今日は、体験レッスンにお越しいただきました
学生時代声楽を学んでいて、もう一度しっかり歌ってみたい、ということで申し込まれました。
全く新しいことを始めるのもワクワクしますが、再チャレンジも以前の自分を越えるチャンスですから、素晴らしいことですよね!
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さて、今日は歌う声の方向について。
今日のタイトル、「声を後ろに回して」とか、「声を後ろの方向に出して」などの声かけをされたことがあるかもしれません。
(声楽のレッスンよりも、合唱の指導の中での方が多いかもしれません。)
以前、歌う時の呼吸について書きました。
その中で、息に声をのせて流す
ということを意識することが大事と書きました。
息を吸って吐く(流す)。
吐いて息が流れていく方向はどこでしょう?
前、ですよね?
その息に声をのせるのですから、声は当然、
前にいきますよね?
これが自然な流れですね。
ただし、条件があります。
歌の場合は、口の中や喉がよく開いた上で、前に声がいくことが理想です。
口や喉がよく開いていない状態で声だけを前に出そうとすると。。。
いわゆる喉声になるのは想像に難くありませんね。
さて、それで、「声を後ろに回して」の声かけについてです。
この指導の狙いは、口や喉のよく開いた声に近づけるため、です。
確かに、声を後ろの方向に持ってこようとすると、口や喉が開きやすくなるかもしれません。
しかし、その狙いを理解できていないと、口や喉がよく開けられるようになってもなお、後ろの方向に声を持っていくことになります。
そうしていくと、せっかくの良い歌声を飲み込んでいるような状態になりますので、自分が頑張っているよりも、声はお客様には届いていません。
届いていないと、体に余計な力を込めて無理に声を出すことで、良い発声から遠ざかってしまうかもしれません。
ということで、もし「声を後ろの方向に持っていって」などの指導を受けたら、
口や喉を開けやすくするために言われているんだな、と認識し、
開ける感覚を持った上で、声は息に乗せて前へ前へ前進していきましょう!
1人でも多くの人が、無理のないナチュラルな発声に近づけますように。