さてさてどうするか
もう後には引けない
やるしかない
まずは辞められるのか
辞めるときってどうしたらいいのか
病棟をまとめる立場になって委員会にも所属してる
辞めまーすと言って辞められるわけないというのは分かってる
よし、訪問看護に転職するそれなりのかっこいい理由を見つけよう
そう思っていた矢先にドンピシャな出来事が重なった
一つ目は自分の担当患者さんがとても訪問看護師さんにお世話になった事
たまたま別件でその方を担当している訪問看護師さんが病棟に来た事があり、ご自宅での状況を伺った
病院では見せない姿を訪問看護師さんには見せていた
病院と在宅では何が違うんだろうと興味を持った
二つ目は、旅行先からそのまま緊急入院になり、あとは亡くなるのを待つだけという状態になった方を担当した
北海道旅行からそのまま入院となり、自宅に帰れていない
最期をご自宅で過ごさせてあげたい
そんな希望がご家族から聞かれた
週も半分を過ぎた頃の夕方だった
無礼も承知で退院支援の場所に今からどうにかならないかと頼みこんだ
やってみると言ってくれた
明日になったら何か話しを進められるかもしれないと期待して夜勤を過ごした
そうしたら翌日の朝にその方は亡くなった
退院させてあげられなかった
自分がもっと早くからアプローチをかけていたら、結果は変わっていたかもしれないと思うと悲しくなった
自分の無能さに落胆した
かっこいい理由なんていらなくなった
自分がやらないといけない未来が開いた瞬間でもあった