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ビートルズの中では一番好きなアルバム。
だもんで、ちょっと画像も拝借させていただきました。

発売当事の日本語タイトルが「ビートルズ'65」
イギリス本国で発売されたのが1964年12月なのに、なして65?
日本盤は、英国のオリジナルとまったく同じ構成で発売されたが、
アメリカでは2枚のアルバムに引き裂かれて曲が収まった。
一つは「Beatles'65」もうひとつが「Betales」
その片方から拝借しただけである。

私が買ったアナログ版はお馴染みのレコードの真ん中のレーベルがリンゴの図柄。
そして緑色の帯にゴシック調で「ビートルズ'65」と大きく書いてあった。
CDになってからはビートルズのすべてのタイトルが英語になったけど。

1964年はビートルズにとって忙しいときだった。
デビューして大ブレイクした翌年、世界各地へのツアー、おまけに初映画出演、
ドラマもバラエティも唄もこなす今のジャニーズアイドルそのままの忙しさだが、
彼らは同時にクリエイターであり、世界各国でライブをこなし、
宿泊先のホテルで曲作りをするほどだった。まあ天才ゆえ、ともいえるのだが。

前作の「A Hard day's night」が全曲オリジナルだったのに対し、
今回は8曲オリジナル、6曲カバー、というデビュー2作と同じ路線に戻った。
購入当事はなんでだろ?と中学生ながらに考えさせられたが、単に忙しかったのね(^_^;

何かのレコード評に、全体的にカントリー風の(いい意味での)泥臭さがある、って書いてあったように思う。
理由の一つは、前作「A Hard day's night」に続いてジョンのアコギが増えたのと、
ジョージがリッケンバッカーからグレッチのカントリー・ジェントルマン・モデルに持ち替えたことも大きいでしょう。
このアルバム全体の雰囲気はジョンとジョージのギターによるところが大きいのではないかな。
ポールはまた存在感薄くなっちゃったな、と感じてしまうんだけれども・・・

A No Reply

1980年頃に、「ショッキング・ザ・ビートルズ」って、ビートルズの唄をディスコ調のメドレーで歌われたものが大ヒットしたけれども、そのメドレーのしょっぱなに来たのがこの「No Reply」
やっぱりこの唄好きな人多いんじゃないかなあ。
桑田さんも自分のFM番組でこれを実に楽しそうに歌ってたし。
一聴すると、楽器持ってるのはジョンとリンゴだけじゃねーか?ってくらいにベースは音量低いし、ジョージのギターも途中でチョロっとコード引いてるのが聞こえるだけ。
「If I follow you...」のところでは思わず一緒に手拍子打ちたくなるけど、このときわずかにピアノが聞こえる。しかしこの曲はやっぱりジョンの素晴らしいボーカルが主役。このアルバムでは曲の3分の2をジョンがリードボーカルをとってるけれども、初期のビートルズはジョンだ!って実力を如何なく発揮。

この曲ではディック・ジェームスと言うビートルズの曲を管理していた出版者が、君の書いた曲できちんとまとまってるのはこれが最初じゃないかな、と褒め称えたらしい。
No Reply なんてタイトルは、携帯でメール世代の今の若い人達にうけそうな気もするね。
唄では女の子に電話したんだけれども、電話に出ない。でも家に居たことは分かってるんだ、みたいなストーリーがあるけれども、ジョン自身は女の子に誘いの電話をかけたことは無いらしい(^_^;

ちなみに、PUFFYが「これが私の生きる道」で、ビートルズのあらゆる曲の一部分を集めて、パロディなのかパクリなのか、という奥田民生のおふざけの過ぎた観があったあけれども、エンディングはこのNo Reply 。この部分だけは好き♪

A◆I'm a loser

ジョンがボブ・ディランの影響を受けて作ったらしいけど、どこをどう影響されたかはよく分からない。
間奏のジョンのハーモニカがそうなのかしらん?
ここでジョージのグレッチ登場!シンプルなフレーズではあるけれども、いかにも楽しげ。

A Baby's in black

ジョージのギターが難航して丸一日レコーディングに費やしたらしい。
そういや「I'm a loser」に比べると間奏がちょっと苦しげ、と思えなくも無い(^_^;
でもこのジョージのギターフレーズこそ、このアルバムの色調そのものって気がするんだけどね。
オリジナルのアナログ盤の歌詞カードには対訳がなかったけど、
彼女はブラック、そして僕はブルー。
僕がブルーな気分ってのは歌詞の前後から理解できるけど、彼女のブラックはいったいなんだ??

AぁRock'n roll music

日本公演のオープニングでも歌われた、問答無用のろけん・ろーる。
チャック・ベリーのオリジナルを聴いたことが無いのだけれども、とくかくこのシャウト、ところどころで息切れしながらも、全速力で歌いきってるスピード感が素晴らしい。
あとはリンゴのドラミング、いかにジョンとポールの才能が素晴らしくても、この人のドラムが無いと初期のビートルズは無かったよなあ、とこの曲を聴いて特に思う。
ピアノにジョージ・マーティンも加わっているが、デビュー前からのレパートリーとして歌われてきたこの曲、演奏もばっちり年季が入ってる感じ。

CDでもその痕跡がわずかに残ってるが、アナログ盤では途中でピアノとギターのパートが忽然と消え、また復活するという、妙な空間が出来ている。これはモノラルを無理にステレオにした痕跡か?

AァI 'll follow the sun

桑田さんが「悲しみのプリズナー」でこのタイトルを歌詞に入れてましたね。
ポールのかなり古い曲らしいけど、やはりこのアルバムではオリジナルも古い引き出しを開かざるをえなかったのですな(^_^;
聞き逃してしまいそうな、軽いふわふわした曲調だけれども、ジョンとポールのデュエットが実にいい味を出している。

AΑMr. Moonlight

森永のムーンライトクッキーのCMで一時期使われ事があったっけ。あのクッキーは私の大好物なのですが(^^;
ポールはハモンドオルガン、ジョージがアフリカン・ドラムを叩いているけど、デビュー前からレパートリーの歴史は古く、ハンブルグでのLIVEでも演奏されていた。でもそこでは「ミスタぁぁぁぁぁ~あああぁぁぁ~」っていう歌いだしはまだ無かったんだけれども。
とにかくこの歌いだしはジョンの強烈なシャウトで、曲全体は知らなくても、この歌いだしを知っている人は多いだろう。中学生のとき、母によく、「あんたはこの唄ばかり聴いている」と言われたものだが、別に私はこの唄ばかり聴いていたわけではなく、アルバム全体を通しで聴くことが多かったのだけれども、こればっかり聴いてると思うくらいに、この歌いだしは印象深いって事か(^_^;

AАKansas City ~ Hey,Hey,Hey

Aぁ■銑ΧΔ頬棆箸鯲寝錣垢襯バーとしての出来だけれども、これも極め付けと言っていいのではないかな。オリジナルは確かラジオで聴いたことあるし、さらに1992年にリトル・リチャードが高中正義とコラボするというスゴイアルバムを出して、その中でも歌っていた。とにかくオリジナルとはまったく別曲と言っていいほどのアレンジぶり。このアルバムでは存在感の薄かったポールが、ジョンのRock'n roll musicにじゅうぶん対抗しえうるシャウト。このRock'n roll musicと、Kansas City ~ Hey,Hey,Heyが、カバーであるにもかかわらず、本家を凌駕し、このアルバムの2本柱になってしまったと思える。



A面だけでも疲れてしまった(^_^;
後半に続く~(ちびまるこちゃんふう)