ファンケル化粧品が新規顧客へのコミュニケーションを大きく変えている。
主力スキンケアで「無添加」の価値を前面に打ち出すこれまでのプロモーションを転換。
30~40代女性の共感を集める漫画家とのコラボレーションや、くちコミなど周囲の評判を高めることで
接点のなかった顧客との接点創出を図っている。ファンケル化粧品が新規顧客へのコミュニケーションを大きく変えている。すっぴんメイクccクリーム

1年目は「無添加」が生み出す価値である"自活力(肌が自らきれいになろうとする力)"をキーワードにコミュニケーション。
女性誌を中心に広告展開を進めた。
一方で課題も生じた。従来のプロモーションは、企業スタンスで伝えたい価値を発信する構造になっていたことだ。
"自活力"は「安心・安全」や、肌への優しさなど、そもそもコンセプトに共感してきたコア層には響く。
ただ、これまでファンケルへの関心が薄かった層には具体的な機能が分かりづらく、購入まで至らない顧客がいると分析した。

課題を踏まえ、2年目を迎えた今年9月からのプロモーションでは、対象となる潜在顧客の間口を広くとる。
"30代あるある"などをテーマにした漫画でその世代の共感を集める漫画家、東村アキコ氏が描く
「東京タラレバ娘」とコラボレーション。キャンペーンサイトやSNSなどウェブ、交通広告、
雑誌などメディアミックスで展開した。

伝えたい機能は、30~40代女性の悩みである「ハリ」や「弾力」をサポートすること。
この機能を代弁するキャラクター「おアゲ」を描き起こしてもらい、これを軸にコミュニケーションを展開した。
「肌が、下りのエスカレーターに乗ってしまった」「信じたくないが、下がってきた気がする」など下がってきた
肌の心理をつくようなコピーで肌を上げることをサポートすることをイメージさせる。

フェイスブックやLINEなどSNSの活用が広がる中、そこで評判や話題に上がるスキンケアとなることも目指した。
「東京タラレバ娘」とのキャンペーンサイト(=画像(上))では、「自分の肌状態」や「(ショッピング、焼肉など)
テンションが高まる行動」など複数の質問に答えることで回答に応じて肌診断や「東京タラレバ娘」のタッチで描かれた
自分のキャラクターが作れるジェネレーター(プログラムの生成を行うもの)を展開。

回答に応じた4コマ漫画(=画像(下))も生成され、遊びながら自然にスキンケアや会社に関心を持ってもらうことを狙った。

ジェネレーターの利用増でSNSはフェイスブックのシェア件数が想定以上に上がるなど成果も出ている。
また、ウェブや折り込みチラシで展開する通常のレスポンス広告の獲得効率も前年の水準を超えて高まっている。

「アクティブコンディショニングEX」の売り上げは前年比2ケタに近い伸長率で推移。新規獲得顧客は計画比2ケタ増で伸びている。
こうして獲得した顧客にファンケルの美容理論や「無添加」の価値・機能を伝えるコミュニケーションを展開していく。
来年には「東京タラレバ娘」のドラマ化も決定。企業側から一方的なアプローチで行う"商品ありき"のプロモーションではなく、ターゲット世代の女性の共感を呼ぶマーケティングを強化していく。
「@cosme」などくちコミサイトでの評価も目指した。美容ブロガーに商品を使ってもらうなどくちコミ評価を増やし、過去、圏外だった「化粧水」ランキングでは10位以内に表示されることも増えている。こうした購入の後押しをするプロモーションを集中して展開した。