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むかし、むかしのことです。
私は、演劇誌や週刊誌のライターとして、
いろんな演劇人に会いに行って、
話を聞いて書く、という仕事をしていました。
↑本棚整理してたらどばっと出てきた私の過去たち
学生時代から一方的に大好きだった作り手の皆さんと、
会えて話せて覚えてもらう、
そのことに、この上ない幸せを感じていた頃がありました。
でも、ある時ね。
思ってしまったんです。
私は、誰かと、人生の話をしてたい!
たとえばね、有名俳優勢揃いの、大きな舞台となるとですよ、
「制作発表」の日に、作家さんや出演俳優さんを1日拘束してね、
いろんな雑誌さんが30分ごとに入れ代わり立ち代わり、
彼らにインタビューをするわけね。
みんなが聞くことなんて、みんな一緒なんです。
「今度の舞台への意気込みはどうですか」
「今度の舞台の見せ場はどこですか」
ああ、またか、と思いながら彼らは、
さっきの雑誌社さんに言ったのと同じような言葉を、
もう一度繰り返すわけです。
私みたいな下っ端ライターの順番が回ってくる頃には、
彼らはもう、疲労困憊です。
↑こんなかんじ
コンビのスターさんを取材していて、
ひとりに話を聞いてたら、
もうひとりに寝られちゃったことがあります(笑)。
超あわてた(笑)!
そんなんなるとですよ。
なんかもう、「人生の話」とか言うてられんのですよ。
「今立っている場所から、振り返るとどんな思いですか」
「走り出してから、ここまでの間、支えてくれたものは何ですか」
「あなたは、その人生を、愛していますか?」
その30分の場で、
そんな話に持っていくことはとても難しくて
(誰も求めてないしね)、
お相手や主催者やジムショの皆さんが、
聞いてほしいであろう質問を、
察して、くりだすのみなのですね。
もちろん、あがきましたですけどね。
でも功を奏してたかは微妙(^_^;)
それでも、1時間たっぷり、
人生の話ができた取材もいっぱいあります。
それが、さっきの、これらなんですけど。↓
↑この方たちにも編集者さんにも感謝しかない記事たち
どんなイケメンさんと会えることより、
同世代およびちょい上のおじさんたちが、
腹を割ってくれたことが、
私には、ずっとずっと誇らしかったのです。
以上、過去をこっそりカミングアウトの巻でした!