来週に組分けテストを迎え、
そのあとは長い夏休みがあります。
この時期にしっかり取り組んで
遅れを取り戻し、貯金を作り、
さらに実力アップを図るため
意気込んでいる方も多いと思います。
予習シリーズと演習問題集のセットは
まさにどんな方針にも使える
コスパの良い教材です。
(そもそも良い値段ですけど)
解説がしっかりしているので
ご家庭での学習がしやすく、
四谷大塚サイトから購入できる
週テスト問題集を使えば
算数理科社会の理解を試すことができます。
小4上の学習に手こずっている方は
そもそも中学受験の学習の基礎がない
ということですので、
夏休みを利用して学び直しをする必要があります。
ただ、夏期講習テキストの算数は
計算技術の習得に必要です。
これをやっておかないと
4年下の学習が大変ですので
講習テキストは算数だけでも
しっかりとこなす必要があります。
国語の夏期講習テキストは
最後の方に長文の記述がありますが
そこができなくても
全体的に取り組みやすいレベルの
読解問題がたくさんありますので
避ける必要はないと思います。
理科と社会は、4年生の間は
それほどボリュームがあるわけではありません。
本格的な学習は5年からでも良いとして
ただ、4年生で頑張れば
かなり5年以降の学習が楽になります。
予習シリーズ、演習問題集
そして週テスト問題集をこなしても
理科と社会の4年生セットは
それほど分量は多くありません。
しかし、
この取り組み方が
後々決定的な差を生みますので
注意が必要です。
理科と社会は暗記科目だから
あとで挽回できる!
というのはまさに古い考え方です。
そういう方は、
テキストに載っている知識を
テキストの問題が解ける範囲で
「要点」押さえた学習をしたがります。
「そんな時間があったら、
算数を詰め込んだ方がよい!」
なんて、小手先の学習ですね。
理科社会の教材内容は
5年以降と比べれば確かに「薄い」です。
ただ、その内容をもとに
図鑑で調べ、科学館で経験し、
ご家庭で実験したり、体験したり、
4年教材の内容を(できれば下巻まで)
しっかりと探究されると
5年生以降の学習に差ができます。
問題集が解ける範囲での習得
という薄い学習のスタイルが身につくと
後から伸び悩みます。
しっかり探究して肉付けする
という習慣が築けるかどうかは
習得する知識以上の差となるのです。
国語の学習は語彙力が差となります。
漢字とことばを学習する際に
同じ漢字を使った熟語がたくさんあると
それを無駄と感じる人がいます。
しかし、
一つの漢字にいろいろな使い方があることから
漢字の知識の広がりもありますし、
そういう学習ができるのは
四谷大塚の教材の良さです。
さらに、
素材文の中の言葉も
しっかりと辞書を使って確認する
という習慣をつくることも
調べたら語彙の知識以上に
大事なことです。
国語が苦手というなら、
もう一度予習シリーズと演習問題集を
解き直してみると良いでしょう。
解答が書けないならば、
模範解答を「丁寧に」書き写したり
選択肢の内容を書き写してみたり
素材文をコピーして
解答の根拠を探して線をつけてみたり、
一読してわかったつもりでも
実際にはあまりわかっていません。
丁寧に「時間をかけて」
読み直してみるとのは
「認知」のレベルが違うのです。
試しにやってみてほしいのですが、
模範解答を読んで理解したと思ったら
解答そのものを見ないで
自分の言葉で解答を書いてみると
全く模範解答通りになりません。
それが正しく再現できる人は
もう偏差値60以上にお子様です。
もう解いたから必要ない
と思うものも、
再度取り組むと理解が深まります。
発展問題は難しいのですが、
記述問題ができなくても
模範解答を丁寧に書き写しながら
素材文で根拠となる箇所を探す
という作業をするだけでも
大きな学習成果があるはずです。
最後に算数について。
算数の力を伸ばそうと
演習問題集の実戦問題や
最難関問題集に取り組んでも
理解できなくて解法をなぞったり
ただ複雑なだけの難問を解いて
時間の無駄になりやすいと
私は思うのです。
複雑な問題に挑む粘り強さを鍛える
という意味では価値があるかも知れませんが、
4年上までの限られた技術で
濃密に学習することに
あまり価値はないと思うのです。
算数が苦手ならば
予習シリーズの例題類題基本問題を
演習問題集のトレーニングと反復基本を
しっかり取り組むことだと思います。
4年上の学習が重かったら
基本問題まで取り組んでおくのもよし。
そして、基本が定着したら初めて
練習問題に挑戦すると良いでしょう。
上巻全部の復習が大変でしたら、
後半だけでも良いと思います。
きっと4年下の学習につながります。
4科目、満遍なく学習しても
得意不得意の偏りがあると
苦手科目の学習に負担がありすぎて
挫折してしまう場合があります。
また、頑張ってもどうしても
できないものがあったり、
ミスがなくならない場合には
得意な科目を伸ばして
補うしかありません。
その際に、
算数を得意にしたいと考えるならば
夏休み中に半年先に進んで
学習を先行しておく
ということは悪くはないでしょう。
算数、理科、社会のうちで
これは武器になるという科目を
先に学び進めることは
凸凹ある子にはおすすめです。
もちろん、
日々の学習に支障のない範囲でです。
全国最難関に挑むならば、
国語は予習シリーズ発展問題まで、
算数は半年先取りくらいのペースが
どうしても必要です。
この夏休みにぜひ取り組んでいただきたいと思います。
愛岐ゼミより