鷺と雪

文藝春秋()
¥ 1,470
[5]現代にどう繋ぐか(2009-07-16)
第141回の直木賞受賞作品である。本のレビューからややそれるが長年に渡り候補になりながら受賞が叶わず、喉に骨が引っかかるような思いであった北村先生に心からお祝いを申し上げたい。

この小説は三部作の最後となるシリーズで日本が大きく傾いていく前夜を女学生とそれを護る女性運転手という二人が事件(事件というほどに大変なものではないが)を解き明かしていく物語である。

いささか時代背景もあり、華族の悩みみたいなものは理解しがたい部分はあるが、物語を通じて何か我々が最近どこかに忘れてきた大事なもの、それは家族を思うことや社会のあり方や、利己的ではない抑制の効いた人間関係などが、やはり大切なんだということを決して説教じみて語るのではないところがよい。

長いシリーズの後半部分なんでいよいよ最後のクライマックスがどこへたどり着くのかが、この本の一番最初のエピソードで分かってしまうのも仕方ないのであろう。是非とも「街の灯」、「玻璃の天」とあわせて読んでいただくことをお勧めする。
[4]時代の雰囲気(2009-07-10)
昭和7~10年の時代を、私のようなものには想像もできない、今の日本と全く異なった時代を、タイムマシンで遡って経験してきた思いがする。作者はベッキーさんに、「善く敗るる者は亡びず」と復活の予言を語らせている。「人形流し」もまた「善く敗るる者」の物語であった。作者は現在の時代の雰囲気からなにかを感じとって、野に叫んでいるのでは?
[3]やっぱり難しいジャンル(2009-06-23)
北村薫の作品はいつも楽しい。今回は昭和初期の設定なのに、登場人物には隣人のような親しみを感じる。また、元ネタとなっている事件の選択もいい。大事件ではないが、非常に趣のある事件で、それを見つめていた人や時代がやさしく書いてある。

それでもなお、素直に溜飲が下げられないのは、北村薫が書くミステリーの独自性にある。『日常の謎』を対象としたミステリーという新分野を切り開いた功績は大きいものの、時折、『これってミステリーなの』と思ってしまうことがあるのだ。

本書でも、『上野』と『ライオン』というヒントで『三越』を思い浮かべる読者は少なくないと思うが、それより先の動機は『三越入口の説明板』を読んだことがないとわからないだろうし、逆に『三越入口の説明板』を読んだことがあれば、答えそのものを知っていることになり、ちっともミステリーでない。

『日常の謎』には殺人事件のような強烈な動機がないだけに、つい、ミステリーとしての完成度を求めてしまう。完成度の高さに思わず唸ってしまう作品が多いだけに、『鷺と雪』にミステリーを求めすぎると期待がはずれてしまうかもしれない。
[2]少しずつ息が詰まるような(2009-06-03)
北村さんの作品はとても好きですが、最近の物語はどうしてでしょうか。すっきりと楽しむことができません。

ヒロインはほのかに生身でありながら、少女趣味にもぎりぎり陥ることはない。些細な日常に潜む謎解きが世界の見え方をわずかに変えてみせる。喜劇も悲劇もヒロインの目の前を通り過ぎ、事件は結末を迎えても、読後感として物語は終わらない。

なぜなら、ヒロインは真にそのあり様を変えて主人公として物語に結末をつけることはなく、(成長期の)曖昧さにとどまり続けているからです。それが北村作品の魅力の背景にあると感じます。ああ、でもこれこそ「少女趣味」の王道なのかもしれません。

とはいえ、終わることのない物語は書き手にとっては辛いものでしょう。最近の作品は登場人物たちが生命感を失っていくようで、少しずつ息が詰まるような印象を受けていました。

ですからこのシリーズの1作目を読んだ時は、おお、これは浪漫な時代に背景をかりた「活劇」だ、物語性の復活だ、いっそ外連味を突き詰めてほしいと、手前勝手に嬉しくなったのですが・・・。時代背景への緻密さが物語の広がりをむしろ奪っていった面が残念でした。

とくに1作目に登場した青年将校の表現は、すでにその時点で2.26事件に連座する悲劇が、容易に想像できるものでした。3作目の「騒擾ゆき」も冒頭にしては、あまりに自明なキーワードであったと思います。

いずれ滅ぶだろう個性を意図的に置いたこと、それを読者に感じさせた点は、ミステリ作家の作為としては素直に過ぎたのではないでしょうか。私には物語を背景に重ね合わせる時に、大きな史実に引きずられたように感じられます。

しばし時を忘れて楽しめる北村作品に再び出会えたことを喜びつつ、傍観者たるを脱しえなかったヒロインを憂いつつ、また安心しつつ感想とします。





[5]物語の弧が行く末を案じる(2009-05-16)

 『街の灯 (本格ミステリ・マスターズ)』『玻璃の天』に続く、花村英子とそのおかかえ運転手・ベッキーさんが主人公のミステリー・シリーズ第三弾。本書所収の3短編は、それぞれ昭和9年から11年にわたる3年の物語です。

 最初の「不在の父」はある華族の男が失踪し、今はルンペンとして暮らしているらしいという不思議な物語です。それは事実なのか、そしてそれはなぜなのか…。

 「獅子と地下鉄」が描くのは東京三越本店近くの和菓子店の少年が夜中に上野で補導されるという事件。少年はなぜひとりそんな行動をとったのか…。

 「鷺と雪」は英子の学友が銀座で撮った写真に、台湾にいるはずの許嫁(いいなずけ)が写っていたという怪異談。ドッペルゲンガーは果たしているのか…。

 こうした個々の短編は、日常に潜むささやかな、そして罪のない謎を扱った一話完結の物語です。しかし、北村薫がこのシリーズで真に描こうとするのは複数の短編を貫く、堅固で大きなストーリー・アーク(物語の弧)です。
 昭和の初期、巨大な時代の力がうねり、人々を飲み込もうとしています。押しとどめようもない波濤(はとう)を前に、市井の人々は無力であるか、もしくは気がつかない。しかし一方で、この「鷺と雪」の登場人物である軍人たちのようにわずかですが、なんらかの挙に出ようと決意する者たちがいます。
 「真実とされていることも、時には簡単に覆る」(96頁)その時代にあって、それでもベッキーさんは「わたくしは、人間の善き知恵を信じます」(242頁)と語ります。彼女の孤高ともいえる姿勢に、心洗われる思いがします。

 北村薫はこのミステリー・シリーズで果たして昭和のどこまでを描くのか、そして物語の弧はどこまでつながるのか。楽しみであると同時に、昭和のたどった道を知る身にはつらく痛ましい物語が立ち現れてくるであろうことを感じて、心さびしい思いがするのもまた事実です。
[Related product]
- 玻璃の天
- 街の灯 (文春文庫)
- 街の灯 (本格ミステリ・マスターズ)
- ニッポン硬貨の謎 エラリー・クイーン最後の事件 (創元推理文庫 (Mき3-6))
- 紙魚家崩壊 九つの謎 (講談社ノベルス)

共犯者 ロッセリーニ家の息子

角川書店(角川グループパブリッシング)()
¥ 1,470
[5]価格的に高いけど面白かったので元は取れたかな(2009-07-02)
内容は、TheRuby掲載の3話+ドラマCDブックレット掲載の3話、そしてTheRuby掲載の1話を組み込みつつ大幅加筆修正したメインの「共犯者」の全7話で構成されています。
読み逃していた話も読めて嬉しい限りです。1冊にまとめて出してくれないものかとずっと思い続けていたので。

表紙には攻3人、裏表紙には受3人。つか表紙ステキ過ぎです。鼻血噴くかと…
全カプ既に出来上がっておりますので、基本イチャイチャです。とにかくイチャイチャです。なんといってもイチャイチャです。
しつこいですか…でもそうなんですもの。

前3冊のようなピンチに陥ったりなどの大事になるようなことは無く(ロッセリーニ家の跡継ぎ問題が何の解決も見ないままなのが、大事といえなくも無いかもしれないが)その後が書かれています。
互いを思いあう様子が読めて幸せのおすそ分けを貰った気分になれます。
この本を読んだら前3冊も読み返したくなってきました。
[4]絶えるロッセリーニ家の血筋。(2009-07-01)
まず最初に、この本は「ロッセリーニ家の息子」シリーズ
を読んでいないと全く分からない内容なのでご注意。
雑誌掲載からの収録・CDブックレットの再録で書き下ろし無し。
最後の「守護者」パートのみ大幅加筆修正有り。

その読者がこのシリーズでどのカップリングが好きかによって
満足度が変わると思う。
私は個人的に一番好きなのはエドゥアール×成宮、僅差で
マクシミリアン×ルカなので、かなり充実して読めた。
ただルカ編はほぼCDからの再録なので新鮮味がないのは少し残念。

何故レオナルド×瑛に余り好感を抱けないのかといえば、
この新刊でも表現されているけれど、攻にただ擁護されて
受がほとんど成長せず、ただひたすら甘い話、という点。
ルカと成宮は、パートナーであるマクシミリアンとエドゥと
現在遠距離恋愛中であり、ルカはまだ未成年とはいえど、
東京留学でバイトに勉強にと頑張り日々成長している。

成宮は更にハードで、老舗ホテル総支配人に異例の若さで
出世し、激烈なスケジュールの中でも完璧な仕事を徹底している。
また徹底的だったのは、東京にてエドゥ、ルカ、マクシミリアン
そして成宮が顔を合わせているという「兄弟とその伴侶紹介」が
展開されるのがこの4人の面子。重要なドラマのメインであるこの
シーンにレオと瑛がいないのはキャラクター比重にかなり差が出た。

イラスト担当の蓮川さんのカラー表紙もとにかく美しいし、
白黒挿絵は更にテクニックが上がったように感じる。
それぞれのキャラの声がきちんと声優ボイスで聞こえる
感覚も、この作品が高い物語性を保持しているからこそ。

しかし…「跡継ぎは弟の誰かしらが何とかしてくれる」
というレオナルドに一言。…そうは問屋がおろさない…。笑
3兄弟全員が同性結婚状態なロッセリーニ一族、果たしてどうなる!!
エドゥ×成宮のエピソードはCDでもぜひ聞きたい♪
そして兄弟全員がロッセリーニで再会する話をぜひぜひ!!
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- Tastes differ. (プラチナ文庫)
- インクルージョン (幻冬舎ルチル文庫)
- 幼馴染みは俺の嫁! (角川ルビー文庫)
- 富士見二丁目交響楽団シリーズ第7部 スキャンダル (角川ルビー文庫)
- 一番美味しい恋のレシピ (角川ルビー文庫)

LIFE なんでもない日、おめでとう!のごはん。 (ほぼ日ブックス #)

東京糸井重里事務所()
¥ 1,680
[4]見た目も違う出来上がり!(2009-07-14)
この本に記載されているから揚げとポテトサラダを作ってみました。自分なりにその料理は作っていたのですが、いまひとつパンチにかける。で、ほぼ日サイトの飯島さんの特集を見て興味を持ち購入しました。なにしろ基本の料理を「おいしく」作るコツを知りたかった。
先日初めて作ったのですが、まず見た目の仕上がりが違う。いかにも美味しそうに出来上がり、もちろん自分が作った今までのから揚げとポテトサラダと違う。おいしかった。他の料理を作るのも楽しみ!
ただ、本のサイズと料理本にしてはページを見開き状態のままに出来ないのが少し残念です。
[4]美味しい(2009-07-10)
友人に薦められて購入。
美味しい!
豚の生姜焼き、タレに漬け込まなくても美味しく出来る!
お肉も柔らかいし、驚きの美味さでした☆
ハンバーグも美味しく出来て、満足。

しかし、ー☆1の理由は、皆様も書かれているようにページ配分(?)
材料と作り方のページが別々なので、何回も前のページに戻って・・・というのを繰り返しました。
キッチンで見ながら作るには、見にくいです。。

内容は満足なので、上記の点だけが惜しい!
[4]作ってみました!(2009-06-24)
本通りに作ったものはどれもおいしかったです。
丁寧においしいものを家族に作ってあげられ、喜んでもらえるレシピが多いです。
作るときにページをめくってはまた戻して、分量を確認してと、出来上がりまで2から3ページにわたっているのが少し見ずらいです。
[4]初心者にも、料理になれた方にも(2009-06-12)
説明がわかりやすいので、初心者の方にも簡単に作れると思いますし、今までレシピを見ないで作っていた方にも、もう一度このレシピを見て作ると新鮮な驚きがありますよ。お勧めです。
[3]シンプルだからこそイイ!(2009-06-10)
掲載されているのはどれも定番メニューです。
だからこそ、違いがわかる?感じ。
『しょうが焼き』いいですよ!
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- 朝ごはんの献立―12のシーンとおいしいごはん
- ブイヨンの気持ち。
- クウネルの本 もっと私たちのお弁当
- おいしさの秘密! (ナレッジエンタ読本17)
- チクタク食卓〈上〉

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

新潮社()
¥ 580
[4]全体的に緩やか。(2009-06-14)
上巻と同じペースで緩やかにストーリーは進み、緩やかにトーンは下がる。
細部の描写は比喩も含めて上質ではないが、かと言って飽きる程でもない。
徐々に終熄というか、収束に向かい、最終的にハッピー過ぎずアンハッピー過ぎない終幕。
レビュアー自身、下手に結論を急いだ物語の終わりが好きでないので、この終わりは好きな部類。
全体的にのっぺりとしていて、前半・後半とも感想としては変わらない。
[5]幻想的な現実感(2009-04-18)
村上作品はノルウェイの森以来2作目。
ハイテンポで現実的なハードボイルドワンダーランドと
ローテンポで幻想的な世界の終わり

その相反する二つの世界が繋がり重なり合う。

「私」が使うことが出来るシャフリングという能力に隠された謎。そのキーである「世界の終わり」という言葉。突如手にする事になる一角獣の頭骨。計算士と記号士。やみくろという謎の種族。システムとファクトリー。太った女とリファレンス係の胃拡張の女。そして博士。

「僕」が訪れた「世界の終わり」という街。心を持たないが故に穏やかな永遠の日々を暮らし続ける人々。「僕」の記憶の大半を持つ引き剥がされた「僕」の影。街に住む一角獣。古い夢と呼ばれる一角獣たちの頭角。夢読みである「僕」の手伝いをする図書館の女の子のなくしてしまったはずの心。「僕」の影の脱走計画。

全ての謎が優しく、それでいて複雑に絡み合い二つの世界は除々に重なってゆく。
本当にいい作品に出会えた。
[5]村上春樹からの壮大なメッセージ(2009-03-31)
世界から脱出しようとする「世界の終わり」の「僕」と、世界から消滅しようする「ハードボイルド・ワンダーランド」の「私」。二つの異なる世界は次第にシンクロしながらもそれぞれの結末へと歩を進め、それは誰にも止める事はできない。村上春樹の谷崎賞受賞作、堂々の完結!
自らの意思とは無関係に不条理に翻弄される「僕」と「私」。一貫して繰り返される世界における己の存在に対する問答、そして、逆境に立たされた人間の絶望…。
巧みなのは、理不尽や悲哀を下地にしながらも、「世界の終わり」の詩情に満ちた情景や、「ハードボイルド・ワンダーランド」の軽快さと哲学を織り混ぜた躍動というギミック。深甚なるテーマを扱いながらも、著者の衒学趣味やアイロニカルなレトリックの挿入で、肩肘を張らずに読ませる手法は、大いなるを実験性を秘めた文学の挑戦であって、まさに、喪失の文学たる村上春樹作品の王道と呼ぶにふさわしい意欲作だ。
ラストでの「僕」と「私」の選択は実に対極的である。共に世界に弄ばれながらも、宿命に対して、抗う「僕」と、従う「私」。充足への疑念と喪失への達観という対極的な二人の主人公の対応は、人がアプリオリとして持つ「意思」という名の原罪のメタファーでもある。
アイデンティティーを保て、そして、自我に忠実であれ。そんな村上春樹の投げ掛けるテーゼに、読み手は射抜かれる事なる。
真に高尚なる文学は、作品としてアーティスティックたる事、かつ、読み物として満足できる事。だが、現実には万巻の書の中でも、この条件をクリアできるものは稀少なのが実状。故に、現代の日本文学において、この作品はまさに、至宝といえるのだ。
これは、不死という幻想を通して、人間の魂を描く、破格の物語だ。
[5]何時の時代もBobDylanはいい(2009-02-04)
 1985年(昭和60年)にオリジナルが出た本書は、平成20年を過ぎた今も面白く読むことがきる。
パラレル・ワールドを描く本書は、「カフカ」の先駆けのようなものだけに興味深いが、それにしても、当時は"Positive Fourth Street" "Watching the River Flow" "Menphis Blues Again" そして「激しい雨」が一本に収まったテープがあったんだなあ。
[3]食べ物、音楽が・・・(2008-10-13)
村上春樹初期4部作、他4冊ほど読んでそれなりに面白かったので今回この世界の終わりとハードボイルドワンダーランド
を読んで見たのだが、
食べ物、音楽の曲名がこまごまと書かれていてうざったく感じた。
食べ物、音楽に関しては村上氏の小説の手法ではあるが他の作品では、
あまり感じなかったが今回は特にうざったく感じた。食べ物、音楽でなければその時の感覚を表現できないのだろうか?
その食べ物、曲を知らない人には何も意味をなさないのではないか?
村上氏は読者が皆自分と同じように食べ物、曲を知っていると思って
いるのだろうか?
この小説を読んでいて村上氏にちょっと失望した。



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- 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)
- ねじまき鳥クロニクル〈第1部〉泥棒かささぎ編 (新潮文庫)
- ねじまき鳥クロニクル〈第2部〉予言する鳥編 (新潮文庫)
- ねじまき鳥クロニクル〈第3部〉鳥刺し男編 (新潮文庫)
- 羊をめぐる冒険〈上〉 (講談社文庫)

化物語(下) (講談社BOX)

講談社()
¥ 1,575
[5]化物語完結(2009-06-15)
前巻が最高に面白かったのでこの巻にはめちゃくちゃ期待してましたが、より面白くなっていた。

読まないと損します。
[5]関西の人だからって訳じゃないだろうけどさ(2008-07-25)
キャラの掛け合いが面白すぎる!声に出して笑った小説はこのシリーズが最初だと思う。
西尾さんのセンスが光りすぎているのが目をつぶっていても瞼を通してまぶしいくらい。
とまあ、とても笑えるのだけれど結構長め。
けれど、面白い会話だなーって思って読んでたら数十ページ進んでて驚いた事もあるぐらいすんなり読めちゃいます。

西尾さんの本のなかで数少ない明るく楽しい話。
[5]最終巻にも期待!(2007-07-26)
西尾維新の最高傑作その2です。
上巻同様、登場人物は魅力的で、ストーリーもギャグも抜群に面白い。切ない部分もまた良く、キャラが本当に生きているという感覚を味わうことができます。

続きをもっと読みたい!と思わせるところで物語は終わりますが、それもまた良し。だらだらと続いてつまらなくなってしまう小説が多い中で、この作品は見事に最良の時点で終了しています。

「刀語」終了後に書かれるという「こよみヴァンプ」も、西尾氏の力を考えれば、決して蛇足にはならないでしょう。期待大です。
[4]面白い!(2007-05-16)
怪異に関わってしまったことで、その後も何かと怪異に関わったり、自分から首を突っ込んでいく高校生、阿良々木暦。自分を救ってくれた忍野メメの依頼により、寂れた神社を訪れた暦と神原は、暦の妹の同級生、千石撫子とすれ違う。その後、彼女を見かけた暦は、彼女が何らかの怪異に巻き込まれていると気づき...「なでこスネイク」。暦の恩人であり、やはり怪異に巻き込まれたことのあるクラスメイトで委員長の羽川翼。彼女には、その怪異の時の記憶はない。そして、彼女をだんだんと強い頭痛が襲うようになっており...「つばさキャット」の2本です。

上巻を読んで面白いと思った人なら、間違いなく続けて読んでるでしょう!というぐらい、面白いです。主人公、暦と、怪異と怪異に関わる女の子たちのお話ですが、暦と彼女たちの会話が面白い!ちょっとギャルゲーのような気分になりますが、趣味でここまで書いてしまう西尾さんってすごい!
[5]西尾作品の入り口にピッタリ(2007-04-21)
この化物語は主人公・阿良々木暦のモノロ-グという形で綴られていますが、ヒロインとの掛け合いが抜群に面白く、暦の性格もそこそこライトなので非常に読みやすかったですね。
続けて読んだ「きみとぼくの壊れた世界」も綴りかたは同じなのに、主人公の性格がかなり重かったため、ちょっと読みづらかったんです。
先に化物語を読んだのはラッキーだったと思います。「西尾維新の他の作品も読んでみたい」と思わせられましたから。逆だったら少し躊躇してたかも。

上下巻通して非常に楽しく読ませていただきました。

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- 化物語(上) (講談社BOX)
- 偽物語(上) (講談社BOX)
- 偽物語(下) (講談社BOX)
- 化物語 ひたぎクラブ [Blu-ray]
- アニメ化物語オフィシャルガイドブック

1Q84 BOOK 2

新潮社()
¥ 1,890
[4]生と死(2009-07-22)
村上春樹作品に初めて会ったのは
高一の模擬試験だった。現代国語の試験問題で
「1973年のピンボール」の一部だけ出ていた。
なんだか気になって、書店で本を購入した。
その頃すっごい好きな同級生の男の子がいて、
この小説を読んで少し思い出してしまった。
ピンボールと同じ年に生まれたものでもう結婚して
子供もいるんだけど、その頃、まだ小学生だった頃
のことも蘇ってきて切ない気持ちにさせられた。

ひとはいつかしんでしまう。

そんなどうしようもできない事実を
改めて認識させらせる作品だった。
その事実にどうしようもない悲しみが
襲ってきて、全身が震える恐怖を味わった。

家族ができ、守りたい人が増えて、
一日を大切に生きなければと強く思わされた。
何十年も何十年も後にこの作品を読んでいる人が
このネットで書き込んでいるひとが皆
いなくなっている世界がくるのだから、、、。

[4]良かった。続編が読みたい!(2009-07-21)
数日前に読み終わりました。BOOK1を読み終えてから1日でBOOK2を読んでしまった。休みだったからというのもあるが、単行本1冊を1日で読んだのは久しぶりです。それだけ物語の世界観に引き込まれ、夢中になっていた。
物語後半になって、謎のまま終わってしまった部分も多くて満たされきれていないが、BOOK2はすれ違いやお互いを想う感情などは恋愛小説のようだった。
これで完結なのかはわからないが、続編がでるならぜひ読みたいと思う。完結しきれていない気がするし、2冊完結なら上巻・下巻でだせばいいはず。BOOK1・2って表現は次がありそうって思える。出して欲しい。
[4]完結性について(2009-07-20)
先ほど読み終わりましたが,夢中になって読んだ分,後半にもっと完結性が欲しかったと思いました。登場人物の行方なども途中投げ出しが多く,最後に結末を期待していたまま終わったので,読み終えたあとに中途半端な感じが残りました。ですが,あれだけ夢中になって本を読んだのは久しぶりだったので,さすがだなと思いました。

[3]読者によっていろんな読み方ができるかも(2009-07-19)
村上作品には好みが分かれる。独特のトーンと世界観が好きな人にはたまらない。一方で、それがハマらない場合には何とも響いてこないものだ。この作品は、「久々」の登場だったこともあって大変なブームだが、私には今ひとつだった。流行が流行を呼ぶのも、今の日本の社会の一つの特徴であり、問題である気がするのだが。。。物語としては、ファンタジーの面もあるが、人間関係を描いたものでもあり、社会へのメッセージと読み解くこともできる。そういう意味で、読者が色んな読み方が出来る点では素晴らしい作品とも言えよう。

[5]1Q84 1/ 2(2009-07-19)
突然の、物語の出だしがよかった。1984年版の当時の時代背景が鋭く、中々ミステリーな部分が現実みあってよかった。途中、わくわくしてくる感じがたまらなくよかった。
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- 1Q84 BOOK 1
- さよなら、愛しい人
- バルトーク : 管弦楽のための協奏曲 / ヤナーチェク : シンフォニエッタ
- モンキービジネス 2009 Spring vol.5 対話号
- 運命の人(四)

風の歌を聴け (講談社文庫)

講談社()
¥ 400
[1]完璧にうんざりな文章(2009-07-21)
村上春樹は、この処女作で100パーセントうんざりさせる文章を存在させた。結局のところ、登場人物は語り手である主人公をはじめ、みんなおもしろいぐらいにうんざりしている。まるで牧場にある木のベンチのように。何にうんざりしてるって?自分以外のすべてのものにだよ。それでビールを飲んで、煙草を吸って、セックスをして、車を乗り回してるんだ。わかるだろ?それに、『アメリカン・グラフィティ』をはっきりパクっているところがなんともいえず良い。それだけだ。村上春樹とは、そ・う・い・う・ものだ。
[4]透明(2009-07-10)
所属する読書会が今度、村上春樹論をやるというのでそれをきっかけにして、デビュー作を
手に取った。

僕自身、村上春樹作品は初めてではないから、デビュー作から「こんな感じだったんだ~」
ということがわかり、感慨深い。この「こんな感じ」の「こんな」というのは、いったい
何なのか?おそらく多くの読者が共有しているのだけれど、そのほとんどの人がそれを明示
できないでいるのではないだろうか。ここで無謀にも、その「こんな感じ」を僕なりに言わ
せてもらえばそれは、村上作品が「要約できないところ」にあると思う。

「『風の歌を聴け』ってどんな小説?」と友達に問われ、読み終えたあなたはうまく相手に
要約して説明してあげられるだろうか。ここに村上作品の「こんな感じ」があるのだと、僕
は思う。で、さらに突きつめればそれは、作中でとりたてて大きなことが起きていないこと
に起因する。そう、村上春樹の小説ではいつも「「起こっていない」が起きている」のだ。
取り立てて何か具体的で、大きなことは起きないけれど、何かが躍動していた。そのこと
だけが、読者の読後感として歴然と残る。まさに風のように。

一夏のたった18日の経験が、透明な風のように通り抜ける。そんなデビュー作。
[5]1Q7Q年リリースのデビュー作ということで(2009-06-27)
 同じ作者による話題の最新作が2009年の5月にリリースされていることと、この同じ作者のデビュー作がちょうど30年前の1979年の同じ5月に発表されていることとの間には何か偶然以外の何かがあるのかとの軽い気分の勘違いに似た思い入れにとらわれて、この処女作を再読してみる。二度読む価値のない本は一度たりとも読む値打ちがないとは誰が言ったのだろうか(今、私も言ったが・・・・・)マックス・ヴェーバーが言ったのだ。でもこの本を読むのは二度目である。

 「1Q84」ではヤナーチェックの"シンフォニエッタ"とソニー&シェールの"The Beat Goes On"が刺身のつまのように現れてくるが、本書ではThe Beach Boys(海岸少年)の"California Giels"が爽やかに軽やかに、はたまた面白おかしくビールのおつまみのように聞こえてくる。またこのデビュー作に既に村上お得意のパラレル・ワールドの片鱗が見え隠れしないでもないといったら言い過ぎだらうか。
 そうそう、この本ではあの鼠先輩がカウンターデビューしている。歌ってないけど、ポテトの皮を剥くってスタイルで・・・・・。
[5]若者像を変えた作品。(2009-06-14)
印象的なフレーズと小道具(レコードやミュージシャン)、映画のカットのような挿入で読み手の想像力を刺激してくる作品です。この小説が、20代の若者の姿を変えたと思っています。それまで、青春小説というのは、若者の間で起きる事件、恋愛、大人になる前の青臭さ、若者の無軌道ぶりといった若さ、甘酸っぱさ、瑞々しさ、残酷さなどに起因する姿を描いたと思うのですが、多くの人にとって、青春時代というのは漠然とした時間の中に埋もれています。モンモンとしている時間といえるかもしれません。村上春樹さんは、それをこの作品で表現したと思います。サリンジャーのようなアメリカの作家がこういう世界を描いていましたが、日本では村上春樹さんが20代の若者を包んでいる空気を描くことに成功したと思います。この作品の生まれた頃が、日本がアメリカ並みの豊かさを備え、生きるために行動するよりも、若者は自分の世界を作り出すために時間を費やすというような、歴史が残さない時代の境目であったのだと思います。村上作品を支持したのは、そういう新しい時代に踏み込んだ若者達であったのではないでしょうか。翻訳本のような文体、何も起こらない世界を読ませるための、レトリックと文章作りの技巧が図抜けていると感じています。文章の巧みさがあるゆえに出来上がった小説だと思っています。
[5]やれやれな雰囲気(2009-05-26)
どんな小説にも印象的なフレーズは登場するが、それらは大体、主人公の考えや行動によって重みと真実味を持つ。この小説では印象的なフレーズが数多く散りばめられているが、ただ「散りばめられている」だけであって残念ながら何の説得力も持たない。例えば「天才とは1%のひらめきと、99%の努力である」というのはエジソンの名言であるが、これはエジソンの人生を知り、初めてその意味を考えられる訳である。そういう意味で、「最初のページだけでこの小説は終わる」とまで言っている人たちのことが僕には理解できない。

結局のところ、この小説を気に入るかどうかは、「やれやれ」という雰囲気(村上春樹が21歳だった時代の、つまり「誰もがクールに生きたかった時代の雰囲気)に共感できるかどうかだと思う。

と、批判的なレビューになってしまいましたが、僕としてはこの小説は非常に気に入っています。星5つ。
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- 1973年のピンボール (講談社文庫)
- 羊をめぐる冒険〈上〉 (講談社文庫)
- 羊をめぐる冒険〈下〉 (講談社文庫)
- ダンス・ダンス・ダンス〈上〉 (講談社文庫)
- ダンス・ダンス・ダンス〈下〉 (講談社文庫)

終末のフール (集英社文庫)

集英社()
¥ 660
[4]人の本質に迫る(2009-07-18)
3年後に小惑星の衝突により、人類滅亡の危機が迫る。

実際にこのシチュエ-ションにいたったとき、自分がどのような心理で、どのような行動に出るのか?想像ができません。

言い換えると、生きることの意味をなくし、仕事や社会貢献の責務から開放されたとき、人は(いろいろな立場のなかで)なにを求め、どう生きるのか(死ぬのか)

死期を知らされた人が、自分の人生をどう総括するのか?を問いかけているのかもしれません。

あと3年の世界に新しい命を誕生させるのか?
完遂していない夢を実現させるのか?
社会に貢献するのか?

おる意味、その人の本質が問われる中で、ポジティブに生きるのか、ネガティブに生きるのか?
とても、興味深い作品です。
[1]あと数年後に地球が滅びるとしたら(2009-07-16)
あと数年後に地球が滅びるとしたら・・・。そんなテーマで書かれた短編集。短編集でありながら、登場人物同士が微妙につながっている。
死を意識しながら生きていく人々を様々な立場から描いている。
井坂幸太郎の作品としては平凡すぎるかも。少しガッカリ。
[1]無理してまで出すべき作品ではないだろう(2009-07-13)
初出は『小説すばる』2004年2月号~2005年11月号、単行本は2006年3月30日リリース。3年後に隕石が地球に衝突して最後の日を迎える、ということが前提になった短編8編からなる。色々な小説手法を実験的に試している感がある最近の伊坂幸太郎の作品の中でも飛び抜けて設定が映画的(あるいはSF的)な作品である。

時間軸をずらしながら並列的に登場人物を動かし、魅力的な会話で作品構成することが得意な作家が、時間軸を意図的に3年後で終了と決定し、終末期に人間はどう行動するのかを描く、というのはある意味、自分の持ち球を全部封じ手にして、利き腕でない方の腕で投げるピッチャーのような状態ではないだろうか。実際、この連作集はそういう結果に終わってしまっているようにぼくには感じられた。つまり、いつもの伊坂作品のノリがないのだ。

題材も『砂漠』の取材で使ったネタを再利用したりと気に入らない部分が多い。伊坂幸太郎唯一の駄作で、無理してまで出すべき作品ではないだろう、と思う。本屋大賞第4位は納得いかない。
[4]フィクションのルール(2009-07-12)
今の時代にぴったりだと思った。
各篇の主人公達は沢山泣いたんだろーし割と冷静に動向を見つめているけど、生きてる。多分消滅するときも誰といるのかが思い描ける、それまで生きてる、それが嬉しい。
[2]地球滅亡を"免罪符"にした凡作(2009-07-08)
小惑星の衝突のため、三年後に地球滅亡を控えた時代を舞台に、様々な人間模様を綴った連作短編集。こうしたSF的設定では、逆に作者の現実把握力が問われる所だが、虚しい結果に終った。作者が、"地球滅亡"を余りにも安易に捉えており、登場人物達の言動は現実味に欠け、地球滅亡を単に作品構成上の"免罪符"にしているとしか思えなかった。

父と娘が和解するための免罪符。子供を産む決心をするための免罪符。妹の仇を許すための免罪符。乙女がメルヘンの世界に浸るための免罪符。泰然自若とした男の中の男の存在を誇示するための免罪符。宇宙オタク(科学的にかなり正しい事を喋っている)のオカシサを浮き彫りにするための免罪符。家族ゴッコを描くための免罪符。そして最後に取って付けたように、生きる事の意味を問い掛けるラスト。

作者の特徴は、「生きて行く上での希望を爽やかに描く」事にあると思うが、そもそも"地球滅亡"をそのための"盾"に選ぶ必然性が全く感じられない。どの作品も、地球滅亡なしでも書けるテーマであり、構想倒れの感を強く抱かせる。地球終末を軽々しく扱うこの内容は、作者の見識不足としか言いようがない。伊坂作品の中では一番の凡作ではないか。

万が一、本作に興味を持たれた方はR.ミュラー「恐竜はネメシスを見たか」を読んでみるのも一興だろう。
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贖罪 (ミステリ・フロンティア)

東京創元社()
¥ 1,470
[4]以前の作品と比べると・・・(2009-07-22)
 以前の2作品と比べると、本書が一番読みやすかったです。おどろおどろしい感覚がなくなり、意外性が数多く見られたので、私は○でした。
 物語の展開パターンは3作品とも良く似ているのですが・・・そろそろ当たらしパターンも読みたいです。
[4]女性は好きな感じの作品かも。(2009-07-14)
皆さんのレビューを読んで感じるのは、
好きとキライが極端だなと言うこと。
作品の感想を置いておいてこの原因を考えると、
女の嫌なところが見えすぎるからなのではと言う結論です。

本作が一人一人の独白というスタイルをとっているところが、
赤裸々感をいっそう募らせるような気がします。
同じ女性としては、友達同士がこっそり話しているのを聞いてしまった感じで、
面白いなと思ったのですが、
この、女・女したところが男性には受け入れられないのかもしれません。

それから「終章」は多分、どんでん返しという意味で付け加えられたと思うのですが、
無かった方が全体が締まった様に感じます。
でもそうなるとまるっきり「告白」の二番煎じで、
素直に面白かったとは言えません。
とはいえ、間に挟まれた作品「少女」は途中で投げ出してしまうくらい、
興味が持てませんでした。

一人称で書く小説というのは、作文のように自分の感情を入れやすくて、
比較的書きやすいんだと思います。
次作で作者の真価が問われるのではないでしょうか。
[2]もっと丁寧に(2009-07-13)
基本的な構成や手法、そして底意地の悪さというか、悪意に満ちた作風は「告白」や
「少女」と共通しており、良くいえばベタ、悪く言えばワンパターンな印象。

ただ設定があり得なさ過ぎるのと、作品を連発しているせいか内容的な盛り上がりに
欠ける印象がしてしまいました。

元々携帯小説風の軽い文章を書く作家さんではありますが、もうすこし一作一作を大切に
するというか、推敲を重ねるようにしないと今後デビュー作以上の作品は期待できない
と思います。
[3]親が読んだら…(2009-07-09)
いつもと同じ1人称で語られるのですが、それとこれも毎度の事だけど読んでいて登場人物全員に気持ち悪さを感じます特におとな達に…でも子供を持つ親が読んだら子供の育て方や接し方にとても勉強になると思います
[4]構成が告白と似ている(2009-07-05)
約50ページの章が5つと約10ページの終章で成り立っている作品です。
15年前に起きた少女殺害事件の関係者である4人の女性の告白が4つの章で描かれ、残りの1つの章である人物(事件の最重要人物)の告白が描かれています。
5人の告白が各章で書かれるという点でデビュー作の「告白」と非常に似た構成になっています。(このような書き方が好きなのか、あるいはこのようにしか書けないのかはわかりませんが)
人間の嫌な部分が描写されるのが特徴で、前二作同様暗い話で、事件関係者が全員不幸になるため好き嫌いは分かれると思いますが、ラストシーンは今までの作品と比べると後味は悪くありませんでした。
事件の犯人と真相については、最後に衝撃的などんでん返しがあるわけではなく、5番目の章からじわじわと明らかになっていくという話になっています。
全体的に暗い話ですが、読みやすい文章なので「告白」が好きな読者ならば楽しめると思います。逆に構成や話の雰囲気が「告白」に非常に似ているため、「告白」が嫌いな人は読むのをやめておいたほうが良いです。

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