食べて飲んで観て読んだコト+レストラン・カザマ

読んだ本の勝手な感想を中心に、日々の行動のあれこれを綴る。
フレンチレストラン・カザマのお料理ご紹介。


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道案内の剛力たちに導かれ、山の尾根を行く逃避行の果てに、目指す港町に辿り着いたニザマ高級官僚の姫君と近衛兵の一行。しかし、休息の地と頼ったそこは、陰謀渦巻き、売国奴の跋扈する裏切り者の街と化していた。姫は廓に囚われ、兵士たちの多くは命を落とす……。喝采を浴びた前作に比肩する稀なる続篇。

姫を救出せんとする近衛兵と剛力たち。地下に張り巡らされた暗渠に棲む孤児集団の力を借り、廓筋との全面抗争に突入する。一方、剛力衆の中に、まともに喋れない鳥飼の男がいた。男は一行から離れ、カラスを供に単独行動を始めが……。果たして姫君の奪還はなるか? 裏切りの売国奴は誰なのか? 傑作再臨!

---文庫裏表紙より引用

 

久しぶりの読書紹介、当プログ本来の立ち位置にちょっと戻って参りました。

文庫で全4冊の長編前作の続編ですが、登場人物たちはガラリと変わって、お話の舞台はニザマ国の南方の港湾都市クヴァングワン。

 

前作(紹介記事はこちら→https://ameblo.jp/agneau/entry-12299116979.html)で、マツリカたちがニザマの悪徳宦官の親玉を出し抜いて、ニザマ天帝が政治の実権を手中にし一ノ谷、アルデシュの三国同盟のようなものを結び戦を回避したのではあるが、ニザマの国内は大荒れに荒れて地位を追われた高級官僚の家族たちも命からがらの逃避行を余儀なくされていた。

 

前作ではマツリカの鮮やかな情報処理能力とキリヒトの鍛えられた刺客としての能力に惹かれ、国と国ととが存続をかけてぶつかる大きな物語に夢中になったもの。

本作を期待に震えながら紐解けば、あららキリヒトの名前が無い。やたらたくましい体つきの男どもが山行きをしていると、拍子抜けしながら読み進んだが、しかしこれもまた面白いのなんのって!

 

山岳地帯を行く剛力たち、姫様を守る近衛たち、山の風、高地にかかる雲と流れる霧、烏をあやつる鳥飼、杣人の里。何故か、村に火をかけられ村人全員が死に絶えた中で、一匹の犬が剛力たちを呼び導かれて見つけたのは仮死状態の少年が一人。いやもう、これはナニ?いったいなんの謎!

 

そして、たどり着いたクヴアングワン、東南アジアっぽい情緒がただようこの町では、ニザマ狩りと称してならず者が徒党を組み、富裕な家を襲って財産を盗み、人を殺して、焼き討ちが横行していた。

この町の雰囲気がまた!荒れて暗く雨が降り、風が吹く。細い路地は薄暗く、地下には網の目のように水路が張り巡らされ、この地下には親を失った孤児たちがひっそりとしかしたくましく暮らしていて「鼠」と呼ばれていた。

 

年端もいかない子どもたちが寄り添って仲間をお互いに守って生き永らえ、「お前が裏切らないなら、俺も決して裏切らない」と、地下水道を縦横無尽に走り抜けながら、幼いながらに信義を大切にする「鼠」たちに読者の心も寄り添わずにはいられない。

 

山で無事に過ごすのも、地下水路を通り抜けるのも、全て「わきまえ」を心得ていなければならない。何が正義かもまたわきまえていなければ、人ではない。富や名声、権力とは無縁の場所で力強く生き抜いてゆく彼らに喝采を送らずにはいられない。

 

そして、幼いころに事故で頭に大けがをし、機能障害をもった鳥飼のエゴンと烏の伝言(からすのつてこと)が、言語と文字の重要さを物語に織り込んで面白さ、倍増!

 

読み終えて、またすぐにクヴァングワンの景色を、屋根の上に吹き付ける風を感じたく再読に入った自分である。ああ、こんなに面白い物語、世界観を見せて貰えて、なんて嬉しいことであろうか。読者冥利に尽きる。

 

続編も楽しみ。たぶん次回はキリヒトの活躍を読めるのではないかと、これまた期待!

 

 

最近の賄い:旬の牡蠣料理

岸で養殖中の新しいブランド「弁天かき」。 まるえもんと同じ方式で帆立貝の殻に種牡蠣を付けて育てますが、種苗は厚岸産です。実入りも良く甘みがありました。

牡蠣フライ。牡蠣シーズンの定番ですが、殻付き牡蠣を開けて作る牡蠣フライの美味しさは抜群です!

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