奈良西大寺展
山口県立美術館
奈良時代、天平神護元年(765)、聖武天皇の後を継いだ娘帝・称徳天皇が、「鎮護国家」を願い創建した西大寺。平城京においては、官大寺の総称「南都七大寺」の一つに数えられ、東大寺などと並び称される寺格を誇った、西の大寺でした。鎌倉時代には、稀代の高僧・叡尊が、密教において戒律を重視した教え(後の“真言律”)を広め、仏教を盛んにし、人民を救済する「興法利生(こうぼうりしょう)」をスローガンに独自の宗教活動、社会事業を展開しました。さらに未曽有の国難・蒙古襲来に直面する中で、叡尊の教えは弟子たちによって近畿から東国へ、そして瀬戸内から山口を経て九州一円へと広がります。その過程で、数多くの仏教美術の名品が制作され、今に伝わっているのです。
本展では、創建1250年を迎えた西大寺と、近畿、関東、中国、九州地方の真言律宗ゆかりの寺院に伝わる彫刻・絵画・工芸品など、奈良時代から江戸時代までの優れた仏教美術約80件を紹介します。
権五郎・地蔵法師・三宅司郎がみにいってきました。
