『見えない目撃者』(2019) | アディクトリポート

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『見えない目撃者』

2019/10/8 イオンシネマ浦和美園 スクリーン10 C-9

 

 

「三谷幸喜作品を必ずヒットさせる!」

という作戦のために、

異様にスコアが高かった

『記憶にございません!』は除外するにせよ、

 

公開時期を同じくしてハイスコアの映画に、

『引っ越し大名!』と『見えない目撃者』があって、気になっていた。

 

おまけに『見えない〜』は、試写状が来ていたのに見逃していた。

 

10/8は、昼にレイクタウンで『蜜蜂と遠雷』を鑑賞。

 

これはこれでよかったが、

まだどこかで『見えない目撃者』は上映していないのかと探り、

割引サービスも1100円、

ポイントもためやすいイオンシネマでと言うことで、

『蜜蜂と遠雷』鑑賞後にチャリで浦和美園に移動。

 

 

夕方から『見えない目撃者』をついに観た!

 

いやー、面白かった、堪能しました!

 

これなら高評価がうなずけますよ。

 

もちろん、ヘンなところはありまして、

私が気づいただけでも、

(以後、映画の内容に触れているので鑑賞後にお読み下さい=赤字部分)

  • 地下鉄チェイスで、逃げ惑う女性が、スマホを一定姿勢に構えていないのに、映像は安定して送られ続ける
  • 高校生が「へいべい」=㎡という言葉を知っていて、使い慣れているように口にする。
  • 支援を要請しながら、それがいつまでも来ない。
その他、細かくあげつらっている人も見受けたが、
これぐらい出来の良い映画にそこまでケチをつけたら、
観られる邦画は無くなっちゃうよ。
 

終盤のたたみかけるようなサスペンスで、

ワンシーンごとが雑なのは、

この手の映画のお約束と言うことで。

 

『アルゴ』あたりを手本にしてるんだろうし、

私はそれほど感心しなかったが、

居合わせた女子高生の観客が大騒ぎに反応していた、

『ゆりかごを揺らす手』(1992)にも、

終盤の「何もそこまでやらんでも…」なたたみかけは、通じる部分があると思う。

 

そういや、
その昔、
『どろろ』(2007)を酷評している評論家が、
どろろ
それにはこちらも同意するも、
次に私のお気に入りの『ALWAYS 三丁目の夕日』(2005)
1
に非常に冷笑的で、
おっしゃってることはごもっともでも、
「何もそこまで厳しくしなくても…」
とは思った。
 
この人、
NANA』(2005)は、内輪向けのミクシィでは、
グッジョブの親指サインだったのに、
雑誌の対談では叩いてた。
 
この人、どういう映画なら満足すんの?
とウォッチしてたら、
 
偶然映画館で観たけど、
冒頭で女性が草むらをかき分けて川原にたどりつく場面ですぐ寝て、
起きたらエンディングが同じシーンのくり返しだった。
 
そうか『アワーミュージック』がいいのかあ、観てみようと行動した観客は、
「なんじゃこれ?」と感じると思う。
 
大衆に媚びたり、迎合する必要はないけど、
庶民レベルの「おもしろい」を共通感覚で持てなくなり、
別次元の映画を味わうのは、
映画人として進歩なのか?
 
一般客にそこそこウケて、
高評価の物にしかめつらで、
反対にそっぽを向かれるものに、
「これはいい!」って…。
もはやゲテモノ食いの世界である。
 
かつて某映画誌の年末ベストに、
『セブンソード』(2005)を挙げた人がいて、
たまたま直接会ったので選出理由を聞いたら、
「そもそもあまり映画を観ないので…」
と、その年に観た映画を挙げたら10本そこそこだったらしい。
 
……なんでそんな、「参考にならない人」がメンバーなのか…
 
別の年に別の人は、
ベストに『ロックンロール★ダイエット!』(2008)を挙げていた。
できたてのレイクタウンのイオンシネマは、
スクリーン埋めにしょーもない作品を上映しており、
私もたまたま観たが、リストにこの人だけ挙げていてようやく思い出すほどの作品。
 
とにかく私は、
『見えない目撃者』を観て存分に楽しみ、
☆4つか5つが妥当だと感じ、
☆一つの評価で指摘されていることはもっともでも、
 
(以下赤字部分・作品の内容に触れています。鑑賞後にお読み下さい)
 
 
評価が高いので気になって見て見ましたが、脚本も演出も残念で、俳優陣が可愛そう。半分くらいで犯人は想像つくし、更にそこからの展開が酷すぎ。盲導犬より先に階段駆け下りる一人もいない地下鉄の駅。無人の電車に乗ったはずなのに、駅に着いたら乗客が現れてパラパラ降りて来る。犯人は予知能力者かのように主人公がどの駅で降りるのか知っていて通路で待ち伏せ。犯人が現れると乗客は全員消失して、長い通路には誰もいない。猛ダッシュしてたのに、点字ブロックが途切れる直前で急にストップ。盲導犬が格闘している間は決して閉じないエレベーター。襲われそうになる直前にどこからともなく現れる3人もの駅員。ワンシーンだけでも突っ込みどころ満載。ラストシーンは「あり得ない!」のオンパレードで書ききれない。ストーリーに捻りも意外性も薄いのに、背骨になっているはずの盲目がハンディキャプにもアドバンテージにもならず、有り得ない感を助長しただけ。急に犯行に及びはじめた理由もきっかけも不明。犯行動機も意味不明。死体を見る、殺す、儀式をするって全部別モノ。六根清浄持ち出したのに、動機とは全く繋がらない。車内で毒殺できるのに、リスク犯して次のターゲットを確保するまで監禁。何で?結局何がしたかったの?
 
だからって☆1評価は不当でしょ、
と感じて仕方ない。
 
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