結論から言うと、「戦略PR
」などと比較すれば、下流というか（業務工程的な話で）、現場に近いというか。大企業向けというよりは、本当に宣伝費がない中小・飲食経営向けというか。でも読んでみると、非常に役に立つ本。
テイストとしては、結構昔に書かれた「全部無料(タダ)で宣伝してもらう、対マスコミPR術
」にすごく似ているんだけど、PRエージェンシーの人間が書いたものではなく、テレビの放送作家、すなわち「テレビの中の人」が書いたPR本、って言う点で非常に稀有であり、そこが面白い。本書の中にも「戦略的PR」というコトバはでてくるんだけど、どちらかというと「戦術的PR」と言う感じで、基本的には「どうやってテレビに取り上げてもらうか」と言う点にフォーカスが当てられている。
本書の主張は一貫していて、テレビ一辺倒。空気を作る、とか、コミュニケーションデザインなんちゃら、とかそういう話は一切無い。だからこそリアルでオモシロイ。
終始「テレビ番組別の対策（司会者の趣味を調べろなど）」や、「確実に読んでもらえるプレスリリースの裏技」、「テレビマンが大好きなキーワード」、「思わず取材したくなる魔法の言葉」・・・などなど、ものすごく小手先の武器がたくさん紹介されている。だからオモシロイ。本当。
ココらへんは「テレビの中の人」じゃないと、書けないよねぇってのがたくさんあり、リアルが見える。
基本、中小企業・個人事業主向けに書かれた本ですが、大企業や広告代理店の人間にもつ代えるないようだと思いますし、こういうところからヒントを得ていかないと「広告費ゼロ円からの発想 」も何もないと思います。
上流の思想を意識するとともに、こういう下流もきちんとフォローする。オススメ。
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