Hangoverとは

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当時彼は30歳、ホストクラブで働いて8年半、水商売歴で言えば10年のベテランであり、休日に1人ででもお酒を飲むほどの大のアルコール好きであった





ビール、焼酎、ワイン、泡盛、スピリッツ、ウイスキー、ブランデー、シャンパン…あらゆるお酒を原料から製造過程まで知り尽くし、嗜み方も知っているお酒のプロである







そんな彼でもお酒での失敗はよくあるが、一度だけとんでもないことをやらかした事があった
















今から始まるのは、そんな彼の物語である






















2016年
9月27日



















『!??』












僕は目を覚ますとそこはトイレ、“大きい方”の用をたす便座の上であった









ふと一瞬錯乱するも、とりあえず今ここがトイレであることに違いはない


そんな時、まず人はゆっくりと用をたすものなのかもしれない












しばしボーッと腸の中を綺麗にすると共に、一度頭の中も整理してみることにした












…。















そうだ、今僕はお店の慰安旅行で確かバンコクに来ているはずだ🇹🇭









トイレにウォシュレットはないし流すレバーもなく、小と大で微妙に大きさの違う銀色のボタンを押す式のもの、それはまるで陰陽師の太陰太極図のような、日本にはない完全に外国仕様のものだ









そう、ここはタイで間違いない、そして今もきっと旅行中である









そして僕の着ている服は2日目の夜に遊びに出掛けた時のモノ、左腕につけている時計の時刻は現地時間で午前10:00を回っていた

















うーむ…






このトイレの個室のスペースに荷物はなく、ポケットをまさぐってみるが出て来たのは数百バーツ(日本円にして1,000円程度)の小銭だけ













(なぜ自分がここにいるのか…荷物はどこに置いたか…そもそもここはどこのトイレなのか…)











とりあえずちゃっかりと用をたし化粧室の外へ出るも、そこは滞在してるホテルでもどこかの飲み屋でもなく、今回のタイ旅行ではまだ見慣れていない場所であった











ならばと好奇心片手に人のいる方へ歩み寄ってみると、そのロビー的な雰囲気の場所には多くもなく少なくもない少々困り気味の人たちがそこそこおり、またワーキングデスク付近には制服を着た人たちがいくらかいるという、何となくどこかで見たことあるようなないような…









そう、あらかたこの辺で予想はついてきたのである













はて、ここは…















嫌な予感がするも、ロビーを抜けたところには出入口が




なんとなく、勝手に出て大丈夫なのかわからないという後ろめたい気持ちを残しつつも外へ出ることに












そしてほんの数秒前まで僕がいたであろう建物を正面から見つめてみると…
















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PO…POLICE STATION…?




























いや大丈夫、体に何も傷はない、こうして無事外にも出れた、捕まったわけでもないしきっと悪いことはしていない







そう自分に言い聞かせて心を落ち着かせるも、しかしここがどこかわからない


何より何も荷物がない



















その瞬間、僕は生まれて始めて天を仰いだ














東南アジア独特の遠い空、遠い雲、そして容赦無く降り注ぐ強い陽射しの照りつけ
















僕は一体何をしていたのか…















どれだけ記憶を辿っても思い出せず、どこに行こうにも行くあてもない








しかし諦めるのもまだ早い





仕方なくもう一度建物へ入り、何となく受付のような場所でツタない英語でそれとなく自分のことを警察官らしき人たちに尋ねてみることにした

















しかし…




健闘も虚しく、笑顔でタイ語が返ってくるだけであった













そう、ここは微笑みの国タイランド…












日本じゃない、外国だ











財布、ケータイ、パスポート、全てがない上にここがどこかもわからず言葉も通じない




















これはもう人生の詰みだ






もう本当にオワリでしかなかった










きっと酔っ払ってその辺で寝ていて、彼らからしたら外国人である僕は誰かの通報か通りがかりのお巡りさんの目にでも止まり保護されたのだろう、そして荷物はその時既に奪われていたのだろう







そう確信した
















映画ハングオーバーはとても好きな映画だ








あれだけ記憶を失くすくらいバカなことをしてみるのもアリかもしれない、心のどこかでそう思うこともあった












もちろん、実際にこんなことが起こるだなんて夢にも思っていなかった















それから早1年…









.









.









.


















そんな彼も今では元気に、Ai for you -1st-というお店でとても素敵な仲間とお客様に囲まれて楽しい日々を過ごしているそうだが、この時の彼の判断が、そして行動がもし数秒でも違っていたら…





















そう、今年5月に行われたあの『Hangover night』は開催されていなかったのである














大反響の前回、その後演出を真似する他店舗まで現れるほどの盛況ぶりの中、しかし当日はスタッフ、お客様共に健康的にしっかり記憶を残し帰っていったのである












『これではいけない、全然Hangoverしていない。絶対にリベンジすると必要がある』

















そう言い残して半年…








恐らく、彼は自分と同じあの気持ちをみんなに味わってほしいのだろう














前回を遥かに越えるドランクアイテム、そして大幅に改良を加えてパワーアップした圧倒的な演出
















そう、酔っ払いの酔っ払いによる酔っ払いのためのイベント











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あなたはこの日、記憶か人生、どちらかを失くすことになりうるかもしれない…




















coming soon





※お酒は適量をほどほどに



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