今回も、グレン・ドーマン著【親こそ最良の医師 副題 ドーマン
博士は、いかにして脳障害児を治療したか】(サイマル出版)から、
引用・抜粋し、解説をしたい。初版は、1974年なので、当時の
医学のレベルに準じた病症名を使用しており、約40年後の
今日と比較すると、今は使用していない病症名もあるので、
その点は、ご了承頂き、小異を見ず、大意を汲み取ってもらえ
ると有難い。なお、この本の目次には、あの世界の電気メー
カー、SONY(ソニー)の会社をつくった、井深 大氏が、世界的
にみて画期的な治療法・・・と、その素晴らしさを讃えた、短い
コメントが掲載されている。
なお、この本で述べている脳障害という具体的な当時の病名
は、「脳損傷・精神薄弱・精神遅滞・脳性麻痺・痙直性・情緒
障害・弛緩性・てんかん・四肢麻痺・自閉症・半身不随・硬直性
・ダウン症・・・これら脳障害に悩む、子供たちの親のために・・
・」と表紙に書いてある。
1950年代の障害児たちの治療法は、温熱療法・麻痺した手足
のマッサージ・機能回復を目指しての腱や筋肉の移植・骨組織
交換の手術・麻痺側への電気ショック等であったが、残念なが
ら、献身的に行っても、その報いは全く得られなかった。
そこで、ドーマン博士らは、これまで入院治療を続けてきた
脳障害児たちだけではなく、その入院しての治療費用が払え
ないために、月に1度の外来受診をしてきた親子さんたちも含
めて、1人1人、丹念に評価をしていったら、何と、入院し治療を
していた子供たちよりも、お金がなくて入院をさせられなかった
外来受診だけで来ていた、脳障害児たちのほうが、全般的に、
色々な病状が、良くなっていたことに気がついたのである。
つづく