語っていいとも!第56回ゲスト・尾上右近の① | 〽いとしと書いて藤の花 気まぐれお稽古日記

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語っていいとも!

56回ゲスト・尾上右近

「一番近い存在として歌舞伎があって、憧れでしかないです」

 [20180408]

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 今年1月には「清元栄寿太夫」も襲名、歌舞伎界の二刀流でますます注目される尾上右近さん

あの国民的バラエティ番組のスピリットを引き継ぎ友達の輪を!とスタートした『語っていいとも』第56回のゲストで彫金職人・デザイナーの青山正隆さんからご紹介いただいたのは歌舞伎役者の尾上右近さん。

清元宗家の次男として誕生しながら、2000年4月に歌舞伎役者として初舞台。七代目尾上菊五郎に師事し修行した後、05年1月には二代目尾上右近を襲名、若手実力派として人気を誇る。

話題となった『ワンピース歌舞伎』にも出演。市川猿之助が大怪我で降板となると代役で主演のルフィを見事、勤め上げたことでも評価を高めたが、今年2月には「清元栄寿太夫」も襲名。歌舞伎界のみならず世間を驚かせたがーー。(聞き手/週プレNEWS編集長・貝山弘一)

まずは清元栄寿太夫、ご襲名おめでとうございます。

右近 ありがとうございます。

これって、とんでもないことですよね? プロ野球の大谷翔平くらいな二刀流というか二足のわらじというか。

右近 結果としてそういうことになっている感じというかあくまでも自分のやりたいことというのが大前提で、その中で責任とかが関わってくるんですけど。捉え方によってはとんでもない、前例がない大きなことですよね。

でも、ごく自然に僕自身がいろんなことをやってみたいっていう一心の表れでしかないんです。

そのお話はまた後で伺いたいと。青山さんからのご紹介ということで不思議な人脈というか交友関係をお持ちな方ですよね(笑)。

右近 不思議ですよね(笑)。今まで歌舞伎俳優とか歌舞伎界の中の繋がりばかりだったんですけど、いろんなことに興味を持っていく中で出会った方で。元々、僕が自主公演やってるんですけど、その立ち上げの段階から手伝ってくれている人が青山さんと昔からの知り合いだったみたいで。

自主公演というのは「研の會」ですかね。

右近 そうです。それで、ずっと会わせたいとは言ってたんですけど、青山さんもああいう危険な香りの漂う方なので(笑)、一方ではあんまり引き合わせたくないみたいな。僕を小さい時から知っているので、そういう道に導くわけにはいかないという思いもあったみたいで、遠ざけられてたんですよ(笑)。

(笑)もっと大人になってからじゃないと、みたいな?

右近 はい。会わせたいと言われている割には10年くらい会わせてもらえなくて。でも僕が最近、いろんな方と繋がってみたいし触れ合いたいって思いが強いもんですから。自分でお店に行くから教えてくれと言って、お会いしに行ったんです。

ずっと気になってたんですね。では比較的、最近なんですか。

右近 はい。ずっと気になっていて。自分で行かない限りはいつになったら会わせてもらえるのかわからないし

あと、あんまり私服を露出することもないんで、普段着もそんな意識してなかったんですけど、最近いろいろ見て、アクセサリーってどこから入ったらいいかわからない中、面白いものを作っている方っていう印象もあって。

作られているアクセサリー自体を見てみたいなっていうのと、それをどんな方が作ってるんだろうっていうのが単純に気になって行ってみたんです。

 

いきなり、あの怪しい店に?(笑)

右近 すごい怪しい店でしたけど(笑)なんか、意外性があって。ちょっと変わったものを身につけたいって気持ちもあったし「あ、なんかいいな」って。大森南朋さんとブランドやられてる『SALABA』も着てますし、結構買ってますよ。

かなりシンパシーを感じて。ハマッたんですね。

右近 感じましたね。服もそうだし、アクセサリーとかの入り口として非常にありがたい存在というか。全く歌舞伎から離れた他ジャンルの世界という意味では、すごく僕の中で貴重な存在で。

※飲みに行ったお話は紙面の都合で割愛させていただきます。

(笑)でも右近さん自身、仰ったように最近は興味を広げて、他ジャンルとも触れ合いたいとか、昔から好奇心旺盛なタイプ?

右近 うーん。でも割と照れ屋だし、人見知りもあるんで。興味あるくせに踏み込む勇気がないみたいなところも結構あったんですけど、最近そんなこともなくなって。やっぱりいろんな人に出会うことによって、自分もまた強くなる部分を得られるということに気付き始めてます(笑)。

特殊な家に育って閉鎖的な部分も当然あるでしょうし。外の世界を知らないという思いも大きかったりしたんですかね。

右近 そういう世界にいるのが安心感でもあるけど、それだけではメリハリがないというか。最近、非常にそれが自分の中では大事なキーワードになっている気がして。歌舞伎の世界にどっぷりつかりながらも、そこから離れた時にはちゃんと他を楽しむというか。そのメリハリがすごく大事じゃないかという風に思います。

 

紙面の都合で続きは直ぐに更新しますので、お読みください。