『劇場版ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス』
2020/8/7 MOVIX三郷 シアター8 E-9
観客は自分を含めて8人。
『ぐらんぶる』は5/29から、
8/7までの、2ヶ月ちょい待ったに過ぎぬが、
『劇場版タイガ』の方は、元々は3/6公開のはずだったから、
丸々5ヶ月もたっぷり待ちわびた。
でもって『ぐらんぶる』は期待値そこそこで終盤でアクビも出たが、
『劇場版タイガ』は中身がギッシリ詰まってダレ場もなく、
上映時間がたった73分しかないこともあり、
存分に堪能いたしました。
ニュージェネウルトラマンの映画は、
成功作と失敗作が交互に訪れ、
『劇場版ギンガS』がショボショボ。
なるほどこれなら満足でした。
アタリです!
成功要因は、
ハズレ作品に敗因として常駐する脚本の中野貴雄が、
メインでなくサブに回っていること。
- 2015年
-
- 「劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦!ウルトラ10勇士!!」 ※小林雄次と共同脚本
- 「ウルトラマンX」 ※小林雄次・小林弘利・黒沢久子と共同シリーズ構成
- 2016年
-
- 「劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン」 ※小林雄次・小林弘利と共同脚本
- TV「ウルトラマンオーブ」 ※小林雄次と共同シリーズ構成
- 2017年
本作でメイン脚本の林壮太郎氏は、
- ウルトラマンコスモス(2001年 - 2002年)
- ウルトラマンマックス(2005年 - 2006年)
- ULTRASEVEN X(2007年)
- ウルトラマンギンガS(2014年)
- ウルトラマンX(2015年)
- ウルトラマンオーブ(2016年)
- ウルトラマンオーブ THE ORIGIN SAGA(2016年 - 2017年) - 小林弘利・小中和哉と共同シリーズ構成
- ウルトラマンタイガ(2019年)- 中野貴雄と共同シリーズ構成
- 劇場版 ウルトラマンタイガ ニュージェネクライマックス(2020年)- 中野貴雄と共同
- ウルトラマンZ(2020年)
——と、かなりの実績あり。
そもそも『ニュージェネクライマックス』は、
やらなければならない段取りが多く、
それを端折らない限りスカスカの構成はありえず、
ぎっしりと濃密な内容になるしかなかった。
本作のタロウは眼光のLEDが、のぞき穴より中心側のエッジまでは光が行き渡らず。
歴代ニュージェネウルトラマンの変身前/人間態が出て来るたびに、
黒い背景で変身後のウルトラマンの姿がカットインするなど、
非常に観客に伝わりやすい作りで文句なし。
しいて残念な点を挙げると、
①ギンガ
②ビクトリー
③エックス
④オーブ
⑤ジード
⑥ロッソ
⑦ブル
⑧タイガ
⑨タイタス
⑩フーマ
⑪グリージョ
の11人が、
①ギンガビクトリー(ギンガ+ビクトリー)
②エックスベータスパークアーマー(エクシードX+初代マン+ティガ)
③オーブトリニティ(オーブ+ギンガ+ビクトリー+エックス)
④ジードウルティメイトファイナル
⑤グルーブ(ロッソ+ブル+グリージョ)
⑥タイガトライストリウム(トライスクワッド=タイガ+タイタス+フーマ)
——の6形態の集合モデル、
正しくは、
『ウルトラマン物語』(1984)の
スーパーウルトラマンタロウのように、
タイガトライストリウムのウルトラホーンに、
他の5形態がエネルギーを注いで、
ウルトラマンレイガが誕生するが、
11人なり6形態なりの合体/融合戦士の姿として、
説得力のあるデザインとは感じられなかったこと。
レジェンド(コスモス+ジャスティス)とか、
サーガ(ゼロ+ダイナ+コスモス)みたいに、
突き抜けたデザインにするべきだったんじゃ…。
ドラマはきちんと成立していて、
テレビでは評価できなかった全員が、
意外と好演、力演だったのに驚いた。
まるで、「タイガ」テレビ本編もこのクオリティで持続していたかのような錯覚で、
全編を見返してみようかなという気にもなったが、
そんなの、
DORO☆OFFで見かけた超絶作例が、
市販キットの改造と聞いて、
そのプラモを買い求めれば同等品を入手できると勘違いするようなもん。
映画はやっぱ脚本だよ!
見て損はないと思います。
↓鑑賞記念ポストカードの絵柄/いずれか1点をランダムに配布