ネパールプロジェクトでは、2月21日から3月4日までの12日間、
ネパールの首都カトマンズにて活動を行いました。

今年は、スタッフ4名と一般参加者2名の計6名でした。また、清掃活動と衛生教育の二つを活動の軸でした。

どちらも現地の学校を3校ずつ訪問し、子どもたちの温かい歓迎から私たちの活動が始まりました。

 

 

 

 

 

1.清掃活動(Clean Up Campaign)

 

 

  前回のブログでもお伝えした通り、ネパールでは首都を中心にごみの問題が環境に悪影響を与えています。 そのような問題を改善するために、私たちは国の未来を担っていく子どもたちの意識改善に焦点を当てて、清掃活動を企画しました。

  カトマンズ市内の3つの中学校を回り、学校周辺のごみ拾いを一緒に行いました。活動後にはディスカッションを行いました。

45分間のごみ拾いで子どもたちは、道端に捨てられていたごみを夢中になって分別しながら拾っていました。
 

ゴミの分別が完璧になされていないことは気になりましたが、自分たちの地域を綺麗にしようという子どもたちの積極的な姿勢が感じられました。

 

 ディスカッションでは、


「なぜ、ごみが道に落ちているといけないのか」
「道に落ちているゴミを減らすための解決策」

 

この二つについて考えてもらい、自分たちがこれから実践していくことをスローガンとしてまとめてもらいました。どの学校の子どもたちもディスカッション時は積極的に意見を述べており、その姿勢にとても感心させられました。

後日、各学校で実際に行われた活動の報告が私たちのもとに届くので、どのような成果が出るか楽しみです。

 

 

 

▲清掃活動最終日

 

 

 

 

▲ディスカッションの様子

 

 

 

 

 

 

 

2.衛生教育

 

 

 後半の活動のメインである衛生活動では、繁華街から少し離れた、経済的に厳しい家庭の子どもたちが通う小学校を3校訪問しました

 

ネパールでは、手で食べ物を食べる文化があります。ですが、食前に手を洗う習慣は完璧には根付いていません。私たちはこの事実に着目し、感染症にかかるリスクを避けるため、子どもたちに【手洗いの習慣】を身に着けてもらおうと思いました。
そこで私たちは、衛生教育を企画しました。

 

活動を実施した学校の先生に話を聞いたところ、子どもたちは、農業や自給自足生活を送っている家庭の出身が多いそうです。教育に対する親の理解が少ないことから、途中で学校をやめてしまう生徒も少なくないという現状もあると伺いました。

 

しかし、約二年前から始まったNPO団体による連日の配膳活動により、学校に通う子どもの数は増加しています。お腹が満たされることで勉強に対する集中力も上がり、成績も少なからず伸びているようです。


 

主な活動内容は、紙芝居の読み聞かせと手洗いダンスです。
また、昼食を提供している団体の配膳活動もお手伝いしました。


 

活動は、幼稚園の小さな子でも理解できるように【英語とネパール語】で進めました。特に手洗いダンスはネパールで有名な民謡に合わせて振り付けをしました。だからこそ、正しい手の洗い方を楽しく覚えてもらうことができたと思います。

食事前の手洗いを、学校だけではなく家庭でも続けてほしいです。

 

衛生教育は、昨年度このNPO団体を訪問した際、
何か出来ないかと考えて企画した活動でした。
今年ようやく実現することができたので、とても嬉しかったです。

 

 

▲衛生教育の紙芝居の様子

 

 

 

 

▲手洗いダンスを指導している様子

 

 

 

▲提供される昼食を食べている子どもたち

 

 

 

 

 以上、清掃活動と衛生教育についてのご報告でした。

 

 

 

活動を行う中で、私たちスタッフも様々なことを感じました。

特に、英語が通じない子どもたちに対して、コミュニケーションをとる難しさを実感しました。たとえ言葉が通じなくても、それ以外の方法でより積極的に交流することが出来たと思いました。

 

 

また、今年初の試みとなった一般の青学生の参加によって、昨年よりも大人数のチームで、よりインパクトのある活動ができたと考えられます。
 

 

>「活動を通じて普段の自分を自省できたことが一番の収穫だと思う。実際に活動で指導する立場だったけれど、同時に普段自分が手洗いを簡単に済ませていたことや、ゴミの分別を意識していなかったことに気づき、自分の生活を振り返ることにも繋がった」

 

>「観光で行くのとは違い、現地の子どもたちとのふれあいなどといった貴重な体験ができた」

といった感想が、一般参加者から挙がりました。

 

日本とは言語も環境も全く異なる場所で活動することで、自分自身を見つめ直せるのも国際ボランティアの醍醐味であると感じます。

 より多くの青学生にボランティアに参加してもらうために、来年度も参加者を募集したいと構想を練っています。

 

来年度の活動をより良くするために、

>現地の学生に日本の現状も伝えること
>子どもたちだけではなく、大人に対しても環境に対する意識を変える活動を行う

などの意見が挙がりました。

 

今年度得たことや見えてきた課題を生かし、これからもより良い活動をつくり上げていきます。

 

 

 

▲バグマティ川清掃の様子

 

 

 

 

▲市役所の方とのミーティングの様子

 

 

 

 

 

国際部 広報課1年

三浦 万奈