 世間で武道をほとんど知らない人は、「合気道は神秘的である」とか、「女子の護身術として最適である」と思っていたりしますが、武道のことを少しでも知っている人は、「武道をやりたいけど、柔道、剣道、空手はきついから合気道を選ぶ」と半分くらい当たっていることを言います。

 私はそういった合気道の軟弱イメージを払拭したくて、体力面では「走ったら(長距離でも短距離でも)陸上部やサッカー部みたいに走り回るクラブには適わなくても、他の武道やスポーツクラブには負けない!」、「相撲を取ったら柔道部には適わなくても他の武道やスポーツクラブには負けない!」といったことを目標とし、精神面では先輩を徹底的に立てて(部員のほとんどが寮生だったのでやりやすかったです)、後輩には深い愛情を持って厳しく指導すること、部内はもちろん部外者に対してもしっかり返事、挨拶ができるなど周りを明るくし、気配りできる人間になれるよう稽古、指導してきたつもりです。

 愛好会は大学非公認のため道場が無く、図書館ヨコの芝生(ほとんど雑草だったか?)で練習していた時代から「合気道って凄い練習してるぞ!」とか「愛好会やのにめちゃくちゃきついらしいぞ!」と南棟(当時文学部と外国学部)の学生の間で言われるようになりました。

上矢印毎年夏休み前には、桃尾滝からまだ山奥にある大親寺で徹夜宴会をしてました生ビール

 

 そうこうしているうちに愛好会発足から2年後(私が4回生の時)に大学から認められて同好会となり、その1年後に体育総部に昇格した頃には計らずも合気道競技界の中では早稲田大学と毎年トップを競うまでになってました。

上矢印第21代と撮影。この頃は私が最も現役と一体感を持って元気に監督をしていた時代です下矢印

 それから35年経った現在、現役部員達は全日本優勝を目指して頑張ってくれており、そんな後輩達に感謝しながらできる限り応援してますが、大会で優勝するよりも先ずは誰に対してもしっかりと挨拶ができて好印象を与える部員でいてほしいと思っています。

 その上で、創部当初の「想い」を知っていただき、体力面、精神面ともに強くて優しい合気道部員であるように、卒部したら人のため、社会のため役に立ち、自らも様々な困難に負けることなく幸せに人生を歩んでいける人間に成長してくれることを願っています。