歯周病予防のためのフルマウスプラークコントロール

80%以上の隣接面プラークを除去できる最新フロスとその使い方

Annamaria Genovesi アンナマリア ジェノヴェージ 
イタリアジェノヴァ大学 公衆衛生学教授

メモフロスを使う日常の口腔衛生ケア

目標 担当歯科衛生士と患者の間に治療に対する連帯意識を醸成する。

メモコンプライアンス(患者との協力)

歯科衛生士と患者のコミュニケーションを進める上での重要な要素。
コンプライアンスの結果、患者に参加意識を持たせ、治療の成否に対する共同責任者であることを自覚してもらう。

メモ患者のモチベーション

患者の意識の中に、長期間継続する新たなニーズを根付かせる。
一生涯、メインテナンスに通うことや、セルフケアを習慣付ける。
心理学の助けをかりる必要がある。

メモ学習心理学

深層心理学 → 衝動、本能
中間心理 → 感情、感動
表層心理 → 習慣

モチベーションは最も深い無意識の部分に働きかけて、関心を想起する物。
これらのニーズが深層から表層に現れると、ライフスタイルに反映されるようになる。

メモ目標達成の前提

歯科衛生士が、歯科全般に幅広い知識を有していること。

うまくいかなかった時は、毎回、真摯かつ批判的に自己分析をする。→改善と向上のきっかけになる。

アドバイスしても理解しない患者がいても、患者の責任することはできない。歯科衛生士に問題がある。

メモ歯科治療に対するネガティブな反応

・視力
・聴力
・選択的無関心 メッセージを理解できない状況に陥る人もいる

メモ不安の兆候

・過呼吸
・筋肉の緊張
・爪を噛む
・チェーンスモーカー
・不随意運動

こういう時はすぐに治療を始めず、雑談でもしながら、今から何をするか情報を与える。リラックスしたゆったりした雰囲気を医院一丸となって作る。

受付の女性からそれは始まる。

治療前、治療後のアシスタントの役割。どんなことをするか情報を与える。不安を抱えている時には途中でもゆったりさせる。

これは私達(歯科衛生士)の仕事の結果にも影響する。

メモアプローチのルール

患者を叱責したり、脅したりする攻撃的なアプローチは厳禁。

時間をかけて説明する。2回目に変わっていなくても、なぜ変わっていないのか考える。

なぜだろうか?

結果が出なくてもがっかりしないでくだいさね、補助用具を使ったり、いろんな方法で必ず結果がでますからと優しく伝える。

患者自身が新しいニーズを自覚し、意欲を持つよう仕向ける。

会話する時はできるだけ患者に近く。目をまっすぐに見て話しかける。
会話している時は、他のことは考えず集中する。私はあなたに集中していますと示す。

正姿勢を保持する。

患者の言葉を聞く時は、正面から向き合う。位置。
的確な言葉を明確に使う。
シンプルなメッセージの方が理解されやすい。

一般の人は私達と違い知識を持っていない。文化、教養、社会的地位に関係なくシンプルなメッセージを使う。

シンプルな言葉、シンプルなメッセージを送りながらも、専門的、学術的な裏付けがあることが大切。

患者には、できるだけ名前で呼びかけながら話すようにする。自分が中心だと思ってもらう。
自分のために組まれた治療を受けている気になり、効果もあがる。

関心が共有できる話題を選ぶ。

患者に反論するのではなく、自分で間違いに気付き、修正するように仕向ける。

たとえ完璧な治療をしても、口腔が正しく清掃されないと、すべてが無駄になるということを伝える。
たとえ完璧な治療やクリーニングをしても、毎日のケアをしないとお金だ無駄になりますよと伝える。
コンプライアンス。患者も協同的に参加させる。

メモ口腔衛生教育に対する心構え

指導は、患者自身の診断から始めると、心的にも受け入れやすくなる。

一辺倒に歯ブラシの仕方を説明するのは間違っている。

デンタルミラーを渡して、状態を確認しながら説明していく。サージカルカメラを使ってもよい。

メモ患者に役立つ説明

なぜ歯茎から出血するのか?
出血の原因は?
細菌を除去し、歯周組織を丈夫にするにはどうすればよいのか?
プロービングの説明もする。

鏡で見て頂きながら、プロービングして1mm以上入らなければ健康と伝える。
3mm以上入った時はこの状況は改善する必要があると伝える。
もっと深い場合は、非可逆的状況、もとに戻らないと伝える。

患者が、歯肉の量を増やすことや歯茎の色、出血の有無などに気を配るように仕向ける。

病的な状況を見てもらう。赤味、腫れ、健康な歯肉の色、ピンク、スティップリング、赤みの強さ、健康な部位を確認、自己診断ができるまでに情報を与える。

出血率。モチベーションを高められる。仕事の記録としても役立つ。

細菌性プラーク プラークの形成は健康人と歯周病患者、双方に起こりえる通常の現象である。
口腔内は細菌の巣窟。

プラーク保持率。出血と同じぐらい大切。

プラークを染め出しすると、患者が客観的に口腔内を把握できる。
クリニカルデーターの記録。

ツールを全て使う。
歯間の喪失 → X線写真が有効

患者には学術的側面も正確に説明する。
歯科衛生士に対する信頼感を確立できる。
患者の知識レベルも念頭に置く。

患者のやる気をそがないように留意する。叱責してはいけない。

患者とは、外界から隔離された静かな個室で対応する。
モチベーションのコーナーを作る。外界との遮蔽。モチベーションを高められる空間を作る。
患者は共同責任者という関係を作っている間に扉を外から開けない。

口腔衛生ケアを指導したら、すぐに患者に同じことをやってもらう。
自分自身でやることで、学んだことの9割は記憶される。

大型の口腔模型、大型の歯ブラシで指導するだけでなく、その場でやってもらう。
全て自分の手でやって頂くという対応が必要。
受け身で見ているだけより、てを使ってやってもらうと9割方残っている。

情報記憶率
10% 読む
20% 聞く
30% 視る
50% 視力+聴力(AV)
80% AV+説明
90% AV+説明+行動

手を使って行動すると自分の中にしっかりと残る。

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歯科衛生士として一番大切なのは、患者さんのコンプライアンスを得て、モチベーションを高めること。これをできる歯科衛生士が一流の歯科衛生士である。

残念ながら、日本ではコンプライアンスを得るための時間も、場所もなく、よって患者さんのモチベーションをあげることが不可能である。

この結果で一番不利益なのは、実は患者さんである。

人生の早い段階で、一流の歯科衛生士に出会えば歯の寿命は延長されるかお

つづく