【若紫66-2】☆和歌の象徴句☆ | 源氏物語イラスト訳(受験古文無料学習ツール)

【若紫66-2】☆和歌の象徴句☆

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源氏物語イラスト解釈

 

【これまでのあらすじ】

 天皇(桐壺帝)の御子として産まれ、容姿・才能ともすぐれていた光の君は、幼くして母(桐壺更衣)を亡くし、臣籍に降下、「源氏」姓を賜り、左大臣の娘(あおい)の上を正妻にもらいました。一方、帝の後妻である、亡き母によく似た藤壺宮(ふじつぼのみや)への恋慕、そして、中流の女空蝉(うつせみ)との一夜限りの情事、プライドの高い六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)との逢瀬、物の怪による夕顔の急死…。光源氏の恋は成就することなく、尽きせぬ恋慕を重ねていくのでした。

 ただ今、第五帖「若紫の巻」です。夕顔が亡くなった翌年、光源氏18歳の3月(春)に、瘧病にかかって、その加持祈祷のために、北山に訪れ、そこである僧都の屋敷を垣間見ます。そこには尼君と、泣いている10歳くらいのかわいい少女が見えました。

 

【今回の源氏物語】

「生ひ立たむありかも知らぬ若草を
 おくらす露ぞ消えむそらなき」

またゐたる大人、「げに」と、うち泣きて、

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☆ 古文オリジナル問題~和歌の象徴句~☆

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A「生ひ立たむありかも知らぬ若草を
 おくらす露ぞ消えむそらなき」

またゐたる大人、「げに」と、うち泣きて、

 

Aの和歌の説明として最も適当なものを、次の中から1つ選べ。

 

1.「生ひ立たむありかも知らぬ」は「若草」を導く序詞である。


2.「生ひ立つ」「ありか」は「露」の縁語であり、全体的に死を想定している。

 

3.「若草」はまだ幼い少女を象徴し、「露」ははかなく死にゆこうとする尼君を象徴している。

 

4.「若草」と「露」は「そら」の縁語であり、全体的にはかなさを醸し出している。

 

5.若紫を後に残して死に逝く尼君のいまわの際の和歌である。

 

笑い泣きゲロー笑い泣きゲロー

 

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センターのイラスト解説は、またいずれ☆

ウインク

 

 

今日のポイントはここ☆

 

☆和歌の象徴句☆

 

和歌Aは、

尼君が、若紫の行く末を案じて詠んだ歌です。

 

A「生ひ立たむありかも知らぬ若草を
 おくらす露ぞ消えむそらなき」

 

 

「若草」というのは

その字のとおり、若い草――

 

ここでは、少女若紫のことを象徴しているんですね。

 

 

【生ひ立つ(おひたつ)】

【自動詞:タ行四段活用】

…育っていく。成長する

 

【在処(ありか)】

【名詞】

…人や物が存在する場所。所在。居所

 

 

(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)

  

少女が生い立つ先も分からない――

そんな所在ない、少女の行く末を案じているのが

上の句の心情です。

 

 

そして、下の句の「」は

はかなく消えゆく「尼君」の命を象徴しています。

 

【後らす(おくらす)】

【他動詞:サ行四段活用】

…(先に死んだり出発したりして)あとに残す

 

【空・虚(そら)】

【名詞】

①天と地の間の空間。空中。天空

②空模様。天候

③(落ち着かない、不安な感じを伴って)所。方向。または境遇

④気持ち。心。分別

⑤(山や木などの)上の部分。てっぺん

 

(※『全訳古語例解辞典』小学館 より)

 

  

和歌の表面的な意味あいは、

「露」が消えていく「空」がない

という情景ですが、

 

そこには、

若草(=若紫)を残して

露(=尼君)が死んで行く所はない

 

 

 

このように

和歌には表面的に詠まれた情景の奥に

その事物に象徴された人物や心情が隠されています。

 

特に、「露」などの象徴句は

よく和歌で出てくるので

覚えておきましょうね♪

チュー

 

 

 

 

 

 

 

【答え】…

 

 

 

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