学力の成長というのは
一定ペースにはなりません。
中学受験においては、
基礎知識や技術が定着してきて
「忘れる」よりも
「積み上がる」が優勢になれば、
ぐんぐんと点数が伸び始めます。
「伸び期」が来るまでは
基礎徹底を繰り返して
その時を待つことも大切です。
予習シリーズ6年上は
取り組むのがたいへんな教材なのですが
「復習」と「応用」に取り組むので
このテキストを学習している間に
学力がぐんと伸びる可能性があります。
実力アップの為には
全部取り組むのが良いに決まっています。
しかし、
学習に穴が多いことを自覚があるのであれば
一旦は学習内容を絞ってしまって
復習に重点を置く方が
良い成果が上がる場合があります。
実力を上げるために
どんどん難しいものに取り組むのは
詰め込みが得意な子の戦略です。
理解が乏しい段階の学習は
単なる知識と技術の習得を超えて
「腑に落ちる」感触が出るまで
繰り返すことが大切です。
そこで誤解してはいけないことは
反復によって技術が定着したときに
きちんと理解ができていなければ
まだ復習は不十分だということです。
同じ問題の繰り返しではなく
ちょっと見た目が違う問題で
難易度は同程度のものに取り組んで
丸覚えなのか、定着したのか
判断する必要があります。
予習シリーズ6年上が
魔法のテキストに思えたら、
もう受験は勝ったようなものです。
確かな学力を身につけるということは
プログラムされたタスクをこなす
ということではないのです。
成果があるように見えなくても
じっくり取り組み続ければ
夏休みの再復習で、
芽が出てくるかもしれませんし、
それでもだめなら、
秋の入試対策と並行して基礎トレーニングに取り組めば
冬休み前あたりには成果が出るかもしれません。
予定をこなせば期待した成果がでる
というものではないことに留意して
短気を起こさないで
じっくり取り組まれることをお勧めします。
愛岐ゼミより