アドレスV125 異音修理 | アディオのブログ

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アドレスV125 K9 の入庫

 

知り合いの自動車修理工場からの紹介です。

 

走ると異音がする。乗ってみるとすぐにわかる、と言うことで、

試乗。一瞬でわかりました。

 

駆動系あたりから音が出ている。

 

でも、あまり今までに聞いたことの無い音です。

 

 

 

今回の修理で難しいのは、いわゆる問診ができないところ。

 

お客様は、個人売買でこのアドVを買ったばかり。

それで乗ってみたら、いきなりのこの異音。

 

なので、状況がまったくわからないのです。

 

通常であれば、

・いつから異音がしだしたのか

・音は、最初小さくでだんだん大きくなってきたのか

・何かを交換したら、音が出だしたのか

などなど。

 

この問診って、ものすごく重要なんです。

 

これがまったくわからない状況なので、ひとつづつ、確認していきましょう。

 

まず、駆動系を外します。

 

それで、エンジンを掛けて、確認。

 

異音はしません。なので、エンジン本体では無い。

 

怪しいのは、ファイナルギア側だけど、通常のベアリングの異音では無い。

 

1度、バラします。

 

ここで問題発生。ファイナルのカバーが、どうやっても外れない。

 

オマケにカバーガスケット全面に液体ガスケットが塗ってある。

これは、1度、開けたと言うことですね。

それにしても、カバーが外れない。

 

仕方なく、ドライブシャフトにスライドハンマーを付けて、強引に。

 

そしたら、何と、ドライブシャフト奥側のベアリングが一緒にくっついて抜けてきた。

 

いやいや、これはおかしいでしょ。

 

 

ギアを外して、ドライブシャフトだけを付けた状態でまた組んで、

エンジンを回してみました。

 

これはリアタイヤは回りません。

 

異音は、出ません。

 

プーリーやクラッチ、ベルトの問題ではありません。

 

そうすると、いよいよファイナルギア側です。

 

ベアリングの音では無いと思うけど、2~3個のベアリングは

動きがちょっと怪しいので、5個とも交換。

 

 

全部、サイズが違います。

 

 

ベアリング交換したあと、また組もうとしたら、ドライブシャフトが

ベアリングにまったく入りません。

 

普通、手で入りますよ。

 

ドライブシャフト側を旋盤で削って、挿入。

この時点で、ギアが怪しい。

 

ベアリングを交換しても、異音は変わらず。

 

あとは、ギアしか無いんだよなぁ。でも、ギアを交換すれば、

確実に異音が消える、という確証も無いです。

ギアはそこそこお高いです。3個ありますから。

 

お客様に相談して、ギアを交換するけど、異音が消えなければ、

お金は、いらない!

でも、異音が消えたら、お金ちょうだいね!

 

ということで、3個のギアを交換。

 

 

はい、見事に、消えました。良かった良かった。

ちゃんとお金、もらえます。

 

たぶん、一番後ろのギアは問題無かったかも。

前側2個がダメです。

それにドライブシャフトは、純正では無いと思います。

ベアリングにそもそも入らないし。それを圧入状態で組んであったんです。

 

純正は、スムーズに手で入りました。

 

あまりヘリカルギアって、音鳴りしないんですけど、社外品は別。

どんな商品かわかりませんので。

 

あっそうそう、トルクカムは、KNさんのが入っていたけど、バラしたついでに

サービスでグリスアップしておきました。